【明治安田J1百年構想リーグ12節 V・ファーレン長崎vsガンバ大阪】ケガ人の増加を憂いつつ、若い才能の萌芽に目を細める
追う兎は一羽だけ
ホームで痛恨の逆転負けを喫したアビスパ戦から中2日、
ガンバ大阪はV・ファーレン長崎とのアウェイゲームに臨んだ。
百年構想リーグ西地区で2位につけているとは言え、
消化試合が1試合少ない首位・神戸との勝ち点差は6ということを考えると、
もうACL2との両睨みの時期は終わったと言ってもいいだろう。
そのACL2決勝の対戦相手に決まったサウジアラビアのスター軍団、アル・ナスルは、
10回試合をして1回勝てるかどうかという相手ではあると思うけど、
その1回を5月16日に持ってこれるように最善の準備をして欲しいと思う。
とは言っても、目の前の試合にコロッと負けられるのも癪にさわるので、
この試合のメンバーに選ばれた選手たちは、勝利のために最善を尽くして欲しいね。
ACL2に備えるどころか増え続けるケガ人
ガンバにとって初めてとなるピーススタジアムでの試合で、
スタメンに選ばれた11人は以下の通り。

水曜日のアビスパ戦に引き続きゴールマウスを守るのは荒木。
また、ACL2準決勝2ndlegのバンコクユナイテッド戦でプロ初スタメンを飾った池谷が、
百年構想リーグの方でも三浦に代わり初スタメンとなった。
試合の入りから質的優位を生かして次々にチャンスを作り出したガンバだけど、
ショートコーナーの流れからシュートチャンスが訪れるも、
ジェバリの至近距離からのシュートは大きく枠を外れ、先制ならず。
今季のガンバの攻撃はジェバリの個に依存している部分が多いので、
あまり文句を言う気にはなれないのだけど、
こういう詰めの甘さが勝ち点の取りこぼしに繋がっているんだよな。
ただ、その後もガンバが試合の主導権を握っていたので、
「そのうち先制できるやろ」・・・と、思っていたら、
ウェルトンが脚を押さえて座り込んでしまい、前半13分で山下と交代になってしまう。
ウェルトンは万全のコンディションであればスーパーなんだけど、
過密日程の中でも特別待遇でかなり慎重に起用してもらっていたのに、
それでもケガするなんて、食事やトレーニングを見直した方がいいんじゃないだろうか。
序盤でアクシデントに見舞われたガンバだけど、
スクランブル投入された山下がキレキレだったこともあり、その後も引き続きガンバのペース。
ところが、食野の十八番の左斜め45度からのミドルも、
初瀬のCKからの岸本のヘッドも枠を捉えていたにも関わらず、
長崎の守護神・後藤のスーパーセーブに遭い、ゴールネットを揺らせない。
決められる時に決めておかないと痛い目に合うという展開は今季何度も経験しているだけに、
あまり0-0の時間帯を長引かせたくない状況だったけど、
あろうことかそんな時にジェバリも脚を痛めて座り込んでしまい、宇佐美と交代に。
まあ、歩いてピッチアウトしたし、試合後の円陣にも参加していたから軽傷だと思うけど、
ジェバリも本来ケガが多いタイプの選手なので、もっと慎重に起用すべきだったね。
ウェルトンとジェバリという攻撃の重要なタスクを担う2人の交代により、
その後は良いところなくスコアレスで前半終了。
ジェバリ交代後は長崎にシュートを打たれる場面も増えたので、
ハーフタイムでの修正は必要だろうね。
7回目にして初めて持ち込んだPK戦
後半にゴールを奪いたいガンバは、なんと後半頭から安部に代えて山本を投入。
前半終了間際にサンタナの膝が太ももに入って痛がっていたのが原因かなと思うけど、
ただでさえも前半だけでケガ人で2枚も交代カードを使っているのに、
これ以上戦術的な交代以外でのカードは切りたいくないところだね。
後半も引き続き長崎のゴールを目指して攻めるガンバだけど、
やはり交代した選手たちの穴は大きく、悪い意味で互角の試合展開になってしまう。
そんな状況を受けて、後半18分にサンタナに代えてマテウスを投入してきた高木監督。
先月のパナスタでの試合では、マテウスに手痛い恩返しを2発も見舞われてしまったので、
この試合では大人しくして欲しかったのだけど、
そんな折、中谷がペナルティエリア内で長谷川を倒してしまい、PKを献上。
このPKをまたしてもマテウスに決められ、後半33分に先制を許してしまった。
最後の砦として体を張るのが仕事なので、中谷のPK献上が増えるのは仕方ない部分はあるけど、
右足でボールを持っている選手に左後ろから足を伸ばしてボールを突つきに行ったら、
相手の足を引っ掛けてしまうリスクはどうしても高くなるので、
もうちょっと冷静にプレーして欲しかったね。
試合の終盤に生まれた先制ゴールに沸くピーススタジアムだけど、
その余韻も冷めやらぬうちに、カウンターで山下が中央をドリブルで駆け上がると、
左前を走っていたヒュメットに絶妙なスルーパスを送り、
これを背番号23が確実に仕留めてわずか2分でスコアを振り出しに戻すことに成功。
今季のガンバは守りを固めた相手に攻めあぐねることが多いので、
長崎が守りを固めてきたら苦しい展開になっていたと思うけど、
先制後も長崎が攻め続けてくれたおかげで、
ガンバがカウンターを発動するスペースがあったのが功を奏したね。
同点に追いついたガンバは、その後も長崎のゴールを攻め立てるも、
後半アディショナルタイムの宇佐美のCKからの中谷のヘッドはポストに当たり、
跳ね返りも押し込むことは出来ず、1-1で試合終了の笛。
「またPK戦かよ!」って思う気持ちも正直あるけど、
これまでは追いつかれてPK戦に持ち込まれることが多かったので、
この試合は追いついてPK戦に持ち込んでいるので、前向きに捉えていいかもしれない。
(本音を言えばやっぱり90分で勝ち切りたいけどね)
新鋭が手繰り寄せた勝ち点2
PK戦は今季7度目のガンバに対し、長崎は12試合目にして初めてのPK戦ということで、
ガンバ側がキッカーのデータを持っていないこともあってか、先攻長崎は5人全員成功。
(まあ、出てきた選手のキックも上手かったけどね)
対する後攻のガンバも1人目のキッカーの南野がふてぶてしくパネンカを決めるなど、
5人全員が成功し、勝敗の行方はサドンデスへ。
アウェイのアビスパ戦のようなPK戦だけで30分を超えるような展開も頭をよぎったけど、
長崎の6人目のキッカーの米田のシュートを荒木が完全に読み切りストップすると、
ガンバの6人目のキッカーの中野はきっちりと決め切り、ガンバが勝利。
まあ、荒木は年代別の代表の大会でもPKを止めていたので、
やってくれるだろうと思っていたけど、見事に期待に応えてくれたね。
荒木だけでなく、この試合で抜擢された池谷と山本のパフォーマンスも良かったし、
このパフォーマンスを続けて、ヴィッシングを良い意味で悩ませて欲しいと思う。
次節はアウェイで京都戦。
4月4日にホームで京都と試合をして11連戦が始まったのに、
その11連戦中にもう一度京都と試合をするというおかしな状況が発生しているけど、
粛々とこなしていくしかない。
なかなかコンディションを保つのが難しい日程だけど、
負傷離脱している選手のうち1人でも多く戦線復帰してくることにも期待したいね。
V・ファーレン長崎1ー1ガンバ大阪
PK(5ー6)
’78 マテウス・ジェズス
’80 デニス・ヒュメット





