【明治安田J1リーグ4節 ガンバ大阪vsジュビロ磐田】あれは僕たちが知っているようで知らない宇佐美貴史
恵みのブレイクとなった・・・のか?
2週間前のホーム開幕戦で昨年の8月以来の勝利を挙げた我らがガンバ大阪は、
連勝を期してジュビロ磐田をホームに迎えた。
一昔前のガンバは、「試合間隔が空くとパフォーマンスが落ちるので、
むしろ過密日程の方が良い」なんて言われていたこともあったけど、悲しいかな近年のガンバは、
試合間隔が空こうが過密日程だろうがどのみち勝てないことが多いので、
正直なところどちらがチームにとって良いのかよくわからない。
ただ、今回の場合は試合間隔が2週間空いたことで、食野や山下といったケガ人が復帰し、
新加入のウェルトンもコンディションを上げられるだろうなと思っていたのだけど、
それどころか三浦、ファン・アラーノ、松田陸と故障者をさらに増やしてしまい、
2024年シーズンが始まって1ヶ月も経っていないのに既に頭が痛い状態になってしまっている。
まあ、ケガ人が出てしまったものは仕方がないので、
現在戦える選手にハードワークしてもらって、
ホームで好相性を誇る磐田から勝ち点3を挙げて欲しいところだ。
去年の背番号7は一体誰だったんだ?
昨季まで遠藤保仁コーチが在籍した磐田との一戦に臨むガンバ大阪のスタメンは以下の11人。
負傷したファン・アラーノに代わって新戦力のウェルトンが今季初スタメン。
また、ポヤトスサッカーの申し子である鈴木徳真がベンチスタートで、
ネタ・ラヴィとダワンが中盤でコンビを組む形になったね。
今季ここまで流れの中からのゴールが無かったガンバだけど、
その瞬間は試合開始早々に訪れる。
磐田の左SB・松原の横パスに対し、
猛然とプレスを掛けた岸本が引っ掛けて並走した宇佐美に流すと、
宇佐美がゴールネットを揺らしてガンバが先制。
文面だけ見ると相手のミスにつけ込んだごっつぁんゴールのような印象を受けるけど、
マッチアップした伊藤槙人の股の下を抜く、
これぞ宇佐美というような技術が光ったシュートだったということは強調しておく。
その後も青黒の背番号7の勢いは止まらない。
前半21分にはゴールまで25m以上はあろうかという距離から強烈なシュートを放ち、
磐田のゴールを守る川島永嗣を強襲すると、
前半33分には直接狙うには難しいと思われる距離から、
ポスト直撃のシュートを放つなど、手が付けられないほどの好調ぶり。
まあ、絶好調時の宇佐美が攻撃でこれだけの違いを作り出すのは、
10年ぐらい前であればたまにお目にかかることが出来たけど、
この日の宇佐美はプレスバックから何度もインターセプトを決めるなど、
もはや「お前誰やねん」状態。
2、3ヶ月休めばこれぐらいのコンディションに戻るのであれば、
昨季は無理して試合に出なくても良かったんじゃないかと思うけど、
まあ、今さら言ってもどうしようもないことなので、
絶好調の背番号7がチームをどれだけの高みに導くのか期待したいところだ。
そんな宇佐美に牽引されたガンバは、前半のほとんどの時間帯で磐田をハーフコートに押し込み、
一方的に試合を進めたけど、得点は前半4分の1点のみ。
前半の終盤に立て続けに磐田にCKを与えてしまったけど、
集中したマンツーマンディフェンスで一連の攻撃を跳ね返し、
無失点で前半を折り返すことが出来たね。
試合が進むにつれて薄くなる足元の氷
後半も青黒のキャプテンの勢いは止まらない。
岸本のクロスに合わせた山田のシュートのルーズボールを左サイドで回収すると、
ペナルティエリア内に遅れて入ってきたダワンの頭にピンポイントのクロスを送り、
青黒の23番の今季初ゴールをアシスト。
宇佐美の技術の高さもさることながら、
Jリーグで五指に入るであろうCBのリカルド・グラッサに、
あっさりと競り勝ってしまうダワンのヘディングの強さには相変わらず脱帽やね。
ダワンのゴールの直後にも、磐田のFKを防いでからのカウンターのチャンスが訪れるも、
川島との1対1の場面で黒川が外してしまい得点ならず。
すると、優勢に試合を進めながらも奪えずにいた追加点を奪ったことや、
黒川に訪れたビッグチャンスも相まって、「勝てるんじゃね?」みたいな感じで、
気が緩んでしまったののだろうか。
これまで高い強度を誇っていた守備に綻びが出てしまい、
左サイドの松原のクロスからジャーメインに決められ、またしてもリードは1点差に。
まあ、この日のガンバであれば突き放せるんじゃないかとも思ったけど、
磐田の横内監督が後半から投入したマテウス・ペイショットを目掛けたロングボールが、
ここに来てボディブローのように効き始め、徐々に押し込まれる展開になっていく。
福岡より壁属性の高い三浦がいればここまで押し込まれることは無かったと思うけど、
この日は三浦どころかベンチにCBの選手が誰もいなかったので、
磐田のロングボールに対し即効性のある交代策は繰り出せず。
ネタ・ラヴィに代えて鈴木徳真を投入してセカンドボールを回収できるようになったものの、
その効果は時間限定的で、倉田と石毛を投入して前線の運動量を補充するも、
ロングボールの出所を封じるまでには至らなかった。
試合終盤には一方的に押し込まれる展開になってしまうも、
後半アディショナルタイムのペイショットのヘディングシュートはわずかに外れ、
ジャーメインのヘディングシュートは一森がスーパーセーブでゴールを割らせず、
命からがら逃げきりに成功。
まあ、開幕3試合で勝ち点7なんて、
スロースターターでお馴染みのガンバにしてみれば十分にロケットスタートなので、
結果が出ていることに関しては嬉しいことだけど、
三浦と中谷のどちらかが欠けると、CBの層に不安があるなと感じた試合だったね。
(新加入の坂はケガしてるんだっけ?)
1ヶ月半ぶり2度目の新居訪問
2週間ぶりに試合したガンバだけど、次の試合も2週間空いてアウェイの広島戦。
今季オープンしたエディオンピースウイング広島で、
浦和と鳥栖を降していまだ負けなしの広島だけど、
ガンバはプレシーズンマッチでかの地で勝利を収めているので、その再現といきたいところ。
(※トイレの落書きは再現させないように!)
ネタ・ラヴィや半田など、代表チームの活動でガンバを離れる選手もいるけど、
これ以上ケガ人は増やさずに万全な状態で広島に乗り込み、
暫定2位と好調のチームから勝ち点3を獲得して欲しいね。
ガンバ大阪2ー1ジュビロ磐田
’4 宇佐美貴史
’57 ダワン
’60 ジャーメイン良