【明治安田生命J1リーグ10節 ガンバ大阪vs清水エスパルス】またゼロ行進を始めてどうする

大型補強は難しい

ミッドウィークの鳥栖戦で今季初勝利&今季初得点を挙げた我らがガンバ大阪が、
今節ホームに迎えるのは清水エスパルス。

昨オフに大型補強を行って、今季の台風の目になるかと思われた清水だけど、
順位表のボトムハーフにいる現状を見る限り、
その効果はまだピッチに表れていないように思われる。

ただ、その大型補強の1人でもあるロティーナの手腕を以ってすれば、
じきに軌道に乗ってくるだろう。

ガンバサポの僕ですらこのスペイン人指揮官の価値がわかるというのに、
どういうわけか某大阪のピンクのチームのフロントには理解できなかったようだ。

今季、そんなロティーナを監督として迎えた清水に、
昨季までのピンクのようなソリッドさが加わると
とても手強くなることは想像に難くない。

この試合でガンバが勝利を収めるためにも、
歯車がかみ合うのはもう少し先でお願いしたいね。

ガンバの得点を阻んだ清水の12人目の選手

この日のガンバのスタメンは、GKに東口、DFラインは右から佐藤、三浦、昌子、黒川、
中盤はチュ・セジョンと井手口を置き、2列目は右に小野瀬、左にチアゴ・アウベス、
そして2トップは宇佐美とパトリックの11人。

鳥栖戦での奥野のスタメン起用にも驚かされたけど、
この試合では大卒ルーキーの佐藤瑶大を右サイドバック起用してきた。

一昨年、浦和駒場で行われた大学サッカー選手権の決勝で、
佐藤のプレーを見たことはあるのだけど、

【全国大学サッカー選手権 決勝 明治大学vs桐蔭横浜大学】延長前後半30分だけ見ていればいい試合

その時はCBで出場していたので、
右サイドバックでどういうプレーをするのか全く想像つかなかった。

清水のCFのチアゴ・サンタナがよく左に流れてくるので、
そこのケアを任されていたようだけど、
中央に絞りすぎてたびたび三浦とポジションが被っていたし、
チアゴ・サンタナにボールを奪われてピンチを招く場面もあったので、
奮闘はしていたけど急造感は否めなかったね。

立ち上がりから積極的な前線からのプレスで試合の主導権を握った清水だったけど、
アタッキングサードでのアイデアを欠き、
シュートまで持ち込む場面は少なかったように思う。

逆に、ガンバは清水のプレッシングの前になかなかボールを前に運べなかったけど、
宇佐美と井手口がポスト直撃のシュートを放つなど、
決定的な場面を作っていたのはガンバの方だったと思う。

結果的にこの2本のシュートが決まらなかったことで、
ガンバがこの試合に勝てなかったわけだけど、
意図的にチャンスを作り出すことが出来ず、
このような偶発的なチャンスが訪れるのをひたすら待つしかないというあたりに、
今のガンバのオフェンスの苦しさが現れているように思うね。

あっちが立てばこっちが立たず

前半は徐々に攻撃の形が出来つつあったので、後半に期待していたのだけど、
後半になると、鳥栖戦から中3日というコンディションも影響してか、
まるで良い形が作れなくなってしまった。

この試合ではチアゴ・アウベスを左サイドで起用していたのだけど、
おそらく、エウシーニョがオーバーラップして空いたスペースを突いて、
左足でクロスという形を狙っていたのかなと推察するけど、
この試合のガンバの攻撃の約半分が右サイドからだったという比率が示す通り、
お世辞にも機能していたとは言い難かった。

この試合のチアゴ・アウベスは、
右サイドからドリブルでカットインしてシュートを狙っていた時と比べて、
利己的なプレーは少なかったけど、
その分、何の怖さも無い選手に成り下がってしまったように思う。

かと言って攻撃の比率が高かった右サイドは、
本職CBの佐藤に攻撃を求めるのも酷な話で、
小野瀬の攻撃力に懸けるしかなかったわけだけど、
右サイドから攻めてくるのがバレバレなので清水に人数を掛けて守られてしまい、
チャンスを作り出すところまではいかず。

そんな状況を見かねてか宇佐美が右サイドの低い位置まで下がって来て、
ビルドアップに加わっていたけど、
それによって今度は前線でパトリックの孤立を招くという悪循環。

状況を打開すべく、宮本監督は、倉田、福田、山本、一美と交代カードを切るも、
ゴールに迫るというところまではいかず、
結局、パトリック目掛けたパワープレー頼みに着地するという有様。

東口、三浦、昌子の3人のおかげで無失点に抑えることは出来ているけど、
今のチーム状態だと勝ち点1は獲ることが出来ても、
勝ち点3を獲得するのは非常に難しいミッションだと痛感させられたね。

どんな南京錠にも開く鍵はある

次戦は、本来であれば3月3日に行われる予定だったけど、
新型コロナウイルスのクラスター発生によって、
ガンバがチーム活動休止に追い込まれたことにより、
延期になっていたアウェイの名古屋戦。

今のガンバの守備陣であれば名古屋の攻撃を0で抑えることは可能だと思うけど、
今季、9試合連続無失点という記録を達成した名古屋の鉄壁の守備陣から、
今のガンバの攻撃陣が得点を奪うことが出来るのかと言われると、
難しいと言わざるを得ない。

ただ、今節、そんな名古屋相手に2得点を挙げて勝利したのは、
先日、ガンバが勝利を挙げた鳥栖。

鳥栖に勝てるんだったら名古屋にも勝てるはずという気概で、
豊田スタジアムから勝ち点3を持ち帰って欲しいね。

ガンバ大阪00清水エスパルス