【明治安田生命J1リーグ16節 ガンバ大阪vs湘南ベルマーレ】若武者が導いた美しい勝利

2020年11月1日

結果は出ていないけど応援のし甲斐はある

最近、職場の同僚や友人から、「ガンバ調子悪いね~」と声を掛けられることが度々ある。

確かにリーグ戦で17位という状況を見れば、
今のガンバが好調だなんて思う人はいないだろうから返す言葉はない。

そんな苦境を打破すべく、宇佐美や井手口の復帰など、
夏の補強に関する噂もちらほら聞こえてくるけど、
今試合に出ている若い選手たちがこの困難を乗り越えて、
チームとして一つ二つ高いところに到達して欲しいと思っている僕は
考えが甘いのだろうか。

大阪ダービーで若い選手を多く抜擢して勝利して以降、
3試合連続でドローと、確かに結果は出ていないけど、
だからと言って応援する気が滅入るなんてことは全く無い。

むしろ、チームが迎えている転換期を、
目を逸らさずに見届けるというサポーターとしての使命に駆られている。

持ち味を発揮出来た選手、出来なかった選手

この試合のスタメンは大阪ダービー以降鉄板になった3-5-2で、
右WBに先日の長崎戦で大活躍だった田中達也を起用してきた。

まあ、長崎戦であれだけのパフォーマンスを見せたら、
リーグ戦でも起用したくなるのは無理もない。

長崎戦でフル出場してから中2日ということで、コンディション面が心配だったけど、
疲れなど微塵も感じさせない運動量で右サイドを完全に制圧してみせたね。

これは小野瀬もうかうか休んでられないんじゃないだろうか。

ただ、前節と同じく左WBに中村敬斗を起用したことで、
ここ最近、左右のWBで出色のパフォーマンスを見せていた福田が、
累積警告で出場停止の倉田のポジションに入っていたけど、
このポジションでの起用は悪手だったように思う。

髙江との東福岡コンビで上手くチームを操縦できるかなと思っていたけど、
ゲームを作れないどころか不用意なカードを貰った挙句、
あわや2枚目のイエローで退場になりそうになっていたしね。

結局、ハーフタイムで遠藤と交代になってしまったけど、
個人的にはあまり福田を責める気にはなれない。

磐田戦の後のブログと同じようなことを書くけど、この試合のメンバーだと、
ファンウィジョの1トップにアデミウソンと中村を2シャドーにして、
中盤は右から田中、髙江、矢島、福田にした方がしっくりくるんじゃないかと思うのだけど、
宮本監督は頑なにアンカーを置いた3センターにこだわるみたいね。

2人のジョーカー

前半はなかなか攻撃の形を作れなかったガンバだけど、
後半頭から投入された遠藤が老練なゲームメイクを発揮し、
ガンバのポゼッション率が急上昇。

90分間高いインテンシティで試合をするのは厳しくなってきているけど、
時間を限定すればこの男はまだまだやれる。

懸念の守備面でも、7割近いボール保持率があれば、
守備機会自体少ないので、気にはならなかったね。

ただ、ゴールに迫る回数は増えたものの、
頼みのファンウィジョとアデミウソンが相変わらずの低調なプレーぶりで、
なかなか秋元の守る湘南のゴールを割ることが出来ない。

そんな状況を打破したのが、
後半28分にアデミウソンとの交代でピッチに投入されていた食野亮太郎。

試合後のインタビューで本人も言っていたように、持ちすぎた感じもあったけど、
右足のインフロントでカーブのかかったシュートは、
湘南のDFの間をすり抜けて見事にゴールネットに突き刺さった。

出場252分で3得点と、今のガンバで一番得点の匂いがする背番号40が、
本人の言葉通りにガンバをいるべき場所へ導いてくれるかもしれない。

次節の松本戦にも勝って残留争いから抜け出そう!

明日の仙台とFC東京の試合の結果如何で順位が下がる可能性もあるけど、
大阪ダービー以来約1ヶ月ぶりの勝ち点3を得て、暫定ながら順位は13位に浮上。

1つの勝利1つの敗戦で大きく順位が入れ替わる状況なので、
まだまだ安心できる順位では無いけど、
次の松本戦にも勝ってひとまず残留争いから抜け出したいところ。

幸い、ミッドウィークのリーグ杯の2nd legはある程度メンバーを落とせると思うので、
週末のアウェイでの試合に向けて万全の準備をして欲しいね。

ガンバ大阪10湘南ベルマーレ
‘90+1 食野亮太郎