【明治安田J1リーグ8節 ガンバ大阪vsサガン鳥栖】生まれ変わったガンバが2週連続で最下位に敗れるわけがないだろう(冷や汗ダラダラ)

札幌戦と同じ轍は踏まない

ミッドウィークのマリノス戦に敗れて今季初の連敗を喫し、
近年の定位置である残留争いが近づいてきた我らがガンバ大阪が、
3試合ぶりのホームゲームで対戦するのは、土曜日の試合で札幌が新潟と引き分けたことで、
暫定ながら最下位に順位を落としたサガン鳥栖。

この手の調子を落としているチームからは確実に勝ち点を挙げたいところだけど、
先日最下位の札幌に今季初勝利を献上するなど、爆発物処理に定評のあるガンバだけに、
今の鳥栖と対戦するのは恐怖でしかない。

ただ、ホームでの鳥栖戦は割と相性が良いので、ここで悪い流れを食い止めて、
今年のガンバは去年までとは違うというのをアピールしたいところだ。

ゴールネットは揺れずも2週間ぶりに外れたケチャップの蓋

今節のJ1で唯一の日曜日の試合でスタメンに抜擢された青黒の11人は以下の通り。

マリノス戦で好プレーを見せていた唐山が外れて倉田が入り、
2列目は右からウェルトン、坂本、倉田という並びになった。

札幌戦の時のプレーを見る限り倉田のウイング起用は厳しいと思ったので、
坂本とポジションを逆にした方がいいんじゃないかと思ったんだけど、
ウェルトンを左で起用すると黒川に全然パスをしようとしないので、
黒川の攻撃力を生かすために倉田を”左サイドハーフ”起用したという意図だろうか。

この試合も、トップの位置で起用された宇佐美がキレキレで、
ピッチの至るところに顔を出しチャンスメイク。

中盤に引いてパスを受け、ゴール前の坂本にピンポイントのロングパスを通せば、
CKのキッカーとしては三浦と福岡の頭にドンピシャのボールを供給。

・・・と、書けば、前半で大量得点を奪ったかのような印象を受けるけど、
坂本はトラップまでは良かったものの鳥栖の守備に寄せられてシュートを打てず、
三浦と福岡のヘディングシュートはクロスバーに阻まれてしまった。

札幌戦やマリノス戦のようにこのままスコアレスで試合が進むと、
ワンチャンスをモノにされそうで嫌だななんて思っていたら、
悪い予感ほどよく当たると言ったもので、長沼にヘディングシュートを決められ、
前半41分に先制点を献上。

福岡が普通にクリア出来そうなクロスだったけど、
ボールしか見ていない三浦が後ろにいる福岡に気づかずに交錯してしまうという、
声かけしてなかったの?と思うような守備対応だったね。
(ガンバ側のゴール裏の前だったので声が聞こえなかった可能性もあるが・・・)

3試合連続ノーゴール中のガンバにとって、命取りとも言える1点ビハインドだったけど、
失点から7分後、今月に入って開く気配のなかったケチャップの蓋が唐突に開く。

右サイドのタッチライン付近からのFKを宇佐美がゴール前に送ると、
三浦のヘディングシュートのこぼれ球からゴール前で混戦になり、
最後は坂本が押し込んだシュートが僅かにゴールラインを超え、前半のうちに同点に追いつく。

2週間ぶりに蓋が開いたかと思ったのに、ケチャドバどころか絞り出したような一滴だったけど、
それでもゴールはゴール。

ハーフタイムのロッカールームの雰囲気を考慮すれば、
前半をタイスコアで折り返すことが出来たのは、非常に大きかったと思う。

数的優位というハンデを跳ね除ける

ガンバサポーターが歌う「もっといったれ」とともに始まった後半に、
逆転を期すガンバだったけど、前半は自陣でブロックを敷いて守っていた鳥栖が、
後半になって急に前からプレスをかけてくるようになると、
日程面で不利なガンバはそれをいなすことが出来ない。

フレッシュな選手を入れて運動量を上げたいところだなと思っていたら、
黒川が坂本に入れた縦パスに鳥栖の選手が3人食いつくも、
坂本がこれを華麗にいなし前線を走るウェルトンへミドルレンジのパス供給。

ウェルトンはマッチアップする堺屋をちぎって朴一圭と1対1の状況を迎えるも、
たまらず後ろから手をかけた堺屋がウェルトンを倒してDOGSOで一発退場となり、
後半11分という早い時間帯でガンバが数的優位に。

18歳の堺屋にはキツいレッスンになってしまったけど、これがプロの世界ということで、
この試合ここからガンバが圧倒するぜ・・・と言いたいところだったけど、
冷静に考えると、最下位相手に加え数的優位という、
ガンバにとって苦手な条件がまた1つ増えてしまったことに気づく。

このウェルトンが倒されて得た宇佐美のFKも朴一圭のスーパーセーブに遭えば、
途中出場の唐山の突破から坂本がゴールネットを揺らすも、
唐山のオフサイドでノーゴールになるなど、勝ち越し点が奪えない。

そんな膠着状態を打破すべく、ポヤトスは故障明けの岸本を福岡に代えて投入し、
ガンバ加入後初となる右SBで起用したり、
さらにはジェバリとネタ・ラヴィを投入して攻勢を強めるも、
ガンバのシュートはことごとく朴一圭に止められてしまい、
勝ち越し点が奪えないまま試合は終盤へ。

勝ち越し点を奪うどころか、横山にドリブルで突破され、
背すじがヒヤッとするようなシュートを打たれるなど、
逆にワンチャンスを決められそうな気配すらしていたんだけど、
そんなガンバサポの不安を吹き飛ばしたのは背番号5。

この日16本目となった宇佐美のCKは鳥栖の守備陣に跳ね返されるも、
セカンドボールを拾った宇佐美がファーサイドのジェバリにクロスを送ると、
ジェバリの胸での落としに三浦が右足を一閃。

さすがの朴一圭でも山﨑の足に当たってコースが変わったシュートにはノーチャンスで、
最後の最後にホームゴール裏のカタルシスが爆発。

まあ、1点リードしてからも、
ウェルトンがドフリーのヘディングシュートを朴一圭に止められるなど、
いい加減に決めんかい!と思うような場面はあったけど、
最下位相手&数的優位という不利(?!)な状況を跳ね除けてガンバが勝ち点3を獲得。

4月に入って足踏みが続いていたけど、ここからまた上昇気流に乗っていきたいところやね。

「J2〇〇」はいったん横に置いておいて

4月初勝利を挙げたガンバの次の試合は浦和レッズとのアウェイゲーム。

埼スタでの試合と言えば、昨年、試合後にJ2大阪コールを浴びた屈辱が記憶に新しいところ。

そんな浦和は、大型補強して優勝候補に挙げられていた割には調子が上がらない様子だけど、
昨年は4戦4敗と完膚無きまでにやられた相手なので、
今年は一泡吹かせられるようにチャレンジャーの気持ちで臨みたいところやね。

今季、ガンバから浦和に移籍した佐藤が、
ショルツの故障もあってレギュラーで試合に出ているみたいだけど、
来週の試合ではガンバの攻撃陣の引き立て役になってもらいましょう。

ガンバ大阪21サガン鳥栖
’41 長沼洋一
’45+3 坂本一彩
’90+9 三浦弦太