【AFCチャンピオンズリーグ2 ノックアウトステージ 準々決勝 2ndleg ラーチャブリーvsガンバ大阪】死闘の末に掴んだセミファイナルへの切符

さあここが正念場

シーソーゲームの末にホームで長崎を降し、
暫定ながらJ1百年構想リーグの西地区で首位に立った我らがガンバ大阪は、
戦いの傷も癒えぬうちにタイへ移動し、
中2日でラーチャブリーとのACL2準々決勝の2ndlegに臨んだ。

日本とタイの20度以上の気温差に加え、
先週の大阪での1stlegから中6日での試合となるラーチャブリーは休養十分で、
コンディション面でもかなり分が悪いけど、
この程度の逆境を跳ね返せないチームはアジアを掴み取るには値しない。

1stlegでは早い時間帯に失点を喫してしまったことで、
守備を固められて苦しい試合を強いられたので、
今度はこちらが先手を打って試合の主導権を握りたところだ。

漢・三浦弦太の新たな一面

冬の補強でグループステージの時とは別のチームと化したラーチャブリーに相対するにあたり、
青黒の若き指揮官、イェンス・ヴィッシングが選んだスタメン11人は以下の通り。

先の長崎戦からの変更は岸本と奥抜に代えて食野と初瀬を投入しただけと、
ドラゴン・ソーラー・パークのピッチに送り出したのは現時点のベストメンバー。

1stlegで値千金の同点ゴールを決めてチームを救った名和田はベンチからのスタートとなった。

ホームにも関わらずゴール前にバスを停めてきたラーチャブリーに対し、
敵陣でハーフコートゲームを展開するガンバ。

1stlegで南野に何も仕事をさせなかった巨漢CB、ムトンボが明らかに試合に入れておらず、
これは早い段階で先制点を取れるぞ!・・・と、思ったのだけど、
可能性を感じないセットプレーが積み重なっていくだけ。

一度ヒュメットがゴールネットを揺らすも、オフサイドを取られてノーゴールの判定になると、
その後は試合が落ち着いてしまった。

「決められるところで決めておかないと痛い目に遭う」という、
サッカーというスポーツでよく言われる言葉が頭をよぎりはじめたところで、
予想出来ない形で試合が動いた。

フィールドプレーヤー全員が敵陣に入っている状況でのパス回しで、
中谷からの横パスを受けた三浦がドリブルで持ち出して右足を振り抜くと、
ファーサイドのサイドネットに強烈なシュートを突き刺し、前半29分に先制に成功。

「三浦のズドン」はよくガンバサポの間でネタにされるワードだけど、
まさか本当にズドンを持ってるなんて夢にも思わなかったわ。

その後もガンバが主導権を握って試合を進めるも、
カウンターの場面でもスローダウンさせるなど、
暑さと疲労を考慮しながら試合を進め、1点リードでハーフタイムへ。

ただ、解説の安田が言うように1点リードだけだと何が起こるかわからないので、
後半に追加点が欲しいところやね。

これぞガンバの背番号1

後半に追加点を奪いたいガンバだったけど、
リードしてハーフタイムに入ったことでホッと一息ついてしまったのか、
フワッと後半のピッチに入ってしまう。

すると、1stlegでゴールを決めたダニエル・ティンのクロスに対し、
対応しようとした中谷と東口がぶつかってしまってボールがこぼれると、
このこぼれ球をグレイソンに決められてしまい、
後半5分にスコアを振り出しに戻されてしまった。

ベテランらしからぬコミュニケーションエラーだったけど、
クロスを上げられる前の安部や初瀬の対応もマズく、
これだけミスが続けばやられるよなと言う一連のプレーだったね。

まあ、起きてしまったことは仕方がないので、
気を取り直して再びラーチャブリーのゴールを目指したいガンバだけど、
気温の高さと連戦の疲労も相まってなかなか攻撃のギアが上がらない。

すると今度は、ラーチャブリーのCKの場面で、
ジャンプした半田の肘がダニエル・ティンの顔面にヒットしてしまい、
ファウルの判定でPKを献上してしまう。

この状況でビハインドを背負ったら、
逆転するエネルギーはガンバに残っていないのでは?と思ったけど、
そんな絶体絶命のピンチを救ったのは守護神・東口順昭。

真ん中のコースを狙ったダニルソン・ジュニオールのシュートを、
中央に残した左足で枠外へ弾き出し、チームを窮地から救ってみせた。

賛否両論ある百年構想リーグのPK戦だけど、
今年に入って何度もPK戦を経験していることでこのセーブが生まれたのだとしたら、
PK戦を導入した甲斐はあったんじゃないだろうか。

その後、ヴィッシングは後半23分に食野と徳真に代えてウェルトンと美藤、
後半34分には山下、ヒュメット、初瀬に代えて奥抜、名和田、岸本を投入。

長崎戦をお休みした食野と初瀬にはもうちょっと頑張って欲しかったけど、
交代選手たちがキレのあるプレーを見せ、
再びラーチャブリーのゴールに迫る回数を増やすガンバ。

しかし、CKからの中谷のヘディングは枠を捉えられず、
名和田の直接FKもカンポンのファインセーブに阻まれてしまい、
勝ち越しゴールを奪うまでには至らず。

勝敗の行方は30分間の延長戦に委ねられることになった。

たくさん練習した選手たちへのご褒美

前の試合から中2日でタイに来て試合をしているってだけでもしんどいのに、
さらに120分間の試合をやるなんて狂気の沙汰だろうと思っていたら、
運動量が落ちて脚を攣る選手が続出したのは、
中6日でこの試合に臨んでいるはずのラーチャブリーの選手たち。

対するガンバには、脚を攣ったり走れなくなった選手がいなかったところを見ると、
キャンプでハードなトレーニングを積んだ成果が現れているように思えたね。

こうなってくると、次のゴールがガンバに生まれるのも必然。

ウェルトンのパスを受けた美藤が身体の強さを生かしてボールをキープし縦パスを送ると、
目の前に溢れてきたボールを、ウェルトンの右足が逆サイドのサイドネットを優しく揺らし、
延長前半9分にガンバが勝ち越しに成功。

この前にもっと簡単に決められそうなシュートはあったのに、
それらを外してこの高難度のシュートを決めるあたりが、ウェルトンって感じがするね。

リードしたことでその後は時間を使って試合のクロージングに入るガンバ。

後半から途中出場のウェルトンに代えて倉田を投入した時は、
ラマダン中のジェバリを代えた方がいいんじゃないか?と思ったけど、
その後のジェバリの鬼のようなコーナーキープを見て、
自分の考えは間違っていたことを思い知らされたね。

そんなジェバリの活躍によりなんとか勝利を収め、ACL2の準決勝に進出。

中東で開催される予定の決勝戦がどうなるかわからないけど、
本来であればてっぺんが見える位置まで登ってきたね。

このブログを書いている時点では、準決勝の対戦相手がバンコク・ユナイテッドになるのか、
はたまたタンピネス・ローヴァースになるのかわからないけど、
4月に行われる準決勝の前にまずは目の前の試合。

前の試合から中2日でタイで120分の試合をした後に、
再び中2日で広島との試合が組まれているなんて、鬼畜としか言いようがない日程だけど、
選手たちから日程に対する不満が聞こえてこないのは良い傾向。

タフな試合になることは間違いないと思うけど、
広島でも勇敢な戦いを見せてくれると期待しています。

ラーチャブリー12ガンバ大阪
’29 三浦弦太
’50 グレイソン
’109 ウェルトン