【YBCルヴァンカップ プライムステージ準々決勝1st leg ガンバ大阪vsFC東京】適材適所の安心感

吉兆の雷

本来、残留争いに片足を突っ込んでしまっている状況で、
呑気にカップ戦を戦っている余裕なんて無いのだけど、
2012年シーズンの天皇杯でガンバも経験しているように、
リーグ戦では残留争いをしているクラブが、
カップ戦になると良い試合をするというのは往々にしてあること。

ただ、この試合のスタメンを見た時には、
法政大学戦の前半でも採用した遠藤のセカンドトップを採用するようにも見えて、
とてもじゃないけど良い試合をするようには思えなかった。

ところが、そんな僕の疑念が、良い意味で覆され、
試合開始時間を30分遅らせた雷雨は、
結果的にガンバにとって恵みの雨になるとは思いもよらなかったのだけども。

功を奏した布陣変更

試合が始まってみると、先日のマリノス戦の後半に採用した、
4-4-2の布陣を頭から採用してきた。
(パトリックと髙江は縦並びだったから、実質4-4-1-1かな?)

まあ、そもそも今のガンバの編成は、4-4-2もしくは4-2-3-1向きの選手が多いので、
3-5-2の布陣は、型に無理矢理選手をはめ込んでいる感が強かったのだけど、
それにも関わらず、アンカーを置いた3バックを継続していた理由は、
今季の序盤、中盤のフィルターが全く機能せず、易い失点を繰り返していたため、
中央の枚数を増やしてピッチの中央のスペースを埋める必要があったからと認識している。

しかし、今夏に復帰した井手口のコンディションが上がってきたことで、
中盤は2枚でも強度が足りるだろうと判断し、
このタイミングで4バック+2ボランチの布陣に戻してきた。

ここ2試合、アンカーの位置で窮屈そうにプレーしていた井手口は、
本来のダイナモとしてのプレースタイルを取り戻してピッチを縦横無尽に駆け回り、
懸念されていた遠藤の守備の強度を補って余りあるパフォーマンスを見せてくれた。

アルトゥール・シルバからボールを奪い、
小野瀬につけた流れから生まれた倉田のゴールは、
井手口の良さが顕著に表れた場面だったように思う。

井手口だけでなく、WBからサイドハーフにポジションを上げた小野瀬、
WBからSBにポジションを下げた鈴木のプレーの質も向上し、
今回の布陣変更は成功と評価してもいいんじゃないだろうか。

VAR選手さっそく大活躍

リーグ杯がプライムステージに突入するにあたり、
VAR(ビデオアシスタントレフェリー)が導入されるというのは重要なトピックス。

導入されたばかりの試合でいきなりVARの出番は無いだろうと思っていたら、
林彰洋にセーブされた髙江のシュートがクロスバーに当たって真下に落ち、
ゴールラインを割ったか割ってないかという微妙な位置にバウンドするプレーが発生。

山本主審は最初こそゴールを認めたものの、
VARを確認して、最終的にはノーゴールの判定になった。

ただ、ゴールの真横からのアングルの映像が無い状況で、
VARでこういった類のプレーを裁くのは限界があるので、
VARに加えGLT(ゴールラインテクノロジー)が必要だということを認識させられた。

イングランドのプレミアリーグではすでに採用されているGLTだけど、
既存のカメラ設備で導入できるVARと比べて、
専用の高価な機材(2000万円ぐらいするらしい)が必要なGLTは導入のハードルが高い。

VARが試験的に導入されたばかりのJリーグで日の目を見る日はまだまだ先だと思うけど、
こういったプレーを正しく裁けるように導入を検討する余地は十分にあるだろうね。

ガンバとしては、良い流れで試合を進めながらも、
前線の連動性に欠けて追加点を奪えずにいた中でのゴール取り消しだったので、
少なからず痛い判定だった。

しかしながら、そんな判定に気落ちすることも無く、
ここ最近の試合で悪癖となっていた試合終盤の失点も犯さずに、
ウノゼロで試合をクローズさせたことは称賛したいと思う。

大宮で東京と相対する日曜日

まだまだ走れていた小野瀬に代わって、宇佐美を投入したものの、
何がしたいのかよくわからんプレーに終始していたり、
1点を守り切らなくてはいけない試合の最終盤で、
倉田に代わって守備の強度が決して高いとは言えない矢島を投入したりと、
相変わらずよくわからない采配も見られる宮本監督だけど、
4バックへの回帰で手にした勝利ということで、
今季の一つのターニングポイントになりそうな試合だったと思う。

ただ、まだ180分の試合のうち、
半分の90分が終わって1点リードしているだけという話。

代表に多くのメンバーを送り込んでいることでベストな布陣を組めずにはいるけど、
ホームアンドアウェイの180分の戦い方を熟知している長谷川健太だけに、
2nd legで難しい試合を強いられることは想像に難くない。

東京のホームゲームなのに試合会場がNACK5というのは違和感しか無いけど、
そんな非日常感を楽しみつつ、
準決勝に勝ち進むことを期待して日曜日は大宮に向かいたいと思います。

ガンバ大阪10FC東京
’39 倉田秋