【YBCルヴァンカップ グループステージ6節 ガンバ大阪vs鹿島アントラーズ】消化試合であろうとこの試合を必要としている選手がいる
決心のきっかけは理屈じゃなくて
我らがガンバ大阪の本日の試合は、ルヴァンカップグループステージ最終節の鹿島戦。
本来であれば、プレーオフステージ進出を懸けて、両チームの意地がぶつかり合う試合…
にしたかったところなのだけど、
ガンバは先月のヨドコウでの大阪ダービーでスコアレスドローに終わり、
最終節を残してグループステージ敗退が決まってしまったので、この試合は消化試合である。
また、今のガンバのチーム状態は、ケガ人続出に加え、
新型コロナウイルスの感染者が7名も出て、まさに野戦病院。
さらに週末にリーグ戦の大阪ダービーという重要な試合が控えている状況も考慮すれば、
先日のアウェイ柏戦以上に苦しいチーム編成が強いられることは想像するに難くないけど、
柏戦でメンバー入りしたユース所属の南野や桒原のように、
こんな状況だからこそチャンスを得られる選手がいることもまた事実。
彼らのような若い選手たちにとってこの試合は消化試合ではなく、
今後のサッカー人生にとって一つのきっかけとなる試合になることもある。
望まない結果に終わるかもしれないけど、
そのきっかけを目撃するためにもこの試合を見届けようと思う。
やはり強いチームにはすごいやつがいる
玄人好みの極致とも言える試合で、
パナソニックスタジアム吹田のピッチに送り出された青黒の11人は以下の通り。
南野と桒原のユースコンビはそろって先発。
ここのところ出突っ張りだったダワンは休ませたかったところだけど、
今のボランチの層の薄さを考えると起用せざるを得なかったのかな。
鹿島も鹿島で、中2日で浦和とのリーグ戦を控えているということもあってか、
40番さんあたりの主力はベンチにもいなかったのだけど、
鹿島のヴァイラー監督は何を考えていたのか、
現在の日本人最強FWと言ってもいい上田綺世をこんな試合にスタメンで起用して来た。
その上田は、序盤にいきなりゴールまで30m以上あろうかという距離から、
強烈なシュートを放って石川の守るゴールを脅かせば、
前半16分にはフアン・アラーノの縦パスに抜け出して、難なく先制ゴールをGET。
その後も右からのクロスにボレーで合わせたり、
滞空時間の長いジャンプからヘディングシュートを放ったり、
さらには石川への猛烈なプレスであわやゴールという場面を作ったりとチートぶりを発揮。
もう、すごいのはよくわかったから、さっさとヨーロッパに行ってくれないだろうか。
劣勢のガンバとしてはなんとか攻撃に転じたいところなのだけど、
鹿島の前線からの組織的なプレスに苦しみ、ハーフウェイラインを超えるのもやっと。
そんな前半のガンバのチャンスらしいチャンスと言えば、
南野がクロスバーの僅かに上に外した左足のシュートぐらいで、
ほとんど良いところ無くハーフタイムを迎えることになってしまった。
将来への投資という意味合いの敗戦
1点を追うガンバは、後半頭からダワンとクォン・ギョンウォンに代えて、
奥野と中村仁郎を投入し、布陣を3−4−2−1から4−4−2へ変更。
戦術的と言うよりは、週末の大阪ダービーのことを考えての交代だったと思うのだけど、
ボールを持てる中村が入ったことと、鹿島がガンバの布陣変更への対応に遅れたこともあり、
中村と南野に立て続けにシュートチャンスが訪れる。
ところが、中村のシュートは枠外に外れ、
南野のシュートは当たり損ないのボテボテのシュートとなり、GK沖の正面へ。
そんなことをしている間に、安西に左サイド深くまで進入され、
マイナスのクロスを土居に決められて2失点目を喫してしまった。
決められる時に決めておかないとこうなりますよという典型的な場面だったね。
その後、山見のCKから三浦が関川との競り合いを制して1点を返すことに成功するも、
その直後に、奥野が佐藤に戻したパスを土居にカットされると、
そのまま石川がかわされてゴールを決められ、万事休す。
2022年シーズンのガンバのルヴァンカップは、
1勝2分3敗の勝ち点5でグループAの3位と言う結果に終わった。
まあ、この試合に負けることは想定内だったので、
負けという結果については驚きは無いのだけど、
消化試合にも関わらず鹿島がこれだけの強度・球際で試合に臨んできたのは、
正直言って予想外だった。
南野や桒原、さらには中村や坂本といった若い選手たちにとって、
現在、J1で優勝争いしているチームのレベルを肌で感じることが出来て、
貴重な経験になったんじゃないだろうか。
冒頭に書いた「きっかけ」をこの試合で掴んでくれていることを願うね。
もう桜の季節は終わったはずだ
いよいよ今週末はヨドコウでの大阪ダービー。
先月のルヴァンカップでの大阪ダービーは、スコアレスドローに終わり、
グループステージ敗退に追い込まれてしまったので、
今度は青黒がピンクの連中に辛酸を嘗めさせる番やね。
新型コロナウイルスの感染者が復帰するのはまだ先の話になると思うので、
引き続き難しいチーム編成が強いられるけど、先日の柏戦後のブログにも書いたように、
もしダービーに負けるようなことがあれば、負けたという事実だけが人々の記憶に残り、
その時のガンバのチーム状態がどうだったかなんてすぐに忘れられるもの。
なので、土曜日にピッチに立つ選手たちは、
石に齧りついても勝ち点3を捥ぎ取ってほしいと思います。
ガンバ大阪1−3鹿島アントラーズ
’16 上田綺世
’58 土居聖真
’78 三浦弦太
’80 土居聖真