【天皇杯ラウンド16 ガンバ大阪vs湘南ベルマーレ】リーグ戦の借りは乱打戦を制して返す
したくても出来ないターンオーバー
試合終了間際の中谷の起死回生のゴールで引き分けたヴィッセル神戸戦から中3日、
我らがガンバ大阪は天皇杯のラウンド16で湘南ベルマーレとの試合に臨んだ。
天皇杯で9シーズンぶりの戴冠を期すガンバとしては、絶対に勝たなければいけない試合だけど、
中2日でリーグ戦の福岡戦を控えている状況を考えると、あまりレギュラー陣を消耗させたくない。
とは言え今夏の移籍市場で、唐山や仁郎、今野を育成型レンタルで放出したことで、
ターンオーバー出来る選手の頭数も限られているので、
ポヤトスとしては難しいハンドリングを強いられる状況やね。
誰が出場するにせよ、ここ数試合足踏みが続いているリーグ戦に弾みがつくような試合をして、
ベスト8進出を決めたいところだ。
殴っては殴られの前半
成す術なく敗れた先月のリーグ戦の借りをこの試合で返したいガンバのスタメンは以下の11人。
神戸戦から引き続きスタメンなのは一森、中谷、福岡、鈴木徳真、山田の5人で、
残りの6人をターンオーバー。
スタメンの顔ぶれを見た時2列目の組み合わせは右に山下、左に食野だと思ったけど、
蓋を開けてみたら逆だったね。
アンカーシステムを採用して好き放題にパスを回された前回対戦時の教訓からか、
今回は布陣は変えず、抜群の運動量を誇る山田を田中聡のマンツーマンにつけ、
坂本、食野、山下の3人で湘南の3バックと両WBの5人を見るといった形に、
守り方を変えてきたね。
ただ、試合の立ち上がりはこの守り方がハマらずに湘南にアタッキングサードに進入されると、
小野瀬のパスを受けた奥野にサイドネットへコントロールシュートを決められ、
前半11分に先制点を献上。(奥野よ、いつの間にそんなシュート打てるようになったんだ・・・)
ただ、すかさずにガンバも同点に追いつく。
CKの流れから高い位置で中谷がボールを奪い返し、ネタ・ラヴィが山下へ展開すると、
今季のこれまでのミスショットが嘘のような見事なループシュートでゴールネットを揺らし、
わずか3分後にスコアは振り出しに。
その後は、食野や坂本、ネタ・ラヴィに決定機が訪れるなど、
ガンバに流れが来たかのように思われたけど、間隙を突かれ、
奥野のスルーパスに抜け出した岡本に右サイドからクロスを上げられると、
ニアサイドに飛び込んだ鈴木章斗にゴールネットを揺らされてしまい、
またしてもリードを許してしまう。
ただ、その6分後に鈴木徳真のFKを福岡が頭で合わせ、再び同点に追いつくなど、
取っては取られのシーソーゲーム。
(古巣への配慮からか福岡のセレブレーションは控えめだったね)
その後はスコアは動かず、タイスコアでハーフタイムを迎えることになったけど、
湘南のやりたいようにやられた前回対戦のことを考えると、
十分勝機はあると感じた前半だったと思う。
20番は攻撃でも頼りになる漢
お互いに選手交代無く迎えた後半。
山下の右サイドからのクロスを坂本がジャンピングボレーで合わせる場面はあったものの、
前半とは打って変わって動きの少ない堅い試合展開に。
膠着状態を打破すべく、山口監督が岡本と鈴木章斗に代えて鈴木雄斗と茨田を投入すれば、
ポヤトスは鈴木雄斗と茨田とマッチアップすることになる食野とネタ・ラヴィに代えて、
ダワンとファン・アラーノを投入し、運動量で後手を踏まないようにするなど、
指揮官もお互いの出方を見ながら試合を進める。
ダワンに関しては神戸戦で内転筋を痛めて途中交代していたので、
てっきりこの試合を欠場するものだと思っていたのだけど、
この試合のプレーを見る限り問題無さそうね。
(ダワンって負傷交代しても次の試合は普通に出場しているがことが多い気が・・・)
そんな拮抗した試合展開を打破したのはセットプレー。
鈴木徳真のCKを中央で中谷がヘディングで合わせてゴールネットを揺らし、
後半31分についにガンバが一歩前に出る。
中谷は先日の神戸戦に続き公式戦2試合連続のゴールとなったけど、
ディフェンダーとしての働きだけでもお釣りが来るぐらいなのに、
ゴールまで決めるようになってしまったら、もう黄金の脚賞は決まりじゃないだろうか。
1点リードしたガンバは、山田に代えて宇佐美を投入し、
ボールキープで試合を落ち着かせて時間を稼げば、
後半のアディショナルタイムに入ろうかという頃には、
坂本と中野に代えて黒川と江川を投入して5バックにシフトし逃げ切りモードに入る。
それでも、前半の福岡のゴールが決まったFKの位置と同じような位置で、
黒川がファウルを犯してイエローカードをもらった時には嫌な予感がしたけど、
阿部浩之のFKからは得点が生まれず、逃げ切りに成功。
これで広島が待つ準々決勝に駒を進めると同時に、8月の公式戦で初勝利を挙げたので、
この勝利がここ最近停滞気味のリーグ戦に勢いをもたらしてくれることを願いたいね。
ロングシュート一発に沈んだアウェイ戦の借りを返す時
次の試合は中2日でホームのアビスパ福岡戦。
既に天皇杯で敗退していてこの日試合が無かったアビスパは、
休養十分で吹田に乗り込んでくるだろうから、運動量で負けないようにしたいね。
また、ウェルトンが累積警告で出場停止になるので、
山下、アラーノ、食野といったウイングのポジションでの先発が予想される選手たちには、
97番の重戦車の穴を埋める活躍を期待したいところ。
いずれにせよ、首位の町田からこれ以上勝ち点を放されないためにも、
ガンバEXPOで勝利を収めて、ガンバクラップで勝利を分かち合いたいね。
ガンバ大阪3ー2湘南ベルマーレ
’11 奥野耕平
’14 山下諒也
’35 鈴木章斗
’41 福岡将太
’76 中谷進之介