【明治安田J1リーグ6節 ガンバ大阪vs京都サンガ】決められるところで決められなかった課題と、やられそうでやられなかった収穫

青紫の次は赤紫

優勝候補の広島相手に敵地で勝ち点1を挙げ、
ホーム・吹田に帰ってきた我らがガンバ大阪が相対するは京都サンガ。

前節から中3日のガンバに対し京都は中4日なので、日程面では分が悪いけど、
失点が嵩んで思うように勝ち点を挙げられていないあたり、
調子が良いようには見えないので、勝ち点3を積み上げたい相手だ。

中谷と三浦の2人であれば原や山崎といった大型FWは抑えられるだろうけど、
その周囲を衛星のように走り回る豊川や松田天馬あたりに間隙を突かれないように、
ルーズになったボールの争奪戦を制したいところだ。

プレスとビルドアップの凌ぎ合い

雨のパナソニックスタジアム吹田のピッチに送り出された、
ガンバのスタメン11人は以下の通り。

土曜日に札幌遠征を控えているので、
何人かメンバーを入れ替えてくるかなと予想していたのだけど、
前節の広島戦のスタメンからダワンが鈴木徳真に変わっただけ。

先述で触れたようにセカンドボールの争いに重きを置くなら、
ネタ・ラヴィの相方には守備強度の高いダワンをスタメンに選ぶと思っていたので、
京都の強度の高いプレスの中でもしっかりとパスを繋いでいこうという意図だろうか。

前半、やりたいことを出来ていたのは京都の方。

前線からの激しいプレスの前にガンバはなかなかパスを繋ぐことができず、
苦し紛れにロングボールを蹴らされてロストを繰り返す。

特に、中央に入って嫌らしいポジショニングをする佐藤響と、
本当に先月まで高校生だったのか?と思うような堂々としたプレーぶりの安齋という、
京都の左サイドの2人には随分と手を焼かされたね。

ただ、押し込まれる時間帯が長かったものの、
決定的なチャンスが多かったのはガンバの方だったと思う。

その起点となったのはいずれも宇佐美で、
FKのチャンスで中谷の頭にピンポイントで合わせる高精度のキックを披露すれば、
今度は同じような位置からのクロスで山田の絶好機を演出。

ところが、そのいずれのシュートもゴールネットを揺らすことが出来ず、
先制のチャンスを逸してしまうと、前半の終盤にはファン・アラーノがもも裏を痛め、
食野と交代になってしまうアクシデント発生。

その食野はアップが不十分だったのか、ボールが足につかずでこれといった決定機を作れず、
結局スコアが動かないままハーフタイムを迎えることになった。

絶好のチャンスにゴールネットは揺れず

後半に得点を挙げたいガンバは、前半最大の決定機を逃した山田に代えて坂本を投入。

山田は守備の貢献度は絶大で、チャンスメイクも出来るけど、
やっぱり前線の選手である以上得点というところにはこだわって欲しいよね。
(まあ、これで得点力があったらとっくにヨーロッパでプレーしていると思うが・・・)

後半もどちらかと言うと京都が主導権を握って試合を進めていたけど、
そんなところにガンバのこの日最大のチャンスが到来。

京都の福田が右サイドから上げたクロスを一森が弾き、
こぼれ球を拾った鈴木徳真が安易にクリアせずに前線に残っていた宇佐美へ繋ぐと、
宇佐美のスルーパスに抜け出したウェルトンがクソンユンと1対1の状況に。

ところが、ファーサイドのサイドネットを狙ったシュートは、
大きく右に外れてしまい、ゴールならず。

ピッチにうつ伏せに倒れたウェルトンと同様に、
リビングでズッコケたガンバサポーターは僕だけではないだろう。

すると今度は、京都のCKの流れから原のクロスのようなシュートが枠を捉えるも、
これも坂本がゴールライン上でクリアして難を逃れるなど、
依然としてスコアは動かず時計の針だけが進んでいく。

膠着状態を打破すべく、ポヤトスは宇佐美に代えて今季初出場となるジェバリを投入すると、
前線でボールが収まるようになり、ガンバが京都陣内で試合を進める時間が長くなる。

ジェバリは、ケガだったりラマダンだったりで、なかなか試合に絡めていなかったけど、
この試合での動きは思っていたより良かったので、
これからの連戦を戦う上でフル稼働を期待したいね。
(なんかちょっと腹出てるように見えたのは気のせいだろうか・・・)

しかしながら、ジェバリ投入後、京都のゴールに近づく場面は増えたものの、
結局、最後までにゴールネットを揺らすことが出来ず、スコアレスドロー決着。

連勝中のホームで調子が良いとは言えない相手との試合だったので、
勝ち点3を挙げたかったけど、さすがに広島との激闘の疲れが残っていたのか、
押し切ることが出来なかったね。

爆発物処理班は勘弁

次節は中2日で札幌とのアウェイゲーム。

札幌はJ1の20チームの中で、ここまで6試合を終えて唯一の未勝利だけど、
ガンバってこの手の黒ひげ危機一発ゲームで黒ひげを飛ばしてしまうことが多いので、
慎重に正解の穴を見極めて剣を差し込みたいところ。

ガンバからのレンタルで札幌に所属している鈴木武蔵は試合には出られないけど、
札幌に完全移籍した髙尾はメンバー入りすると思われるので、
髙尾がピッチに登場した暁には、ウェルトンに札幌の右サイドを切り裂いてもらって、
敵になったガンバの怖さを見せつけて欲しいね。

ガンバ大阪00京都サンガ