【明治安田J1リーグ24節 ガンバ大阪vs湘南ベルマーレ】なぜこんなに強いチームが降格圏にいるのか?

勝利でサマーブレイクに突入しよう

アウェイのサガン鳥栖戦で勝利して単独2位に浮上した我らがガンバ大阪は、
湘南ベルマーレとのホームゲームに臨んだ。

鹿島からドイツへ移籍した日本代表選手の醜聞で界隈が騒々しい1週間だったけど、
よそはよそうちはうちというスタンスで目の前の試合に集中したいところだ。

ガンバは既にリーグ戦で町田との対戦を終えているので、
首位との勝ち点差5を縮められるかは他力本願になるけど、
町田がここから勝ち点を1つも落とさずにシーズンを終えるなんてことはあり得ないので、
町田が勝ち点を落とした時に確実に勝ち点差を詰められるように、
取りこぼしを極力少なくして追走するだけだ。

山口智のガンバ対策は今日もバッチリ

サマーブレイク前最後の試合にポヤトスが選んだガンバのスタメンは以下の11人。

前節の鳥栖戦のスタメンから坂本、山下、半田の3人が外れ、
ファン・アラーノ、倉田、松田が入り、
2列目は右からウェルトン、アラーノ、倉田の並びになった。

時期が時期だけにネタ・ラヴィのベンチ外については移籍を勘繰ってしまうけど、
戦術的な理由やコンディション不良によるベンチ外であることを祈りたい。

ホームの声援を背に攻勢に出たいガンバだったけど、
その思いとは裏腹にフォーメーションの噛み合わせのギャップを使われ、
終始湘南にボールを握られる苦しい展開。

先月平塚で対戦した時もガンバが勝利したとは言え、
後半のシュートは宇佐美のPK1本に抑えられたし、
相変わらず組みし難い相手だなという印象。

毎年残留争いを強いられていることで山口監督の評価は芳しくないみたいだけど、
湘南スタイルと呼ばれた「走るサッカー」が代名詞だった湘南が、
これだけ自分たちでボールを持って戦えるようになったことは、
もう少し評価してあげてもいいんじゃないだろうか。

シュート数が湘南の12に対しガンバは1、
ボール支配率は湘南の63%に対しガンバは37%と、
前半のスタッツの上では湘南に圧倒される試合展開になってしまったけど、
一森の手を煩わせるようなシュートは一本も無かったので、
最後のところで湘南の選手に仕事をさせなかったことはポジティブに捉えていいと思う。

両チーム通じても前半の決定的な場面って、
ウェルトンが畑との走り合いを制してクロスをあげるも、
足の運びとクロスのタイミングが合わず、
中でアラーノが合わせられなかった場面だけだったんじゃないだろうか。

前半が終わった時は、「苦しい前半を過ごしたけど、
鈴木淳之介とキム・ミンテにイエローカードを出させたので、
これが後半に効いてくるんじゃないか」と思っていたのだけど、
結果的に、上述のアラーノの決定機逸が勝敗の分かれ目だったね。

チュニジアのイーグルはこの日は不発

お互いに選手交代無く迎えた後半。

ガンバはアラーノとウェルトンのサイドを入れ替えるなど、
ハーフタイムで選手の立ち位置を修正したけど、
後半最初にチャンスを作ったのは湘南の方。

黒川と福岡の間のスペースで前を向いた池田がノープレッシャーで上げたクロスは、
ルキアンの頭にドンピシャで合ってしまうも、
失点を覚悟したヘディングシュートを一森が左手一本でスーパーセーブ。

負けじと今度はソン・ボムグンが、ダワンのヘディングシュートを弾き出すなど、
両GKの好パフォーマンスによって依然としてスコアは動かない。

この膠着状態を打破すべく、ポヤトスは後半20分にアラーノと倉田に代えて山下と坂本、
後半33分に宇佐美に代えてジェバリを投入する選手交代を敢行。

マリノス戦、鳥栖戦と2試合連続でゴールを決めているジェバリは、
ピッチに入るやいなや立て続けに個人技でシュートまで持ち込む場面を作るなど、
この日もキレキレで、3試合連続ゴールを期待させるような動き。

ところが、そんな期待に反してスコアを動かしたのはアウェイチーム。

右サイドから池田⇨田中聡⇨ルキアン⇨福田弟と流れるようにパスが繋がると、
大外でフリーになっていた畑が福田弟のパスを利き足とは逆の右足で叩き込み、
後半38分に湘南に先制を許してしまう。

終盤に1点ビハインドを背負うことになったガンバは、
なんとかして残り時間でスコアを振り出しに戻したいところだったけど、
頼みのジェバリが暴走し、まるで宇佐美のようなフリーマンの動きを始める始末。

この日のジェバリの動きのキレであれば、
ゴール前に貼り付いていれば湘南の守備陣にとって脅威だったと思うんだけど、
ゴール前から離れてしまったことで却って相手を楽にさせていた。

まあ、なんとかしてチームを勝たせたいという、
ジェバリの熱い気持ちからくるものだったんだろうけど、
ベンチから「湘南のゴール前に残れ」と明確に指示して欲しかったなと思う。

結局そんなジェバリの奮闘も実らず無得点に終わり、ホームで敗戦。

ガンバと湘南の試合より1時間早く始まった町田とマリノスの試合で、
マリノスが町田を降していたので、ガンバとしては勝ち点差を縮めるチャンスだっただけに、
非常にもったいない敗戦だった。

ただ、この日の湘南は今季ガンバが対戦したチームの中で一番と言っていいほど強かったので、
この試合は仕方ないと割り切って、連敗しないためにどうするか考えた方が建設的かもね。

負けたまま中断期間に入るのは気分悪いが・・・

次節はホームでFC東京戦。

次節と言っても8月7日と3週間近く試合間隔が空くので、
その間に組まれているレアル・ソシエダとの親善試合を上手く利用しつつ、
サマーブレイク明けに照準を合わせてチームのコンディションを調整して欲しいと思う。

次節のポイントは累積警告で出場停止になる宇佐美の穴を誰が埋めるかになると思うけど、
ジェバリが今のコンディションを維持してくれれば代わりは務まるはず・・・と信じたい。

ガンバ大阪01湘南ベルマーレ
’83 畑大雅