【明治安田生命J1リーグ18節 北海道コンサドーレ札幌vsガンバ大阪】夏なのに寒気がするのは北海道のせいではない
残留争いに気前の良さはいらない
水曜日に行われた天皇杯3回戦で大分に勝利し、ベスト16進出を決めた我らがガンバ大阪。
しかしながらJ1リーグの順位表を見ると、先週末のマリノス戦に敗れて15位に転落し、
J2降格圏まで勝ち点1という危険な状況。
そんな状況でガンバが敵地に乗り込んで相対するは、
こちらも３連敗中と調子を落としている北海道コンサドーレ札幌。
厚別での試合だと苦手意識のある相手だけど、
この日は幸い良いイメージのある札幌ドームでの対戦なので、
不調の相手に気前良く勝ち点をプレゼントする悪癖は封印して、
4試合ぶりに勝ち点3を積み上げて欲しい。
あの試合からGKが一森から東口に変わっただけ
マリノス戦から始まった9連戦の3試合目に臨むガンバ大阪のスタメン11人は以下の通り。
前節のマリノス戦で退場になったクォン・ギョンウォンの代わりにCBに入ったのは昌子。
片野坂監督の構想に入っていないように見えるレアンドロ・ペレイラはともかく、
小野瀬もベンチにいないのはケガでもしたのだろうか。
キックオフ直後から試合の主導権を握ったのは札幌で、
ガンバは札幌のマンツーマン気味のディフェンスに苦しみ、
ハーフウェイラインを超えるのもやっとという、天皇杯の大分戦の前半のような試合展開。
大分戦ではパトリックが後半から投入されて試合の流れを変えたけど、
この試合はパトリックが先発で出ててこのザマなんだから目も当てられない。
オフサイドの判定に救われたけど、
興梠とガブリエル・シャビエルが完璧な崩しからシュートを放つ場面があり、
失点するのも時間の問題のように思われた。
そんな状況で札幌の攻撃陣の前に立ちはだかったのは、我らが守護神・東口順昭。
荒野のスルーパスに抜け出した青木との1対1を絶妙な飛び出しで防げば、
菅のクロスを合わせたガブリエル・シャビエルのボレーシュートもセーブし、
札幌に得点を許さない。
思えば、先月、ゴールデンウィークにホームで札幌と対戦した時も、
一森がガブリエル・シャビエルのPKをストップするなど、
再三再四の好セーブで札幌を無失点に抑えたっけ。
そんなGKの奮闘に攻撃陣も応えてほしいのだけど、前半、ガンバが作ったチャンスは、
山見の浮き球のスルーパスに抜け出した石毛のシュートが、
力なく菅野の前に転がった場面ぐらい。
ハーフタイムで修正をかけてほしいけど、
ベンチに座っている顔ぶれを見てもそこに解決策があるように思えなかった。
何がダメかと聞かれれば枚挙に遑がない
後半に得点を挙げたいガンバは、後半頭から石毛に代えて中村仁郎を投入し、
1トップのパトリックの後ろに中村、倉田、山見の3人が並ぶ4−2−3−1へ布陣変更。
しかし、その布陣変更の効果が出る前に、
ボランチの駒井のドリブルを止められずにペナルティエリアの手前まで進入され、
右サイドに展開されると、金子のクロスに飛び込んだのは再び駒井。
ディフェンスの人数は揃っているのに誰もボールにチャレンジせずにズルズルとラインを下げ、
クロスに対して全員がボールウォッチャーになって、
エリア内に入ってくる駒井を誰も見ていないという、
サッカースクールでダメな守備の教材サンプルに使えそうな失点だったね。
1点ビハインドになったガンバは、山見を中心に反撃を試みるも、
札幌のディフェンス3人の間を抜いた山見の絶妙なスルーパスは、
パトリックのファーストタッチが乱れてシュートを打てず。
パトリックの息子のフェリペ君だったら決めてたんじゃないだろうか。
さらに山見が左サイドからカットインして決定機を迎えるも、
今度は奥野との交代でピッチに入っていた齊藤とポジションが被ってしまい、
両者譲り合ってシュートを打てずと、ことごとくチャンスをモノに出来ない。
試合の終盤には、倉田がディフェンスラインまで下がってビルドアップに参加するも、
前線の動き出しが乏しく、なかなかボールを前に運べず。
結局、最終盤に仕掛けたパワープレーも得点には結びつかず、
試合終了のホイッスルを聞くことになってしまった。
コインを入れないとゲームは始まらない
ここのところ大量失点が続いていた札幌相手に1点も奪えずに4連敗。
水曜日にはコロナで延期になっていた広島との未消化試合、
そして次の週末には浦和との対戦を控えていることを思うと、
この連敗はまだ続きそうな感じがするね。
正直なところ、今のメンバーでは上がり目が見えないので、
夏の移籍市場での補強は必須だと思うんだけど、
そこら辺フロントはどう考えているんだろうか。
夏の移籍市場でレアンドロ、家長、岩下を補強したのに、
結局J2に落ちてしまった2012年を繰り返さないためにも、迅速な動きを期待したいね。
北海道コンサドーレ札幌１ー０ガンバ大阪
’51 駒井善成
