【天皇杯決勝 ヴィッセル神戸vs鹿島アントラーズ】これは僕の知っている鹿島アントラーズではない

こんな国立に誰がした?!

明けましておめでとうございます。
2020年もインターネット上に駄文を垂れ流している弊ブログをどうぞよろしくお願いします。

日本のサッカーを愛するものにとって1月1日と言えば天皇杯の決勝。

しかも、99回目を数える今大会は、
今夏に控えた東京オリンピックのメイン会場である新しい国立競技場で行われるとあって、
是非とも現地で試合を観戦したかったのだけど、残念ながらチケットは手に入らずにTV観戦。

やっぱり僕と同じことを考えている人はたくさんいるってことね。

ただ、TV画面を見ながら思ったことは、旧国立はスタンドの形状がすり鉢状だったので、
陸上トラックがあるスタジアムにしては後ろの席でも見やすかったけど、
新国立は日産スタジアムばりにスタンドの傾斜が緩くて、
後ろの席だと試合が見づらいんじゃないかという印象を受けた。

また、鹿島側のゴール裏の中央に構えるマラソンゲートは、
爆心地を分断するかのように存在していて、サポーターの熱を削いでいるようにも思われた。

実際に行けば良い部分も見えるのかもしれないけど、TVの映像を見る限りでは、
サッカーという競技の魅力を損なうスタジアムだなという印象は拭えなかったね。

憎たらしくない鹿島なんて鹿島じゃない

この試合にクラブ初タイトルが懸かる神戸は、スペイン代表の歴代最多ゴール保持者である
ダビド・ビジャの現役ラストマッチという側面もあり、
非常に高いモチベーションでこの試合に臨んでくることは容易に想像出来た。

しかしながら、この手の試合で空気を読まずに勝ってしまうのが、
これまでに数多くのタイトルを手にしてきた鹿島アントラーズというチームだったはず。

この試合を前に故障者や体調不良者が続出し、
紅白戦を組むのも難しくなったという鹿島から聞こえてきたニュースは、
鹿島が鹿島らしさを発揮するためのフラグのようにも思われたのだけど、
この日国立のピッチに立っていたのは、
タイトルに対する執着心なんて微塵も感じられないチームだった。

一応、この試合は鹿島の大岩監督のラストマッチでもあったのだけど、
ACLを獲得しているにも関わらず、
鹿島サポーターからの批判が止まないことも物語っているように、
大岩監督にはビジャほどの求心力は無いのだろうか。

前半に神戸が挙げた2ゴールはいずれもラッキー要素の強いものだったけど、
あそこまでサイドを崩している時点で神戸の形。

神戸が2点リードして前半を折り返す展開は必然のものだったように思う。

噛み合わない鹿島に盤石の神戸

前半の低調なパフォーマンスを受け、大岩監督は白崎に代えて土居、
さらには名古に代えて山本脩斗を投入し、布陣を神戸と同じ3−4−2−1に変更してきた。

伝統的に4−4−2のイメージが強い鹿島なので、3バックの鹿島は違和感しかなかったのだけど、
ミラーゲームして対面の選手を明確にすることで役割がクリアになったのか、
神戸のゴールに攻め入る場面が増え、選手交代は的中したように思われた。

しかしながら、3枚目のカードで伊藤翔に代えて中村充孝を投入した交代は完全に悪手。

ピッチの上に純粋なFWが1人もいなくなったことで攻撃の形が作れなくなり、
せっかくの反撃ムードも沈静化してしまった。

そんな噛み合わない鹿島を尻目に、手堅く試合を進める神戸。

イニエスタが左太ももを痛めるアクシデントはあったものの、
ボランチの相方の山口蛍が持ち前の守備範囲の広さでカバーすれば、
藤本と古橋が前線からの守備を怠らなかったことで、試合の大勢には影響を与えなかった。

ポドルスキの折り返しを田中順也がGK正面にシュートをしてしまい、
鹿島にトドメを刺すことは出来なかったけど、
後半アディショナルタイムのビジャ投入でスタンドを沸かせたところでタイムアップ。

神戸がクラブ史上初のタイトルである天皇杯を獲得しました。

これで関西4クラブは全てタイトルホルダーに

ファン層が蛸壺化しているJリーグに於いて、著名な海外のスター選手を多く獲得することで、
新規ファンの取り込みを積極的に行っている神戸がACLに出場することは、
日本のサッカーにとって良いことだと思う。

ただ、神戸が日に日に存在感を強めていく現状を、
同じ関西に本拠地を置くガンバが黙って見ているのも癪な話。

今オフにポジティブな話が聞こえてこないのが気がかりではあるけど、
来年の今頃には「良いシーズンだったな」と言える2020年にしたいものですな。

ヴィッセル神戸2鹿島アントラーズ
’18 オウンゴール
’38 藤本憲明