【カタールワールドカップ アジア2次予選 日本vsキルギス】2次予選全勝通過を喜ぶか、2試合連続失点を悔やむか

2023年1月1日

何事もすっきりと終わった方が締まりが良いもの

1か月近くに及んだ代表チームの活動もこの日のキルギス戦で最後。

実力差がありすぎる相手との試合が続いたせいで、
大味で緊張感の無い試合ばかり見せられたなというところが正直な感想だけど、
昨年、コロナ禍でなかなか代表チームが集まって活動できなかったことを思うと、
1ヶ月近く同じチームでプレー出来たことは、
今秋から始まるカタールワールドカップのアジア最終予選、
そして来年の本大会に向けてポジティブな要素だと思う。

そんな次のステップに気持ちよく進むために、
このキルギス戦はすっきりと勝利したいところ。

セルビア戦で見せた片鱗はフロックではない

この日の日本代表のスタメンは以下の通り。
(今更ながらフォーメーション作成アプリを使ってみました)

メンバー表を見ただけでは、
前線の組み合わせがどうなるかイメージできなかったのだけど、
蓋を開けてみると1トップにオナイウで、
左サイドに浅野、トップ下が原口で、右サイドに坂元という並びだった。

原口は所属のハノーファーでは今季トップ下でプレーしていたみたいだけど、
日本代表の試合にトップ下で出場した場数が乏しいせいか、
この試合では原口自身も周囲の選手もプレーのイメージが合ってないような感じで、
攻守両面に於いて存在感が薄かったように思う。

その原口を尻目に存在感を放ったのが、日本代表初先発のオナイウ。

負傷でチームを離脱した大迫に代わって代表に招集された25歳のナイジェリアハーフは、
キルギスの選手のハンドで得たPKを沈めて代表初ゴールを挙げると、
その4分後には右サイドからの川辺のクロスを押し込み2点目をGET。

さらにその2分後には左サイドからの小川のクロスをヘディングで合わせ、
わずか6分の間にハットトリックを達成してしまった。

今でこそマリノスの最前線に構えてJ1で得点王争いをしているオナイウだけど、
埼玉の正智深谷高校からJ2の千葉に入団した時は、
代表の試合でハットトリックを達成するような選手になるなんて思いもよらなかったな。

レンタルで1シーズンプレーした山口で大きく成長した印象やね。

また、前半から再三攻撃の起点になっていた坂元と山根の右サイドのユニットは、
また見てみたい組み合わせだなと思ったね。

結果を残した森保チルドレン

このまま3点リードで前半終了…と、いきたかったところだったのだけど、
前半終了間際に守田がドリブル突破を試みたキルギスの選手を、
ペナルティエリア内で倒してしまい、PKを献上。

このPKを決められ、1点を返されてしまった。

VTRで見ると、守田のひっこめた足に、
キルギスの選手がわざと引っかかって倒れているように見えるので、
シミュレーションを取って欲しいところではあるけど、
こういう納得がいかない判定もアジアの舞台ではつきものなので、
最終予選を前に良いレッスンを受けたと前向きに考えた方が良さそうやね。

後半に入って守備の強度を上げてきたキルギス相手に、
なかなか決定機を作れなかった日本は、
後半23分にオナイウに代えて佐々木を投入し布陣を3-4-2-1に変更。

佐々木に関しては元広島の指揮官だった森保監督の、
お気に入り枠で代表に招集されているとの批判の声もあるけど、
この試合の佐々木は割と良かったんじゃないだろうか。

CBとしては身長は低いけどヘディングは強い、
というのが佐々木のストロングポイントだけど、
後半27分に坂元のCKを頭で合わせて代表初ゴールを挙げ、
そのストロングポイントを見せつけた。

また、佐々木の投入により最前線にポジションを移した浅野が、
後半16分に原口との交代でピッチに入っていた古橋のパスを、
見事にコントロールして、GKとの1対1を制してゴールを挙げるなど、
佐々木投入契機の布陣変更によって流れを変えることも出来たしね。

まあ、ゴールを決めた浅野にも同じことが言えるけど、
キルギスよりも強い相手と試合をした時にこの日のようなプレーが出来れば、
広島枠といった声も無くなってくると思うね。

次のメインキャストはU-24

カタールワールドカップのアジア2次予選を全勝で通過した日本は、
次に最終予選に臨むわけだけど、まだどの国と対戦するか決まっていないので、
「さあ、最終予選だ」とはなっていないのが正直なところ。

なので、一旦、A代表のことは頭の片隅に置いておいて、
なんだかんだ言われながらも予定通り開催しそうな東京オリンピックに向けて、
気持ちを高めていく感じになりそうやね。

まあ正直、僕もこの状況でオリンピックをやるのかよと思っているうちの1人なので、
お祭り気分とはいかないのだけど、もし開催するのであれば、
何事もなく始まって何事もなく終わってくれるのを願うばかりやね。

日本51キルギス
’27 オナイウ阿道
’31 オナイウ阿道
’33 オナイウ阿道
’46 ムルザエフ
’72 佐々木翔
’77 浅野拓磨