【明治安田生命J1リーグ18節 ガンバ大阪vs鹿島アントラーズ】飛車角落ちで掴んだ4連勝

ここでやらなきゃ背中の7番が泣くぞ

2023年のJ1リーグも今節から後半戦。

今シーズンから新監督にダニエル・ポヤトスを迎え、
新たなサッカースタイルの構築を目指した我らがガンバ大阪は、一時は最下位に低迷するも、
前半戦を3連勝で締めくくり、先週は大阪ダービーで2年ぶりの勝利を挙げるなど、
ここに来て明るい兆しが見え始めている。

そんな状況でホームに迎えるは、
新潟クリニック受診をきっかけに復調したという共通項がある鹿島アントラーズ。

鹿島との対戦はここ数年辛酸を舐めさせられ続けているので、
そろそろあちらの40番の鼻を明かしてやりたいところだ。

先週の大阪ダービーと同様、前線の柱のジェバリを欠いての試合になるけど、
試合前日の会見でポヤトスがスタメン出場を明言した背番号7が、
チームを勝利に導いてくれることを期待したい。

ジェバリとネタ・ラヴィ抜きのチームとは思えない

ペルーに快勝した日本代表戦の余韻も残るパナスタのピッチに立った、
青黒のスタメンは以下の11人。

累積警告で出場停止のジェバリに代わり、ついに宇佐美が1トップでスタメン出場。

また、イスラエル代表帰りだということを考慮されてか、
ネタ・ラヴィもこの試合ではベンチ外となり、
先日の大阪ダービーに引き続き山本悠樹がアンカーのポジションに入った。

試合は、いきなり鈴木優磨のヘディングシュートが枠を捉える場面があり、
この試合も難しくなりそうだなという立ち上がりだったけど、
その後は三浦が気迫のディフェンスで鈴木を封じ込め、
結果的に前半の鹿島のシュートはこの1本のみに抑えることに成功。

また、その鈴木はアンカーの山本悠樹をマークする役割を与えられていたのだろうけど、
鈴木のプレスバックを蝶が舞うかの如くひらりひらりとかわす山本悠樹。

そんな山本悠樹のプレーに見とれた鈴木がプレスを怠ると、
その間隙を見逃さず山本悠樹はすかさず左サイドへ展開。

その流れから黒川がドリブルで中央へ切り込むと、
石毛とのワンツーのリターンを受けて利き足ではない右足でゴールネットを揺らし、
前半15分にガンバに先制点をもたらす。

ここ最近の黒川の活躍は頼もしい限りなんだけど、
このままだと先日スコットランドのハーツからオファーがあったとされる半田に続いて、
黒川も海外クラブに目をつけられそうで、ガンバサポとしては戦々恐々としているのだが・・・。

幸先良く先制したガンバは、その後も試合の主導権を握って試合を進めるも、
倉田が負傷して食野と交代になるアクシデント発生。

まあ、担架に乗せられてピッチの外に出た後は自分の足で歩いていたので、
重傷ではないと思うけど、
ここ最近のガンバの復調は倉田の復権とともに訪れたようなところがあるので、
1日でも早く背番号10がピッチに戻れることを祈りたいね。

倉田の負傷交代はあったものの、ガンバが握っていた試合の主導権が鹿島に渡ることはなく、
またしても山本悠樹の左サイドへの展開から黒川がクロスをあげると、
これをダワンがヘディングで叩き込み、前半34分に追加点。

その後もCKのチャンスがあったので、
欲を言えば前半のうちに試合を終わらせておきたかったけど、
2点リードでハーフタイムを迎えることが出来たのは上出来だったと思う。

前半の楽勝ムードはどこへやら

後半に追加点を奪って鹿島に引導を渡したいガンバだったけど、
後半開始早々のセットプレーの流れから、
常本がグラウンダーでゴール前に送り込んだボールに誰も触ることが出来ず、
ファーの鈴木まで抜け通ってしまい、ゴールネットを揺らされてしまう。

オフサイドの判定になったものの、VTRで見るとかなり微妙だったので、
VARのレビューで判定が覆ることも覚悟したのだけど、結局ノーゴールの判定で一安心。

ただ、このプレーで試合の流れが変わったのか、
その後のガンバからは前半のような勢いは感じられず、鹿島の攻撃を受ける時間帯が続く。

鹿島がだいぶ前がかりになっていたので、カウンターで得点を狙いたいところだったけど、
そのカウンターの起点となるべき宇佐美が荒木との接触で足首を痛めてしまい、
鈴木武蔵と交代になってしまう。

宇佐美は前線にいるだけで相手のマークを引きつけるので、
その分、アラーノや石毛のマークが甘くなるという恩恵はもたらしていたけど、
それでも1トップとしてスタメン出場していて、シュート0では合格点をあげられないかな。

今後、ジェバリの控えとして途中出場でチャンスを与えられる起用法になると思うけど、
そこでどれだけ結果を残せるかが勝負になってくるだろうね。

押し込んでいてもゴールを奪えない時間帯が続く鹿島の岩政監督は、
左SBの安西に代えてFWのエレケを投入し、
まだ後半25分だというのにパワープレーを仕掛けてきた。

そんな鹿島に対し、ガンバはメンバーを変えずに対応していたのだけど、
後半43分に樋口のCKから植田にゴールネットを揺らされてしまい、
1点差に詰め寄られてしまう。

1点差になったことを受けて、ポヤトスは黒川に代えて江川を投入し、
守備固めを行なったのだけど、その江川が自陣の深い位置で立て続けにファウルを犯し、
鹿島にセットプレーを与えてしまうなど、劇場型クローザーぶりを披露。

結果的に1点差を守り切って勝利を収めることは出来たけど、
サイドネットに外れた鈴木のヘディングシュートには本当に肝を冷やしたわ。

7月戦線で浮上せよ

ジェバリとネタ・ラヴィという前線と中盤の核となる選手を欠いた状態で、
12試合負け無しの鹿島と対戦するとあって、
正直引き分けでも御の字かなと思っていたのだけど、まさか勝てるとは思わなかった。

7月は、横浜FC、京都、柏と、J1残留を争うチームとの直接対決が続くので、
ここで勝ち点を積み重ねることが出来たら、
一気に一桁順位までジャンプアップすることも夢じゃない。
(黒川へのヒーローインタビューで「次節は名古屋戦ですが?」と質問したインタビュアーは、
勉強し直してこい)

先週の大阪ダービー、そして今節の鹿島戦と、ベンチメンバーが頑張ってくれたので、
次節の横浜FC戦では、鹿島戦に出場しなかったジェバリとネタ・ラヴィが、
勝利に導いてくれることを期待したいね。

ガンバ大阪21鹿島アントラーズ
’15 黒川圭介
’34 ダワン
’88 植田直通