【明治安田J1リーグ3節 横浜F・マリノスvsガンバ大阪】ゴールを決めてはいけないというサッカーとは違うスポーツでもやっていたのか?

悪い流れに飲み込まれるな

最下位の札幌相手に今季初勝利をプレゼントした札幌ドームでの一戦から中3日、
我らがガンバ大阪は横浜に乗り込んで横浜F・マリノスとのアウェイゲームに臨んだ。

今季のマリノスは開幕当初こそ失点が多いような印象があったけど、
直近の日曜日の試合では昨季のリーグチャンピオンの神戸を降すなど、
徐々に一昨年のJ1を制した本来の姿を取り戻しつつある。

とは言え、昨年こそダブルを喫したものの、
日産スタジアムでは2020年から2022年にかけて3年連続で勝利を収めているので、
そこまで悪い印象は無い。

過密日程のうえケガ人続出という苦しい台所事情ではあるけど、
日程面ではマリノスよりも1日有利という条件を生かして、
運動量と球際でトリコロールを上回りたいところだ。

得点に繋がらずに数が増えていくだけの枠内シュート

近年記憶に無いぐらい荒れ果てている新横浜のピッチに送り出された青黒の11人は以下の通り。

大幅なターンオーバーを敷いた札幌戦からスタメンを5人変更し、
札幌戦で大ブレーキとなったウイングには、今季初スタメンとなる唐山が抜擢されたね。

U-23時代のワンタッチゴーラーの印象が強い唐山だけど、
ユース時代はドリブルが得意なウインガーだったので、
札幌戦に引き続きスタメンに抜擢された坂本共々、
若い力で故障者が続出しているガンバを救って欲しいところ。

ガンバが中3日、マリノスが中2日と日程面でガンバが有利ということもあってか、
この日のマリノスは立ち上がりから強度が低く、ガンバが試合の主導権を握る展開に。

左サイドからカットインする形でウェルトンや宇佐美に決定機が訪れるも、
いずれもポープ・ウィリアムの好セーブに阻まれ、先制ならず。

その後もガンバのペースで進む試合において、チームの中心にいたのは背番号16・鈴木徳真。

攻撃でも守備でもいて欲しい場所にポジションを取っていて、
マリノスの選手に寄せられても簡単に失わずに味方に繋ぐという一連のプレーに、
拍手を送りたくなる場面が何度もあった。

セレッソでは香川がボランチで試合に出場するようになって出場機会を失ったそうだけど、
よりにもよって大阪ダービーの宿敵相手にこんなに良い選手をよこしてくれるなんて、
お隣さんはいくらなんでも気前良すぎるんじゃないだろうか。

その後、マリノスも反撃し、山根のシュートがポストをヒットしたり、
天野に右足でミドルシュートを狙われるなど危ない場面はあったものの、
昨季はマリノスでプレーした一森を中心に守りきりスコアレスで前半を折り返し。

とは言え、マリノス相手に敵地で前半0-0とだけ聞けば、良い試合をしている印象を受けるけど、
前半だけで枠内シュートを7本放つなど、
いつ点が入っていてもおかしくない試合展開だっただけに、
前半のうちに先制できなかったのは痛かった。

特に、前半終了間際のウェルトンのシュートミスの場面は、
先週の京都戦でも同じような場面を見た気が・・・
(もしかしてシュート苦手なのか?)

試合を決められる9番の存在の有無

後半に入っても、唐山、宇佐美、ウェルトンと立て続けにシュートチャンスが訪れるも、
いずれもゴールネットを揺らすことが出来ない。

すると、決められるところで決めておかないと後で痛い目に合うという、
このスポーツの格言に漏れず、後半8分にアンデルソン・ロペスにゴールを奪われ、
優勢に試合を進めながらあっけなく先制点を献上。

マイナスにポジションを取っていたエドゥアルドに福岡が寄ってしまい、
左サイドの山根からゴール前にいたロペスへのパスコースが空いてしまった形だったけど、
中谷という屈強なCBを背負いながら、自分の前にシュートを打つ空間を作って、
力づくでゴールをこじ開けるというロペスのプレーはこれぞ9番というもの。

この日も宇佐美はトップのポジションで出場し、
シュートにチャンスメイクにさらには守備にも奔走し、
引き続きコンディションの良さを見せていたけど、
いかんせん9番タイプの選手じゃないからロペスと同じような働きは期待出来ない。

ガンバで9番タイプと言えばジェバリぐらいになんだけど、
そのジェバリは後半21分に坂本に代わってピッチに入ったものの、
まだコンディションが上がっていないのかプレーに力強さは感じられず。

食野が札幌戦の汚名を晴らすような積極的なプレーで奮闘していたものの、
依然ゴールが遠く、試合は後半アディショナルタイムへ。

すると、交代枠を全て使い切った状態でエドゥアルドが負傷したため、
ガンバとしては試合の最終盤で実質数的優位になるというチャンス到来。

・・・のはずが、相手が10人になるとなぜか自分たちもパワーダウンしてしまうというのが、
ガンバ大阪というクラブの伝統芸。

この日もその伝統芸は遺憾無く発揮され、数的優位を生かして同点に追いつくどころか、
後半アディショナルタイム8分という時間に植中に追加点を許し、ジ・エンド。

3月のポジティブムードは何処へやら、
4月に入って3試合連続の無得点で今季初の連敗を喫してしまったね。

札幌に続く爆弾処理は勘弁

札幌、横浜というアウェイ連戦を2連敗で終えたガンバが、
3試合ぶりのホームで対戦するのはサガン鳥栖。

鳥栖も先日の浦和戦で3失点を喫して大敗するなど、あまり状態が良くなさそうだけど、
この手の相手が怖いというのは札幌戦で味わったばかりなので、
慢心している選手なんていないはず。

京都戦で途中交代した山田が戦列に復帰するなんて話もあるし、
今季まだ無敗のホームで鳥栖を叩いて再び上昇気流に乗りましょう。

横浜F・マリノス20ガンバ大阪
’53 アンデルソン・ロペス
’90+8 植中朝日