【YBCルヴァンカップ グループステージ4節 ガンバ大阪vs大分トリニータ】サブ組が繋いだプレーオフステージ進出の可能性
連戦の中のカップ戦の位置付け
試合終了間際の小野瀬のゴールで、
辛うじて勝ち点1を拾ったアウェイの清水戦から中2日。
我らがガンバ大阪は、ホームでルヴァンカップのグループステージの4節、
大分トリニータ戦に臨んだ。
プレーオフステージ進出の可能性がある限り、
ファイティングポーズを取り続けて欲しいというのはあるけど、
鹿島とのアウェイゲームに大敗して次に進める可能性はかなり低くなったので、
普段、リーグ戦で出場機会の少ない選手を起用して、
チーム力の底上げの場という位置付けで戦うのが現実的なところか。
まあ、だからと言って負け試合を見たいわけでは無いので、
選手たちにはアウェイでのドローゲームの借りを返すべくハードワークして欲しいね。
ポジション争いに光明
この試合のガンバのスタメン11人は以下の通り。
直近の清水戦から石毛以外の10人を入れ替え。
今季新加入のクォン・ギョンウォンはこの試合がガンバでのデビュー戦やね。
3バックの方がしっくりきそうなスタメンの顔ぶれだったので、
4バックでスタートしたのは意外だったけど、
試合の中で3バックにしたり4バックに戻したりというのを繰り返していたので、
片野坂監督の中でも色々と実験要素が強い試合だったのかもしれない。
試合が動いたのは前半13分。
大分の右SBの小出の裏のスペースを突いた藤春へ佐藤がロングフィードを送ると、
手前でカットしようとした小出がボールコントロールをミス。
GK吉田の方向へ転がったボールを藤春がかっさらうと、
これを吉田にぶつけながらもゴールに流し込み、ガンバが先制。
今季はここまで黒川が左SBのポジションに定着しているので、
藤春の存在感が薄くなってしまっているけど、
まだまだ老け込むには早いので、この試合のようなプレーを継続して、
黒川とハイレベルなポジション争いを繰り広げて欲しいね。
また、個人的にこの試合は、
ガンバデビュー戦のクォン・ギョンウォンのプレーに注目して見ていたのだけど、
前評判通り高さと強さはあるし、3バックと4バックのどちらも問題なくこなしていたけど、
正直なところもうちょっと骨のあるFWとマッチアップしないと何とも言えない。
元ガンバの長沢や呉屋が出場していれば、際どい場面も増えて、
現役の韓国代表の守備力を披露する機会もあっただろうけど、
この試合では2人ともベンチ外だったしね。
それだけ危ない場面が少なく、ガンバが主導権を握って試合を進めていたのだけど、
前半に挙げた得点が藤春の1点だけだったのは物足りなかったね。
特に前半終了間際にGKと1対1の状況になった石毛には決めて欲しかった。
(ループシュートを選択しなくても普通にシュートしたら決まっていた気がするけど…)
淡々と過ぎ去ったセカンドハーフ
前半を1点リードで折り返したガンバは、
後半頭からレアンドロ・ペレイラを石毛に代えて投入。
すると、後半13分に右サイドの高い位置で柳澤がファウルを受けFKを獲得。
キッカーの山本がファーサイドへ精度の高いボールを供給すると、
これを佐藤が頭で合わせガンバが追加点をGET。
前半からセットプレーのターゲットはずっと佐藤だったので、
さすがに後半からは変えてくるかなと思っていたら、
山本は前半に引き続き佐藤を狙ってきたね。
この試合の佐藤は、2得点に絡んだだけでなく本職の守備も安定していて、
ガンバ加入2シーズン目にして一番良いパフォーマンスだったんじゃないだろうか。
昨季のアウェイ横浜FC戦での軽率な退場のイメージが未だにある佐藤だけど、
この日の佐藤のプレーからは、
大学ナンバーワンCBと呼ばれていた頃の片鱗を窺い知ることが出来たね。
2点リードを奪ったガンバは、この調子で3点目、4点目といきたいところだったけど、
センターサークル付近から放ったレアンドロ・ペレイラのロングシュートは枠を外れ、
藤春のパスを受けた山本がGKとの1対1の局面を迎えるも決めきれず。
そうこうしているうちに、後半30分を過ぎたあたりから、
負けているはずの大分が前から奪いに来ず、
かと言って勝っているガンバがリスクを冒して攻めるわけでもなく、
ガンバの後方でのパス回しを大分が眺めているだけの時間帯が続く、
凡戦になってしまった。
そんな試合終盤とは思えない波風の立たない試合展開の中でも、
途中出場の中村仁郎のクロスをレアンドロ・ペレイラが胸で落とし、
福田がシュートを放つという場面はあったものの、このシュートも枠を外れ、
結局、試合は2-0でタイムアップ。
ここのところリーグ戦で出ずっぱりだったパトリックと齊藤を、
ピッチに送り出すことなく勝つことが出来たのは収穫だと思うけど、
この日の大分相手であればもうちょっと点を取って勝ちたいところだったね。
次の試合もルヴァンカップだと思え
かくして今季のルヴァンカップ初勝利を挙げたガンバ。
とは言え、プレーオフステージ進出が厳しい状況にあるのは変わらないので、
来週末の大阪ダービーに勝利して、
最終節のホーム鹿島戦までプレーオフステージ進出の可能性を残したいところやね。
そして、今週末はホームで今季ここまでリーグ戦未勝利の湘南との対戦。
まあ、こういう相手に初勝利を献上してしまうのが、
ガンバ大阪と言うクラブの悪癖でもあるのだけど、
ルヴァンカップで3勝を挙げてグループDの首位に立っているチームと試合をすると思えば、
油断することなく17日の吹田のピッチに立てるはずだ。
ガンバ大阪２－０大分トリニータ
’13 藤春廣輝
’58 佐藤瑶大
