【明治安田生命J1リーグ21節 ヴィッセル神戸vsガンバ大阪】ベンチワークで落とした勝ち点2

2020年11月1日

2週間ぶりに戻ってきたJのある週末

川崎がチェルシー、マリノスがマン・シティ、神戸がバルサと、
サマーブレイクを利用して他クラブが親善試合を行っている中、
我らがガンバは、今夏絶賛推進している人員整理を引き続き実施。

鈴木雄斗のレンタル加入とパトリックの復帰というトピックスがある一方で、
髙木と米倉が新天地に活躍の場を求めるなど、
夏の小休止の中でも話題に事欠かなかった感はあるけども、
ガンバが欧州のクラブと試合をしているところも見たかったなぁ。

試合の大勢は前半で決めることが出来たはず

神戸の地に乗り込んだガンバは、2年ぶりに復帰したパトリックを、
アデミウソンとの2トップという形でスタメンに起用し、
宇佐美を前節の名古屋戦から一列下げてインサイドハーフで起用するなど、
ぱっと見、かなり攻撃的な布陣を採用。

堂安や中村敬斗がWBで起用された時も同じことを書いたけど、
シュートが上手い選手をゴールから離れた位置で起用するのはナンセンスだと思うので、
個人的には宇佐美のインサイドハーフ起用はナシ。

また、アンカーを配している布陣だと、
どうしてもアンカーの矢島の横のスペースが穴になるので、
倉田のような気の利いた守備が宇佐美に出来るのかという点も疑問だしね。

ただ、そんな懸念が顕在化する前に先制点が入ったことは良かった。

中盤の下がり目でボールを受けた”クォーターバック”矢島が、
統率が乱れた神戸のDFラインの裏へタッチダウンパス。

これを倉田が落ち着いて決めて、前半の早い時間帯に先制することが出来たね。

ただ、その後に訪れた飯倉との1対1の場面をアデミウソンが決めきれないなど、
前半で試合を終わらせられなかったのが、後々大きく響くことになってしまった。

サッカー界に於ける常套句「2-0は危険なスコア」

後半開始早々にパトリックが飯倉を冷静にかわし、
ガンバ復帰後初ゴールを挙げ、リードは2点に。

宮本監督はこれで勝ったと思ったのか、
この試合に出場すればキャリア通算1000試合出場になる遠藤を、
パトリックに代えてピッチに送り出し、
さらには小野瀬に代えて新加入の鈴木を投入したけど、
結果的にこれが大悪手になってしまった。

負けている状況ならともかく、2-0で勝っている状況で、
遠藤に花を持たせるために、中盤のインテンシティを落としてまで、
攻撃に出る必要はあったのかは疑問。

また、19時キックオフの試合にも関わらず、
試合開始時間になっても気温が30度を超えているというタフなコンディションの中、
前半から何度も裏のスペースへ走っていた宇佐美、アデミウソン、パトリックは、
明らかに運動量が落ちていたのに、鈴木を投入する際に、
まだまだ動けていた小野瀬を下げたのはどうも理解できない。

これにより、宇佐美は試合から消え、アデミウソンは安易なボールロストを連発、
鈴木は周囲との連携が合わずで、試合の流れを完全に手放すと、
福田が献上したアンラッキーなPKを発端に、続けざまに失点し、
あっさりと2点リードをフイにしてしまった。

同点に追いつかれてから宇佐美に代えて食野を投入したものの、遅きに失した感は否めず、
ベンチワークのミスで勝ち点を落としてしまった試合だったね。

ホーム連戦は2連勝を

J1残留に向けてまだまだ安心とは言えない順位なので、勝ち点1でも貴重ではあるけど、
前節の名古屋戦で敗色濃厚の中もぎ取った勝ち点1と、
勝利目前で勝ち点3を逃して得た勝ち点1とでは、
同じ勝ち点1でも意味合いは変わってくるね。

ただ、後半アディショナルタイムの田中順也のゴールが決まっていたら、
勝ち点0だったわけだし、1ポイントでも上積みできたということで、
強引に前向きになるしかないね。

次節のホームでの広島戦は契約上の理由でパトリックが出場できないけど、
案外、その方が攻守にバランスのいい布陣を組めそうな気もするので、
ビッグアーチでの不甲斐ない試合の借りは返してくれると思います。

ヴィッセル神戸22ガンバ大阪
‘8 倉田秋
’53 パトリック
’79 アンドレス・イニエスタ
’84 増山朝陽