【明治安田生命J1リーグ32節 ガンバ大阪vsヴィッセル神戸】割れない薄氷
実は一度もパナスタで勝ったことが無い相手
ACLに出場する神戸の日程の関係で32節を前倒し開催。
去年のホームでの神戸戦は、
ポドルスキに無双されて逆転負けを食らった苦い記憶があるけど、
そもそもパナソニックスタジアム吹田での神戸戦はガンバの4戦4敗らしい。
鹿島や名古屋にホームで勝ててなかったのは覚えてるけど、
神戸にも1回も勝ったこと無かったのか。
なんか、そんな事実を突きつけられても、
そういやそうだったなぐらいにしか思わないのよね。
神戸のサポーターが”神阪ダービー”と言ってこだわっているこのカードも、
我々にとってはあくまで34試合あるリーグ戦の中の2試合で、
それ以上もそれ以下でもないということなんだよな。
橋本が効いている改め
そんな神戸相手に宮本監督が送り出した11人の中に、
今季ここまでほとんどの試合でフル出場を続けていた井手口の名前が無く、
その代わりに奥野がスタメンに名前を連ねていたのには驚いた。
試合前にはいろんな憶測が飛び交っていたけど、
スポーツ報知の情報によると井手口は今週の練習中に負傷したとの事。
ここ最近の八面六臂の活躍でみんな忘れているかもしれないけど、
昨夏にガンバに復帰した頃の井手口は、後十字靭帯損傷の影響が拭えず、
コンディションを取り戻すのに苦労していた。
現時点で僕が知っている情報では井手口のケガの程度はわからないけど、
重傷でないことを祈りたいね。
そんなわけで、思ってもみない形でチャンスが転がり込んできた奥野だけど、
3日前にU-23の一員として出場したJ3の讃岐戦でのフル出場の疲れも見せず、
J1初出場初スタメンの選手と思えないほど普通にプレーしていたね。
特に前半に見せたシュートブロックは素晴らしかった。
器用な選手なのでU-23では右SBで起用されることもある奥野だけど、
彼のポジショニングの良さや潤滑油のような気の利いたプレーは、
やはりピッチの中央でこそ発揮されると再認識。
この試合で途中出場した唐山と川﨑も含め、
ユース出身選手たちで切磋琢磨して成長することで、
誰が出場しても強いガンバを作り上げて欲しいね。
また、この試合には元ガンバの初瀬が、神戸の選手として出場していたけど、
左右両足で蹴ることができる精度の高いプレースキックもさることながら、
苦手だった守備にも成長の跡が見られて、少し嬉しくなったね。
まあ、あまりきれいな別れ方では無かったので、
どこに行っても応援するとまでは言わないけど、
個人的にガンバユース時代から才能は買っていたので、
多くの神戸サポーターに認められるように頑張って欲しいと思う。
神戸を負かしたテンプレート対応
試合の方は、ボール支配率を高める神戸に対し、
ガンバは粘り強く守りながらチャンスを窺うという、
ここ最近の試合のお馴染みの光景。
この試合の前の時点で11試合負け無しのガンバだけど、
自分たちが主導権を握って戦えたのって、名古屋戦の後半ぐらいじゃないだろうか。
ただ、攻められていても失点は少なく、
攻めていなくても気が付いたら得点しているのが今のガンバ。
この試合でも例に違わず、小野瀬のヘディングシュートの場面以外、
決定機らしい決定機は作れていなかったのに、
前半27分に左サイドでボールをキープした宇佐美が、
中にいるパトリックにパスを送ると、これをダイレクトで蹴り込んで先制点をGET。
パトリックは見た目に反してメンタルが繊細なので、
活躍するには気分良くプレーさせてあげる必要があると思っているのだけど、
ここ数試合、毎試合のように得点に絡んでいるパトリックを見ていると、
心身ともに充実した状態で試合に臨めていることが窺えるね。
この調子で追加点といきたいところだったけど、
“神戸キラー”宇佐美の決定的なシュートが、菊池に至近距離でクリアされるなど、
前川の守るゴールのネットを再び揺らすことは出来なかった。
逆に、三浦監督が後半15分にイニエスタ、古橋、山口蛍を投入して以降、
ガンバは防戦一方になってしまったけど、体を張った守備でクリーンシート達成。
まあ、とは言っても、イニエスタのスルーパスに藤本が抜け出した時は、
「やられた!」と思ったものだけど、中学の先輩の宮本監督の威光に負けたのか、
藤本がシュートを外した時には思わず胸をなでおろしたけどね。
神戸キラー不発も仙台キラー装填済み
次節と言うか、次の試合は中2日でホームでの仙台戦。
17試合連続未勝利で最下位に沈む仙台だけど、好事魔多しと言うか、
調子が良い時期にこの手の相手と対戦すると、
コロッと負けるケースがあるような気がするので、
心情的にあまり対戦したくない相手ではある。
ただそうは言っても試合は待ってくれないので、良い準備をして試合に臨みたいね。
古巣の神戸との試合で出場時間が短かった渡邉千真が、
仙台キラーの本領を発揮してくれることを期待しています。
ガンバ大阪1-0ヴィッセル神戸
’27 パトリック