【明治安田生命J1リーグ17節 ガンバ大阪vs横浜F・マリノス】振り返ればそこは降格圏

厳しい現実に目を背けず

ここのところ日本代表の試合ばかり見ていたのですっかりJリーグの事は忘れていたけど、
3週間ぶりにJ1リーグが再開するにあたり、改めて順位表を眺めていると、
15試合を終えて勝ち点17しか獲得できていないという厳しい現実を突きつけられて、
なんとも言えない悲しい気持ちになる。

そんな状況で我らがガンバ大阪がホームに迎えるは、目下J1リーグ首位に立つ横浜F・マリノス。

厳しい相手であることは間違いないけど、
意外にもマリノスとのここ5試合の対戦成績は2勝1分2敗と全くの五分なので、
必要以上に相手を恐れることなく、勝ち点3を目指して頑張ってほしいと思う。

片鱗を見せたカタノサッカー

吹田でトリコロールと相対した青黒の11人は以下の通り。

ガンバ大阪のゴールマウスに背番号1が帰ってきた。

一時期、一森のパフォーマンスが神がかっていたので、
東口が故障から復帰してもおいそれとスタメンに戻れないんじゃないかと思っていたけど、
東口の復帰に合わせて一森が故障してしまうなんて、どういう巡り合わせだろうか。

まあ、なんにせよ東口には、
今季も引き続き青黒のゴールマウスにガッチリと鍵を掛けてもらいたいと思います。

試合の方は、いつものマリノス戦のように一方的にボールを支配されて、
カウンターでワンチャンス狙いみたいな試合展開になるんだろうなと思っていたら、
マリノスの選手たちが明らかにガンバの選手たちのプレスを嫌がっていて、
ビルドアップがスムーズにいっていない。

「もしかしてこれは良い感じなのか?」と思っていたら、
畠中から松原にパスが出たところに山見がプレスを掛けると、
松原がGKの高丘に戻したボールの先にいたのはパトリック。

パトリックの落としをダワンが蹴り込み、
なんと前半7分という早い時間帯に先制することに成功した。

松原のミスと言えばミスだけど、ただ闇雲に前線から追い回すのではなく、
明らかに目的を持った前線からの追い込み方は、
片野坂監督がこの中断期間に準備してきたもので間違い無いだろうね。

ただ、マリノスの攻撃力を考えると、無失点で試合を終えることが出来るとは考えづらいので、
前半の流れが良い時間帯にもう1点欲しいところだったけど、
小野瀬のクロスに合わせたパトリックのヘディングシュートや、
小野瀬が1人で持ち込んで左足で放ったシュートはいずれもゴールネットを揺らすことが出来ず。

この2本のシュートのうちどちらかが決まっていたら、
後半の試合展開もまた違ったものになったように思うだけに残念でならない。

対するマリノスもレオ・セアラのシュートがゴールネットを揺らしたけど、
これはオフサイドポジションにいたエウベルが東口の視界を遮っていたとして、
ノーゴールの判定に。

エウベルは意図してあのポジションにいたわけではないと思うので、
ガンバとしては判定に救われた形になったね。

元の木阿弥の活用事例はこちらです

予想以上に良い試合をして、前半を1点リードで折り返したガンバだけど、
現在、首位に立っているチームが後半もそう易々と同じサッカーをさせてくれるはずはない。

前半と同じようにマリノスの4バックに対して数的同数でプレスを掛けに行ったガンバだけど、
あっさりと剥がされて前進される場面が目につくようになった。

すると、エウベルのヘディングシュートの跳ね返りに詰めた西村にゴールネットを揺らされ、
後半11分にスコアを振り出しに戻されると、その5分後には、
エウベルがペナルティエリア内に送った浮き球のパスに走り込んだ水沼に決められ、
あっという間に逆転されてしまった。

片野坂監督はこれを受けて、東口と同様にこの試合が復帰戦となる倉田を石毛に代えて投入し、
流れを変えようと試みるも、効果的な交代とはならず、
それどころかその直後には、奥野に代わって投入されていた齊藤が、
ペナルティエリア内でハンドを犯してしまう。

高く上げられた齊藤の左腕はエウベルをブロックするためのものだった言え、
明らかに振った腕がボールに触れていたので、PK献上も覚悟したのだけど、
オンフィールドレビューの結果、このプレーは意図したハンドではないとの判定に。

僕がマリノスサポーターだったら、この試合を裁いた池内主審には、
文句の一つや二つ言いたいところだろうね。

その後、山見とパトリックに代えて、ウェリントン・シルバとレアンドロ・ペレイラを投入し、
後半25分で5つの交代枠を使い切る積極采配で同点を狙いに行くも、
メンバー表の名前が変わる以外の交代の効果は発揮されず。

挙げ句の果てには、後半もアディショナルタイムに入ろうかと言う時間帯に、
クォン・ギョンウォンがこの日2枚目のイエローカード受けて退場になってしまい、万事休す。

積極的なプレスからショートカウンターを仕掛けていた前半の面影は何処へやら、
後半は、マイボールにすることすらままならない、いつものマリノス戦になってしまったね。

そこまでお前は弱くないから

今節は、浦和、磐田、清水、湘南と、ガンバと順位が近いチームが軒並み勝利したため、
ガンバはさらに順位を下げて15位になってしまった。

残留争いに巻き込まれてしまったと言ってもいい状況を嘆きたくもなるけど、
だからと言って済んでしまった事は変えられない。

マリノス戦のゲストとしてパナスタに来場していたDefTechの代表曲、
MY WAYの最後の一節に「今日はめでたしでも明日からまた新しい日が始まる」とあるように、
次節のアウェイ札幌戦で勝利できるように明日から最善の準備をしていくしかないね。

ガンバ大阪12横浜F・マリノス
’7 ダワン
’56 西村拓真
’61 水沼宏太