【明治安田生命J1リーグ3節 ガンバ大阪vs川崎フロンターレ】喜怒哀楽のジェットコースター

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我らがガンバ大阪の今節の試合は、
目下J1リーグ2連覇中の川崎フロンターレとのホームゲーム。

実家への帰省も兼ねてパナスタに訪れたらものすごく懐かしい感覚に襲われたのだけど、
それもそのはず、この場所に来るのは2019年5月のホームでの大阪ダービー以来。

ここ2年はU-23チームを追いかけてJ3メインで観戦していたり、
今まで行ったことがないスタジアムに行ってみようという目的で、
JFLや地域リーグの試合を見に行ったりして、それはそれで楽しかったのだけど、
この日、パナソニックスタジアム吹田に足を踏み入れた瞬間に感じた、
ワクワクドキドキする感覚は他のスタジアムでは味わえなかった。

この場所を特別な場所だと認識している自分は、
やはりガンバ大阪のサポーターなんだなと再確認した瞬間だったね。

コロナ禍になって長いこと足が遠のいてしまったけど、
この試合を機に、今季はガンバの試合に足を運ぶ回数を増やしたいと思う。

山本悠樹の大好物

王者・川崎相手に片野坂監督が送り出した11人は以下の通り。

布陣は中盤フラットの4−4−2。

中盤の並びは左に倉田でボランチに山本かなと思ったのだけど逆だったね。

また、レアンドロ・ペレイラとウエリントン・シルバがベンチ外だったり、
これまでリーグ戦要員だったチュ・セジョンがスタメンを外れたりと、
徐々に片野坂監督の中で選手の見極めが進んでいるように感じたね。

ここ数年の川崎戦は、川崎に圧倒的にボールを支配され、
ガンバは防戦一方で殴られ放題という展開が多かったけど、
この試合では、ガンバが序盤から積極的に前線からプレスを掛けて攻勢に出ると、
黒川のパスを受けたパトリックが前線で起点になって、
齊藤がシュートを放つなど、良い試合の入り方が出来た。

やっぱり川崎相手にはベタ引きするよりも玉砕覚悟で前から奪いに行った方がいいんだな。

ここ数年のガンバvs川崎戦で一番勝機を感じられたのは、
2020年シーズンにホームで対戦した時だと思っているのだけど、
その時は、結果的に大島のゴラッソで敗戦を喫したものの、
ガンバの前線からのプレスが機能して最後まで川崎を苦しめることが出来ていたからね。

その後、川崎が何度かCKのチャンスを迎えて、徐々に押し返し始めたのだけど、
髙尾のクロスが谷口にクリアされてルーズになったところを、
ペナルティエリア外から山本が叩き込み前半34分にガンバが先制に成功。

山本は2月のルヴァンカップの大阪ダービーに続いて今季2発目のゴラッソやね。

昨季はチームの不振にも引きずられて伸び悩んだ感じがあった山本だけど、
今季は攻撃的なポジションで起用されて、自身のストロングポイントを発揮出来ているね。

いまだに根強い遠藤保仁復帰待望論を払拭できる、
テクニックやアイデアを持った選手だと思うので、
片野坂監督のもと、順調な成長曲線を描いて欲しいと思う。

悲劇、歓喜、そしてまた悲劇

前半を1点リードで折り返したガンバは、後半に入ってもうまく試合を進めていたのだけど、
後半10分にアクシデント発生。

浮き球を処理しようとした宇佐美が、相手選手との接触が無い状況で大声をあげながら倒れ、
足首(アキレス腱?)を抑えながら交代を要求。

そのまま担架に乗ってピッチから退いてしまった。

大事に至らないことを祈るばかりだけど、
あの痛がり方からして軽傷であることは考えづらいので、
しばらくは宇佐美抜きで戦うことを覚悟しないといけないね。

宇佐美の代わりにピッチに入った山見が左サイドに入り、
山本がトップ下にポジションを変更したけど、
宇佐美はこの試合でもトップの位置から中盤に下がってビルドアップに参加していたので、
宇佐美がピッチから去った途端、ガンバはボールを持てなくなってしまった。

家長と小林を投入して攻勢を強める川崎に対し、山見と山本のポジションを入れ替えたり、
小野瀬をDFラインに下げて5バックにする策も実らず、
後半30分に宮城にゴールを許して試合を振り出しに戻されてしまった。

宇佐美負傷交代からの流れの悪さを考えると、
川崎が勝ち越しゴールを奪うのも時間の問題のように思われたのだけど、
なんと次にスコアを動かしたのはガンバ。

右サイドからカットインした小野瀬が左足でシュートを放つと、
シュートブロックに入った宮城のつま先に当たって絶妙なループシュートのような軌道になり、
チョン・ソンリョンの頭上を越えてゴールマウスに吸い込まれていった。

これで小野瀬は開幕戦の鹿島戦に続いてリーグ戦ホーム2戦連発だけど、
今季はコンディションも良さそうだし、
2019年シーズンの8得点を超える活躍を期待できそうやね。

スタジアムを歓喜の渦に巻き込んだ小野瀬の勝ち越しゴールで息を吹き返したガンバは、
川崎の反撃も粘り強い球際の守備で食い止め、
隙あらばカウンターでダメ押しゴールを狙うなど、最後まで攻撃の手を緩めない。

また、スタンドまで伝わってくる青黒の選手たちの気迫が凄まじく、
「この試合を見に来て本当に良かったな」と思っていたら、
ふとピッチを見ると、GKの石川の背後に忍び寄る小林の姿が。

「声を出す応援は禁止」というルールも忘れて、
つい「うしろー!!」って叫んでしまったのだけど、そんな声は届くはずもなく、
石川が足元に置いたボールを小林に掻っ攫われてしまうと、
小林のパスを受けたレアンドロ・ダミアンに同点ゴールを許し、
試合終了目前のところで勝ち点2を落としてしまった。

フィールドプレーヤーが1人でもGKの方を振り返っていれば、
石川の影に佇む小林の姿に気がついて声をかけることが出来たのだろうけど、
最後の最後で油断が出てしまったのが残念でならない。

川崎の選手たちもガンバの勝利を確信していたように思うのだけど、
あの時ピッチにいた22人の中で、
唯一この試合を諦めていなかった小林の執念は敵ながら見事だと思ったね。

切り替えて大先生の待つ遠江へ

東口も2015年シーズンのアウェイの清水戦で、
大前元紀に似たような展開からゴールを許したことがあるけど、
あの時は試合には勝ったので笑い話に出来たからね。

今回の石川の場合は、自身のミスが勝敗を決めてしまったわけだから、
今夜は眠れないだろう。

10回中9回良いプレーをしても、1回のミスで戦犯になってしまうのが、
GKというポジションの難しいところなので、石川を責める気持ちにはなれないけど、
チーム内に競争がある以上、ミスをしてもポジションが安泰とはして欲しくないので、
次の試合では、加藤か一森を起用して欲しいと思う。(東口はまだダメなのか?)

そんな次節はアウェイでの磐田戦。

今季初めて試合間隔が1週間空くので、
その間にこのショッキングなドローゲームから気持ちを切り替えて、
かつて青黒に栄光をもたらしたレジェンドとの邂逅に想いを馳せつつ、
勝ち点3を獲得できるようにしっかりと準備して欲しいね。

ガンバ大阪22川崎フロンターレ
’34 山本悠樹
’75 宮城天
’77 小野瀬康介
’90+5 レアンドロ・ダミアン