【アジアチャンピオンズリーグ グループステージ4節 ガンバ大阪vsチェンライ】終戦の笛を聞くには早すぎる
3日ぶりの再戦
試合終了間際に痛恨の同点ゴールを許した試合から中2日、
試合会場を2節までの試合会場だったロコモティフスタジアムへ変え、
再びチェンライユナイテッドと相まみえた。
今季のACLのグループステージは、
2位のチームが全て決勝トーナメントに進出できるわけでは無いので、
既に2引分を喫しているガンバとしては、
決勝トーナメント進出に向けて落とせない試合であることは、
敢えて言うまでもない。
上手く組み合わさらないジグソーパズルのピース
そんな後がない状態で迎えた試合に、
松波監督がピッチに送り出した11人は以下の通り。
1トップにレアンドロ・ペレイラを起用したり、左WBに川﨑を起用したりと、
この期に及んで実験的な人選を行ってきた。
解説の播戸曰く、
「パトリックを起用した方が選手が躍動するのは松波監督もわかっているけど、
今後のリーグ戦を戦ううえで新しいオプションを見つけたいのだろう」とのこと。
気持ちはわからんでも無いけど、そういうのは公式戦でやるものじゃなく、
練習の段階でやっといてほしいものだ。
案の定、前半6分に相手GKのゴールキックを川﨑がクリアし損ね、
中央のピティワットにボールを渡してしまうと、
これを左のハーフスペースに開いていたフェリペに展開され、
あっさりと先制ゴールを許してしまった。
川﨑の左WB起用なんて、昨季のU-23の試合でも見たことが無いので、
上手くプレー出来なくて当然のようにも思えるのだけど、それを差し引いても、
自信なさげにプレーしている今の川﨑の姿にはもどかしさを覚えるね。
去年の夏、J3のピッチで違いを見せつけていた川﨑の姿を知っているだけにね。
ただ、先制点を奪われてからは持ち直し、
矢島に二度ほど決定的なチャンスは訪れたのだけど、いずれも決め切ることが出来ず、
前半を1点ビハインドで折り返すことになってしまった。
矢島は、前線で起用するには得点力に欠けるし、
中盤で起用するには球際の弱さが目立つし、
どこのポジションで起用するにも決め手に欠ける感があるのだけど、
松波監督がどういう理由で重用しているのかわからないんだよな。
最後まで奪えなかったあと1点
まずは同点に追いつくべく、松波監督はレアンドロ・ペレイラと川﨑に代えて、
後半頭からパトリックと黒川を投入。
すると、選手交代の効果があったのかどうかは定かでは無いけど、
チョ・ジフンのバックパスを高い位置でかっさらった矢島がシュートを放つと
これがブリンネルに当たってチェンライのゴールに吸い込まれ、
ラッキーな形でスコアを振り出しに戻すことに成功。
しかし後が続かず、畳み掛けられないまま、
またしても試合展開が落ち着いてしまった。
そんな状況を打破したいがための奥野に代えて山本という交代だったのだろうけど、
この采配が大誤算で、周りとパスは合わないわ、
パスを出してもどこへ走るわけでもなく中盤を漂っているわで、
奥野をそのままピッチに残しておいた方が遥かにマシだと思ってしまうような、
散々なパフォーマンスだった。
山本ってこんな選手じゃなかったと思うんだけど、一体どうしてしまったんだろうか。
それでも、試合終盤には宇佐美の直接FKや井手口のミドルシュート、
パワープレーで前線に上がっていた三浦のヘディングシュートなど、
決まったかに思われた場面も何度もあったのだけど、
ことごとくシュートミスやキーパーの好セーブに阻まれ、
勝敗を決するゴールは決まること無く、試合終了の笛が鳴ってしまった。
まあ、相手のGKのプレーも褒めるべきところだけど、
決められるところで決めておかないと往々にしてこんな展開になるよね。
既に恥を晒しているのは承知の上
次戦はブニョドコルスタジアムに試合会場を移して、タンピネスとの再戦。
今思えば、初戦のロコモティフスタジアムのタンピネス戦で、
2点しか奪えなかったのがすべてのケチのつけはじめだったのかもしれない。
そのタンピネス戦後のブログに、
「日本を代表して出場している以上、恥ずかしい試合は見せられない」と書いたけど、
選手に意地があるのなら、決勝トーナメント進出の可能性が残されている限り、
最後までファイティングポーズを取って残り2試合を戦ってほしいね。
ガンバ大阪1-1チェンライ
‘6 フェリペ・アモリム
’54 矢島慎也