【明治安田J1リーグ28節 ガンバ大阪vsアビスパ福岡】ドロー沼から抜け出せないまま大阪ダービーに向かう

長距離砲に注意

ミッドウィークに行われた天皇杯のラウンド16で湘南ベルマーレを降し、
準々決勝に進出した我らがガンバ大阪は、ホームでアビスパ福岡との一戦を迎えた。

前節の新潟戦から中6日のアビスパに対し、
ガンバは湘南戦から中2日でさらにウェルトンが累積警告で出場停止と、
ガンバにとって不利な条件の方が多い試合だけど、
圧倒的にボールを支配しながらシャハブ・ザヘディのロングシュート一発に沈んだ、
前回対戦の借りを返したいところだ。

また、この試合はすっかり夏の恒例イベントとなったガンバEXPOが開催され、
パナソニックスタジアム吹田に大勢の観客が訪れることが予想されるので、
普段あまりサッカーを見たことが無いという人にも、
またガンバの試合を見に行きたいと思ってもらえるような試合にもして欲しいと思う。

水曜日から馬鹿試合は続いていた?

ガンバEXPOお馴染みのこの試合限定デザインのユニフォームに身を包んだ、
ガンバのスタメンは以下の11人。

半田離脱以降スタメン出場し続けていた松田がベンチにも入らず、
この日は岸本が右SBでスタメン出場。

また、福田が今季初めてベンチに入ったのは喜ばしいことだけど、
ベンチに1人もFWの選手が入っていないところを見ると、
やはり補強は必要だなぁと思ってしまう。

7月以降勝ち無しと絶不調の状態にあるからか、
彼らのスタイルにしては珍しく前線から積極的にプレスをかけてきたアビスパだけど、
右サイドの裏へ出たボールに対し山下とヨーイドンした池田が負傷し、
前半13分で交代となる波乱を予感させる試合の立ち上がり。

まあ、負傷したことに関してはお気の毒様だけど、このプレーに対し、
特にコンタクトがあったわけでもないのになぜか山下がファウルを取られてしまい、
絶好のチャンスを逸してしまう。

その後も福島孝一郎主審は、ファウルの基準がブレブレのレフェリング。

鈴木徳真がPK献上したファウルについては妥当だと思うけど、
これまでアラーノが亀川とやり合ってきた基準で笛を吹くのであれば、
鈴木徳真のファウルの前にアラーノが倒された場面はファウルだし、
福岡将太の同点ゴールに繋がったCKも、明らかにアビスパの選手に当たって外に出ているのに、
一時はゴールキックを宣告してラインズマンに訂正させられる体たらく。

そんな落ち着かない雰囲気の中で進んでいた試合で、一歩前に出たのはアビスパ。

セットプレーの流れから前に左足でDFラインとGKの間に絶妙なアーリークロスを送られると、
このクロスを中谷の前に入った宮に合わされてしまい、前半32分に勝ち越し点を献上。

再び1点ビハインドを背負ったガンバは、
1人異次元のプレーを見せる宇佐美を中心にアビスパのゴールに攻め込むも、
村上を中心としたアビスパ守備陣に守り切られてしまい、1点ビハインドでハーフタイムへ。

得点の匂いはするので後半に同点・逆転出来る可能性は感じられたけど、
アラーノが自分のポジションを捨ててプレーすることが多いので、
アビスパにアラーノがいなくなった左サイドを使われることについては、
ハーフタイムで修正する必要があるなと思った前半だったね。

追いついても突き放せず

後半に逆転したいガンバは前半と同じ11人をピッチに送り出すと、
さっそく左サイドで宇佐美がボールをキープし、右足でクロス。

このクロスをペナルティエリア中央で坂本が頭で合わせると、
弧を描いたシュートはゴールネットに吸い込まれ、
後半3分に再びスコアを振り出しに戻すことに成功。

早い時間帯に同点に追いついたことで、俄然逆転への期待が高まったけど、
後半12分にアビスパの長谷部監督が、亀川、重見、ザヘディに代えて、
小田、松岡、ウェリントンという3枚替えを行うと、
湘南戦から中2日で運動量の面で分が悪いガンバは、押し返せなくなってしまった。

前半から引き続き宇佐美が1人でシュートを何本も放って気を吐いていたけど、
ペナルティエリア外からの可能性が低いシュートがほとんどで、
なかなかペナルティエリア内に進入して良い形でシュートを打てなかった。

選手に疲労が見える状況になってもなかなか交代のカードを切らなかったポヤトスも、
後半29分になってようやくアラーノに代えて山田、
後半38分には山下と鈴木徳真に代えて福田とネタ・ラヴィを投入するも、
選手のメンバー表の名前を書き変えた以外の効果はもたらせず。

昨季の10月以来、10ヶ月ぶりに公式戦のピッチに立った福田は、
積極的にドリブルでボールを前に運んでいたのに加え、
何度か相手を背負った状態からターンを試みるなど以前とは違うプレーを見せていたので、
コンディションは良さそうに見えたね。

ケガというエクスキューズはあるにせよ、
今季結果を残せないと来季の契約があるかどうかわからない崖っぷちの状態だと思うので、
ここからシーズン終盤にかけて背番号14の意地を見せて欲しいところだ。

ただ、その後も宇佐美を中心にアビスパのゴールを目指すも、
勝ち越しゴールは生まれず、4試合連続のドロー。

明日に行われる町田と新潟の結果次第で優勝はかなり厳しくなってしまうけど、
試合後にピッチに倒れ込んだ選手の姿から、
死力を尽くして戦ったというのは痛いほど伝わってくるので、選手を攻める気にはなれない。

まあ、絶対に勝ち点3が欲しい試合だったにも関わらず、交代枠を2つ残したという、
今のガンバの選手層の薄さは責められても致し方無しだとは思うけども。

勝利で8月を終えさせてもらうのは我々青黒だ

5試合勝利無しと足踏み状態から抜け出せないガンバの次節の試合は、アウェイでの大阪ダービー。

何やらあちらさんも6月30日の名古屋戦から2ヶ月近く勝てていなく、
直近3試合で11失点と随分と穏やかでない様子で・・・。

浮上のきっかけに勝利が欲しいのはお互い様だけど、
大阪ダービーに限らず、ダービーとはここ最近の成績がどうとか関係無く、
ただ目の前の相手を倒すのみというのは世界共通。

敵地で華麗にシーズンダブルを決めて、
これまで散々辛酸を嘗めさせられてきた敵将のアキオには退陣していただきますかね。

ガンバ大阪22アビスパ福岡
’22 紺野和也
’27 福岡将太
’32 宮大樹
’48 坂本一彩