【明治安田生命J1リーグ17節 ガンバ大阪vsFC東京】リアルジェバリが青黒を3連勝に導く

天皇杯での悪夢を拭い去れ

屈辱的な天皇杯の高知ユナイテッド戦の敗北から中3日、
我らがガンバ大阪はホームにFC東京を迎えた。

高知戦は、新潟と福岡に連勝して出来た良い流れに水を差すような酷い試合だったけど、
失った天皇杯はもう戻ってくることはないので、
緩んでいた気持ちを引き締め直すための良い授業になったと捉えるしかない。

この日の対戦相手のFC東京もガンバと同様に、
スペイン人監督のアルベルを招聘して、ポゼッションサッカーの構築を試みているけど、
こちらも上手くいっているとは言い難いので、
新潟戦や福岡戦のような集中した戦いが出来れば十分に勝機はあるはず。

青黒の選手たちには、高知戦での汚名をそそぐようなパフォーマンスに期待したいところだ。

ついに姿を現したリアルジェバリ

6月のインターナショナルマッチウィーク前のリーグ戦に臨む、
ガンバのスタメン11人は以下の通り。

前節の福岡戦では紺野対策で半田を左SBで起用していたけど、
基本的にはこのメンバーこの布陣で固まった感じかな。

構想外と思われたところからレギュラーの座を掴み取った佐藤のように、
久々の(今季初かな?)リーグ戦ベンチ入りとなった柳澤の奮起に期待したいところだ。

試合の序盤は、どちらかというと東京がボールを支配していたと思うけど、
山本悠樹がスウォビィクとの1対1のチャンスを迎えるなど、ガンバもチャンスを作っていて、
どちらに試合の流れが転ぶかわからない時間が続いていた。

するとそんな時に、ジェバリのクロスをブロックしようとして脚を伸ばした青木が、
あらぬ方向に膝を曲げてしまい負傷。(内側側副靱帯かな?お大事に・・・)

青木の代わりに、先日のルヴァンカップで鈴木武蔵のユニフォームを引っ張ったり、
宇佐美に裏拳をかましたりと、大立ち回りを演じた東がピッチに入ったのだけど、
そんな青赤の10番がピッチに入ってから、何だか東京は1人少なくなったような気が・・・。

この試合では、プレミアリーグのレフェリーであるマドレイ主審が笛を吹いていたけど、
まともな審判が笛を吹いていてラフプレーが出来ない試合では、
その程度の選手だということだね。

中盤が空洞化した東京に対しネタ・ラヴィが伸び伸びとプレーし始めると、
最前線に構えるチュニジア代表のエース、イッサム・ジェバリが大暴れ。

山本悠樹のCKをファーで佐藤が折り返したボールを中央で押し込み、
前半25分に先制ゴールを挙げると、
前半29分には、半田が素早くダワンにスローイングを入れると、
ダワンがあげたクロスにジェバリが合わせ、なんと4分間で2ゴールを挙げてみせた。

その後もアバウトな前線へのパスを、
巧みなポストプレーで次々に収めてチャンスへ繋げるなど、まさに無双状態。

4月の湘南戦後に、「リアルジェバリをお見せする」と言っていたけど、
2ヶ月遅れでようやくその姿がベールを脱いだね。

後半アディショナルタイムを除けば今季ベストバウト

ハーフタイムで選手交代を行わなかったポヤトスに対し、
2点を追う敵将のアルベルは、ブラボー先輩に代えてアダイウトンを投入し、攻勢を強めてくる。

磐田時代から何度もガンバを苦しめてきたフィジカルモンスターに対し、
ガンバの新進気鋭の右SB半田陸は怯むことなくマッチアップを挑み、見事にシャットアウト。

それにとどまらず後半15分には、
ネタ・ラヴィが右サイドに展開したボールを拾って長い距離を走ると、
アラーノのクロスのこぼれ球を拾って冷静にゴールネットを揺らし、
試合を決定づける3点目のゴールを奪ってしまうのだから、もはや言うことないね。

サイドバックという世界的に人材が不足しているポジションの選手であり、
21歳と言う年齢を加味すると、海外クラブからオファーが来ることは容易に考えられるので、
とりあえず来月のセルティックとの親善試合には出場させない方針でいきましょうか。

この調子で4点目・・・と行きたいところだったのだけど、
倉田に代わって投入された福田が立て続けに決定機を迎えるも、
いずれもスウォビィクの好セーブに遭い、得点ならず。

前日にJ3のYSCC横浜に所属している弟の翔生がハットトリックを達成しただけに、
兄も続きたいところだったけど、上手くいかなかったね。

追加点を奪えないとなると、あとはクリーンシートで試合を終えるだけ。

福岡と佐藤がCBで試合に出るようになってから、流れの中では失点していないので、
セットプレーに気をつけて逃げ切りたいと思っていたのだけど、
その佐藤が肩を痛めて三浦と交代になってしまう。

すると、福岡と佐藤のコンビが解消した途端、
後半アディショナルタイムに、徳元のクロスから塚川にヘディングシュートを決められ、
流れの中から失点してしまうなんてどういう因果なんだろうか。
(まあ、三浦のせいと言うには酷な失点ではあるけど・・・)

さらには、ジェバリが全く不要なイエローカードを貰って、
次節の鹿島戦に出場停止になってしまうなど、今季ここまでのベストゲームだったところが、
最後は締まりが悪い感じになってしまった。

3連勝したけど、あまり調子に乗りすぎないように宿題をもらった感じかな。

チームの総合力を試されるルヴァンカップダービー

この試合を最後にインターナショナルマッチウィークに入るので、リーグ戦は一時中断。

ガンバからは、ジェバリ、クォン・ギョンウォン、ネタ・ラヴィが代表に招集されているけど、
誰もケガ無くチームに戻ってきて欲しいね。

ただ、リーグ戦は中断しているけど、ルヴァンカップの試合は行われる。

上記の選手たちに加え鈴木武蔵が累積警告で出場停止、
さらには山本理仁もU-22日本代表の活動でチームを離れているので、
どのようなメンバーで試合に臨むのか、ポヤトスも頭が痛いところだけど、
他会場の結果次第とは言え、まだ決勝トーナメント進出の可能性は残っていると言うことと、
対戦相手がセレッソということを考慮すると、結果にこだわってプレーして欲しい。

個人的には、福岡戦でグローリのヒザが太ももに入った影響からか、
この試合ではベンチから外れていた宇佐美が、
CFとしてプレーしてチームを勝利に導く姿を期待しているのだが。

ガンバ大阪31FC東京
’25 イッサム・ジェバリ
’29 イッサム・ジェバリ
’60 半田陸
’90+2 塚川孝輝