【明治安田生命J1リーグ10節 鹿島アントラーズvsガンバ大阪】ゴールデンとは程遠い大型連休の幕開け

黄金週間の幕開けは何色か?

前節、横浜FCとの裏天王山で引き分けに終わり、
残留争いから抜け出すことが出来なかった我らがガンバ大阪。

そんなガンバの今節の対戦相手は鹿島アントラーズ。

あえてここで説明するまでもないJ屈指の名門だけど、
メルカリ傘下に入ってからフロントの迷走が続き、
今季はリーグ戦で4連敗を喫するなど苦しいシーズンを送っている。

過度なリスペクトは不要なのかもしれないけど、そうは言っても腐っても鹿島だし、
ガンバもよそのことが言えるような成績ではないので、簡単な試合にはならないだろう。

ただ、大型連休の初日から日本の東の果てまで行って負けて帰るなんて気が滅入るので、
多くの無念が渦巻く相性の悪い敵地ではあるけど、
勝ち点3を獲得してミッドウィークの大阪ダービーに弾みをつけて欲しい。

ゴールマウスは一体どこに?

昨季の最終節で辛くもJ1残留を決めた地であるカシマサッカースタジアムに乗り込んだ、
青黒のスタメン11人は以下の通り。

前節の横浜FC戦を体調不良で欠場した石毛が戦線復帰したものの、
スタメンは前節から引き続き宇佐美。

また、横浜FC戦で途中出場して好パフォーマンスを見せた髙尾が、
半田に代わって右SBでスタメンを飾ったね。

出場停止明けで気合いが入り過ぎていたのか、
クォン・ギョンウォンがボールに食いつき過ぎて空いたスペースを狙われ、
試合開始早々に鈴木優磨にシュートを打たれる場面はあったものの、
その後はガンバがボールを持つ時間が続く。

ただ、ボールを持っていると言うよりは持たされている感じに近く、
DFラインでのボール回しに終始し、
1トップのジェバリに効果的な縦パスが入るような場面はほとんど無し。

そのせいか、時間が経つにつれて宇佐美だけでなく、
ジェバリもパスをもらいに中盤に下がってしまい、
その結果、前線に誰もいなくなってしまうなど、一体誰が点を取るんだという状態に。

対する鹿島も、ガンバからボールを奪ってもカウンターで決定機を作るまではいかず、
お互いにゴール前での局面が少なく、ガンバサポと鹿島サポ以外がこの試合を見ていたら、
酷くつまらないと感じる前半だっただろう。

ただ、敵陣でボールを奪った流れからダワンがシュートを放つと、
その直後にはジェバリにもシュートチャンスが訪れたので、
前半終盤になってようやくエンジンが温まってきたかなと思ったのだけど、
得点を挙げるまでには至らず、今村主審の前半終了の笛を聞くことになってしまった。

一度狂うと修正出来ない歯車

無得点だったとは言え、良い形で前半を終えることが出来たので、
前半の良い流れを後半に持ち込みたいなと思っていたのだけど、
どうやらガンバの選手たちはハーフタイムで昼寝をしていたようで。

寝起きの状態で後半のピッチに入ってしまうと、
ディエゴ・ピトゥカにあっさりと左サイドを破られてCKを与えてしまい、
このCKを仲間に決められて後半3分に先制点を許してしまった。

おそらく樋口のキックはニアサイドを狙ったのだろうけど、
ニアサイドで誰も触れずにファーサイドに抜けてきたボールを、
上手く仲間に合わされてしまったね。

失点したことでゴールに向かう意識が強くなるかなと思っていたのだけど、
相変わらず後方でのスローなパス回しに終始するガンバ。

すると、髙尾の股抜きパスが失敗してカウンターを食らい、
自陣に戻った髙尾が鈴木優磨に吹っ飛ばされてヘディングシュートを決められるという、
髙尾の二重苦のようなプレーで追加点を許してしまった。

ルヴァンカップのFC東京戦、リーグの横浜FC戦と、良いプレーを見せていたので、
「髙尾上手くなったな」と思っていたのだけど、
この試合の髙尾は僕がよく知っている昨年までの髙尾だったね。

2点ビハインドを背負ったガンバだけど、
今季は札幌戦で2点ビハインドを追いつくという試合もしているので、
諦めずに戦って欲しかったのだけど、
劣勢を跳ね返そうという気概が見えたのは古巣対戦のアラーノぐらい。

それにも関わらず、どういうわけかポヤトスはそのアラーノをベンチに下げてしまうと、
その後に土居聖真に2ゴールを許し、後半だけで4失点。

湘南戦でも同じようなことを書いたけど、
チームが上手くいかなくなった時にリーダーシップを取れる選手はいないんだろうか。

ポヤトスがいくらポゼッションサッカーをこのチームに植え付けようとしても、
選手のメンタルがいつまで経ってもこの調子では、
試合数を積み重ねたところで戦えるチームにはならないよ。

ここでやらなきゃ漢じゃない

柏が京都と引き分けたことで、ガンバは17位に転落。

横浜FCが札幌に負けているので、18位と勝ち点4差は変わらないけど、
こんな試合をしているようでは横浜FCと取って代わられるのも時間の問題なので、
選手たちには危機感を持ってやって欲しいね。

そして、この苦しい状況で迎える次の試合は大阪ダービー。

チケットの売れ行きが芳しくなかったようだけど、無事に完売したそうなので、
選手たちが満員のパナソニックスタジアムで漢を見せてくれることを期待している。

鹿島アントラーズ40ガンバ大阪
’48 仲間隼斗
’64 鈴木優磨
’86 土居聖真
’87 土居聖真