【明治安田生命J1リーグ22節 ガンバ大阪vsヴィッセル神戸】目には目をキラーにはキラーを
似ているようで似ていない2人
我らがガンバ大阪の今節の対戦相手は、川崎、横浜FMに次いで3位につける神戸。
そんな好調なチームを率いるのは、昨季、トルステン・フィンクの辞任に伴い、
スポーツダイレクターから配置換えになった三浦淳寛。
てっきり、次に三木谷オーナーが連れてくる大物監督までの繋ぎかなと思っていたら、
意外にも監督の才能があったようで、
能力の高い選手たちを上手く組み合わせて結果を残しているね。
ガンバのベンチに座る松波正信も、
宮本恒靖解任に伴い強化アカデミー部長から配置換えになったので、
監督に就任した経緯は三浦監督とよく似ているのだけど、
この差は一体何なんだろうか。
やはり、今からでも遅くないので、
次の監督をピックアップしておくべきだと思うね。
ガンバキラー健在
真夏の15連戦の2試合目に、
松波監督がパナソニックスタジアム吹田に送り出した11人は以下の通り。
過密日程を考慮してか前節の福岡戦から6人を変更。
連携面でどうかなと思ったけど、神戸にボールを持たれる時間が長くなる中、
左シャドーに入ったウェリントン・シルバのドリブルが良いアクセントになって、
カウンターで良い攻撃が出来ていたと思う。
そして、前半19分のガンバの先制ゴールもウェリントン・シルバから。
ウェリントン・シルバが左サイドから右足で上げたクロスに対し、
ニアに飛び込んだ一美が神戸のCB2枚を引きつけると、
中央でフリーになっていたパトリックが右足で合わせてGET。
珍しく良い形で先制できたのでこの調子で2点目と行きたかったのだけど、
27分にドウグラス、31分に田中順也に決められ、
追加点どころか逆転を許してしまった。
しかしまあ、ドウグラスは広島時代からガンバ戦はよく点を取る。
CKのゴール前の競り合いでマーカーの一美に体をぶつけられているのに、
最後までボールから目を逸らさずに顎を引きながらインパクトして、
しっかりと枠に向けてヘディングシュートをコントロールしているもんな。
田中順也もまた柏時代からガンバ相手に強いし、
ガンバサポ目線では、先日セルティックへの移籍が決まった古橋よりも、
今日の2トップの方がよっぽど怖かったわ。
神戸キラーは不発
前半を1点ビハインドで終えたガンバだったけど、ハーフタイムでの選手交代は無し。
その代わりと言っちゃなんだけど、3バックの並びを、
右から三浦、菅沼、キム・ヨングォンに代えてきた。
個人的には菅沼とロングフィードを蹴れる三浦の位置も逆にして欲しかったのだけど、
キム・ヨングォンを左に回したのは良い采配だと思ったね。
ACLのチェンライとの1試合目の後の記事にも書いたけど、
キム・ヨングォンが左CBの位置からドリブルで持ち上がって、
左WBとボランチのポジションを押し上げるのが攻撃のアクセントになっているしね。
(むしろ前半のうちに実施して欲しかったポジションチェンジだけど)
そんなポジションチェンジが功を奏したかどうかは定かでは無いけど、
後半に入ってボールを握ったのはガンバ。
後半14分にはそっちがガンバキラーのドウグラス、田中順也を使うなら、
こっちは神戸キラーの宇佐美を出すよとばかりに背番号39を投入したけど、
話はそう上手くはいかず、ボールは持っているのに攻め切れないという、
ACLからずっと続いている課題をこの試合でも見せられることに。
そんな状況を打破すべく、
後半29分に奥野とチュ・セジョンに代えて倉田と山本を投入。
さらに後半34分にはウェリントン・シルバと三浦に代えて、
矢島とレアンドロ・ペレイラを投入し、布陣を4-4-2へ変更。
打てる手は打ったように思えたけど、
パトリックや宇佐美に訪れたチャンスは得点には結びつかず、
結果、1点ビハインドを覆せずに敗戦。
今節での降格圏脱出はならなかったね。
皆が休んでいるときに頑張る
ほとんどのチームは東京オリンピックの期間中は休みに入るけど、
ガンバは今年の3月に新型コロナウイルスのクラスター発生に伴い、
チーム活動を休止していたため、その間に消化できなかった試合を、
今週末の土曜日から一気にこなしていくスケジュールになっている。
ただでさえもタフな夏場の連戦なのに、
感染症対策にも気を配らなければいけない状況は、
相当ストレスがかかるだろうと察するけど、
この連戦でどれだけ勝ち点を積み上げられるかが、
今季のガンバの行方を占っていると言っても言い過ぎでは無い。
そんな連戦の初戦が鹿島という、いきなり難しい相手だけど、
チーム全員、総力戦でこの難局を乗り切って欲しいね。
ガンバ大阪1-2ヴィッセル神戸
’19 パトリック
’27 ドウグラス
’31 田中順也