【明治安田生命J1リーグ9節 ガンバ大阪vs湘南ベルマーレ】山口智監督、お誕生日おめでとうございます(白目)

2022年4月18日

チームのキープレイヤーを欠いているのはお互い様

危なげなく勝利を収めたルヴァンカップの大分戦から中3日、
我らがガンバ大阪はホームに湘南ベルマーレを迎えてJ1リーグの9節の試合に臨んだ。

今月に入ってガンバの中盤のキーマンとして存在感を発揮し始めた齊藤未月が、
契約上の理由でこの試合に出場出来ないのはマイナスポイントだけど、
それは同じ理由で谷晃生を欠く湘南にとっても同じことなので、
それぞれの代役で出場した選手が穴を埋められるのかという点がポイントやね。

ただ、ガンバのフロントは将来的に谷をどうしようと思っているのかね。

現在故障中とはいえ、ガンバに戻すにしてもGKはしばらく東口で安泰だろうし、
既に湘南へのレンタルも3シーズン目なので、
湘南の方から完全移籍という話が出ててもおかしくないと思う。
(ウルトラCで海外移籍なんてのもあるか?)

なんにせよ、今季が終わる頃には結論を出す必要があるように思うけども。

リスクを冒さないとチャンスは生まれない

暑くもなく寒くもなく、
絶好のサッカー日和となった吹田のピッチに送り出された青黒の11人は以下の通り。

齊藤の代わりに山本がボランチのポジションに入り、
直近の大分戦でガンバデビューを飾ったクォン・ギョンウォンがリーグ戦デビュー。

布陣は、大分戦の時のように流れの中で3バックと4バックが変わる形かなと予想していたけど、
この試合は湘南の布陣に合わせるという意図があったのか、一貫して3バックで戦っていたね。

湘南の布陣は、宮本監督時代のガンバでお馴染みだった3バックの前にアンカーを置く形なので、
アンカーの脇のスペースを狙いたいところだったけど、
この日の湘南は前からボールを奪いに来ず、
ガンバにボールを持たせて自陣で待ち構えるように守っていたので、
なかなかガンバは中盤で前を向く展開を作り出せず。

中盤にスペースを見出せない試合展開だったので、
必然的にロングボールやサイドチェンジといった大きな展開が多くなったけど、
パトリックの落としから山見がシュートを放ったり、
福田のクロスにパトリックが飛び込む場面も見られたけどいずれも得点には結びつかず。

ただでさえも前線の枚数を削って3バックにしているのだから、
リスクを冒してDFラインから攻撃参加しないとチャンスは生まれないだろうと思っていたけど、
昌子とクォン・ギョンウォンは守備面では良いプレーは多かったものの、
前に出て行こうという動きは少なかったね。

3バックを採用しつつ攻撃面を考えるなら、
右WBの小野瀬を追い越して小野瀬のマークを引きつける動きが出来る髙尾を、
右CBで起用しても良かったんじゃないかと思うけど。

一方で、慎重に試合を進める湘南にも、
前半14分という早い時間帯に左WBの高橋が負傷交代するアクシデントがありながらも、
町野に2度ほど決定機が訪れたけど、ゴールネットを揺らすことが出来ず、
結局、前半はスコアレスで折り返すことになった。

長年染み付いた癖は治せないもの

得点を奪うべく後半に臨んだガンバだったけど、前半と試合展開にさしたる変化はなし。

膠着した試合展開を打破すべく、後半13分に山口監督が大橋と山田を投入すれば、
その3分後には片野坂監督が山見に代えて坂本を投入するなど、両ベンチに動きが出てくる。

すると、前半をスローペースで試合を進めて体力を温存していた湘南が徐々にギアを上げ始め、
セカンドボールの争いでガンバを上回り始めると、
途中投入された大橋がポスト直撃のシュートを放つなど湘南に得点の匂いがし始める。

この展開を受けてなのか、山本が脚を痛めたからなのかわからないけど、
山本に代えて奥野を投入するも流れを変えられず、ガンバは守勢に回ることになってしまった。

「このままスコアレスが続けば、
レアンドロ・ペレイラが出てきてパワープレーをやるんだろうな」と思っていたら、
その予想通りに後半32分にペレイラが出てきたけど、
その代わりにパトリックをベンチに下げたので、高さの脅威を増長させることは出来ず。

そうは言っても、フレッシュなペレイラ、藤春、中村仁郎の3人を投入したことで、
一時的に湘南を押し返すことに成功。

しかしながらそんな時間も長くは続かず再び湘南ペースの試合に戻ると、
後半アディショナルタイムに入ろうかという時間帯に、石原が右サイドからクロスを上げると、
DFラインからペナルティエリアに進入していた山本脩斗にヘディングシュートを決められ、
万事休す。

先述の通り、前半のガンバの戦いを見て、
リスクを冒してDFラインから攻撃参加して欲しいと思っていたけど、
ガンバにやってほしかった攻撃を湘南にやられて失点するなんて、皮肉にもほどがあるね。

ヘディングシュートをした後、三浦と頭をぶつけた山本脩斗は、頭部から流血し、
決勝点を置き土産に大野との交代でピッチを去っていった。

ちょうどダワンが脚を痛めてピッチを離れていて、
一時的に10人で試合をしていた時間帯に失点したという言い訳も出来るけど、
そもそも前半で得点を挙げて勝ち試合に持っていかないといけない試合だったと思う。

今月に入って負けなしと、調子が上がってきたように見えていたけど、
ここまでリーグ戦8試合勝ち無しだった湘南に今季初勝利を献上するという、
お人好しなガンバの悪癖をまたしても露呈してしまったね。

日本平で見られなかったデジャブを長居で

なんとも後味の悪い形で勝ち点を落としてしまったガンバの次節は、アウェイでのFC東京戦。

ただ、その前にアウェイでの大阪ダービーがあるので、
憎きピンクに勝利することでこの後味の悪さを払拭してから、
新国立で行われる初めてのJ1リーグの試合に臨んで欲しいと思う。

ここのところの大阪ダービーは、アウェイの方が良い試合が出来ているという、
喜んでいいのか悲しんでいいのか複雑な状況が続いている。

山見のゴラッソでセレッソを降した
昨季のヨドコウでの大阪ダービーを覚えている人も多いと思うので、
山見には昨季の再現を期待したいところやね。

ガンバ大阪01湘南ベルマーレ
’90 山本脩斗