【アジアチャンピオンズリーグ グループステージ1節 タンピネスvsガンバ大阪】4年ぶりにアジアの舞台に帰還した青黒戦士

またしてもDAZNに感謝することになった日本のサッカーファン

我らがガンバ大阪にとって4年ぶり10度目のACL。

現在、J1リーグで17位のチームのくせに、
何が”チャンピオンズ”リーグだという感じもあるのだけど、
日本のクラブを代表して参戦している以上、恥ずかしい試合は見せられない。

ただ、ホーム&アウェイの有利不利が関係無いセントラル開催なのだから、
グループステージは6試合じゃなく3試合でいい気もするけど。

また、大会直前まで試合の放映権を購入するメディアが現れず、
今季のACLは視聴できないかもしれないという諦めムードが漂う中、
放映権購入を決断したDAZNの経営陣には改めて感謝したいね。

春と秋の新しい連携の形

昨季のシンガポールリーグで2位のタンピネスと対戦した、
ガンバのスタメンは以下の通り。

3バックも出来る面子だったけど、4バックを採用し、
左SBには先日の天皇杯の関学戦で戦列復帰した藤春を起用。

その藤春に倉田と矢島を加え、
3人でタンピネスの右サイドを攻略しようとする場面が多く見られたね。

矢島と倉田のポジションが試合前の予想と逆だったのが気になったのだけど、
この試合では、矢島がタッチライン際に開いて空けたハーフスペースに、
藤春が斜めに走り込む場面が多く見られたので、倉田と藤春のコンビネーションを、
左サイドでなく中央で発揮しようという意図があったのかな。

昨季から攻撃の形が無いとされるガンバだけど、この試合でガンバが挙げた2得点は、
いずれも左サイドからのクロスボールをゴール前で合わせるという形だったし、
意図した攻撃は出来ていたんじゃないかなと思う。

欲を言えばあと2,3点取れたかなと思うけど、
小野瀬や宇佐美のシュートがクロスバーやポストに弾かれたり、
井手口のミドルがGKの好セーブに遭うなど、あまりツキが無かったね。

タンピネスの良さを引き出してしまった中盤のスペース

シンガポールリーグのレベルがどれほどのものなのか知らないのだけど、
先日、日本代表と試合をしたキルギスや、
タジキスタンぐらい実力差はあるのかなと予想していたら、
タンピネスはしっかりパスを繋げるし割と良いチームだったね。

そのタンピネスのパス回しの中心にいたのが仲村という日本人プレーヤーで、
ピッチ中央でプレッシャーを受けても落ち着いてキープして、
両サイドにパスを散らしてリズムを作っていた。

日本にいた時はYSCC横浜などでプレーしていたみたいだけど、
この試合でのプレーを見た限りではJ3とは言わず、
J2でもレギュラーでやれそうな印象を受けたけどね。

ただ、この試合のガンバが、
タンピネスの良さを引き出させてしまったという言い方も出来ると思う。

解説の加地が何度も苦言を呈していたように、この試合のガンバは、
前線からプレスを掛けても後ろが連動していなくて中盤が間延びしたり、
引いて守ろうにも守備ラインが揃わずにブロックを形成できなかったり、
前と後ろの選手の意思疎通がきちんとできていないんじゃないかという場面が、
何度も見られたね。

タンピネスの前線にスペシャルな選手がいなかったので、
結果的に無失点で終えることが出来たけど、
次戦の対戦相手の全北現代はそんな隙を見逃してくれないので、
次戦までの中2日できっちりと修正して欲しいと思う。

松波監督の用兵術は冴えるか

前述の通り、次戦は中2日で全北現代戦。

今後も中2日での連戦が続くことを考えると、
選手の入れ替えは発生するものと思われるけど、
どう考えても全北現代よりも力が劣るタンピネス相手に、
レギュラー格の選手を全員スタメン起用するという采配はどうだったんだろう。

まあ、なんにせよガンバが所属するグループHは、
実質、ガンバと全北現代の一騎打ちという構図なので、
良い準備をしてグループ最大のライバルとの試合に備えて欲しいと思います。

タンピネス02ガンバ大阪
’26 パトリック
’88 レアンドロ・ペレイラ