【明治安田J1リーグ9節 浦和レッズvsガンバ大阪】去年4発殴られた分の1発を返しただけだ

やられたらやり返す

後半アディショナルタイムの三浦のズドンで最下位の鳥栖を降し、
4月初勝利を飾った我らがガンバ大阪。

3週間ぶりにミッドウィークに試合が無く、休養十分の状態で臨む試合は、
ズッ友・浦和レッズとのアウェイゲーム。

昨季は4戦4敗と舌が炎症を起こすレベルで辛酸を嘗めさせられ、
埼玉スタジアムでのリーグ戦の後は「J2大阪」コールを浴びるなど、
特に屈辱的な思いをさせられた。

そんな経験からか、試合前のポヤトスのインタビューからも、
今季の浦和戦に懸ける意気込みが伝わってくるので、
今季はガンバが敵地で凱歌をあげて、浦和に辛酸を嘗めさせたいところだ。

チャンスメイカーばかりで決める人がいない

春の陽気を通り越して汗ばむような暑さに包まれた、
浦和美園のピッチに立ったガンバ大阪のスタメンは以下の11人。

前節の鳥栖戦は、ウェルトンが右で倉田が左だったけど、
この試合ではウェルトンが左で唐山が右という組み合わせで来た。

昨季、浦和との対戦を4試合とも欠場したネタ・ラヴィが、
満を辞して来日後初の浦和戦に臨むのかと思っていたけど、
この試合ではベンチにも入っていなかったね。
(イスラエルが報復としてイランに爆撃した政治問題の絡みだろうか・・・)

前述の通り、4月は前節の鳥栖戦まで勝利を挙げられていなかったものの、
試合内容自体は良かったので、この試合でも主導権を握れるだろうと思っていたのだけど、
序盤から主導権を握ったのは浦和の方。

もう少し休んでくれててもいいのに、負傷離脱していたJ1ナンバーワンCBのショルツが、
よりによってこの試合からスタメン復帰してきたことで、
宇佐美と坂本がなかなか前を向いて仕事をさせてもらえない。

ただ浦和も浦和で、アタッキングサードまでは上手くボールを運ぶんだけど、
1トップのサンタナに効果的なパスが入らなくて、
しびれを切らしたサンタナがゴール前を離れてパスを受けに来るものだから、
チャンスでゴール前にストライカー不在という場面が散見された。

去年まで浦和に在籍していたホセ・カンテだったら、ゴールから離れた位置でパスを受けても、
独力で前進して理不尽な一撃を見舞うことが出来たけど、
ボックスストライカーのサンタナがゴールから遠い位置でボールを触っても、
あまり怖さは感じなかったね。

まあ、今年のガンバも1トップに宇佐美を起用していることで、
同じような問題を抱えているから、あまりヨソのチームのことは言えないんだけど、
似た者同士だからかお互いにゴール前の攻防が少ない前半だった。

ただ、左サイドのウェルトンにボールが入ると浦和がダブルチームで対応してきたからか、
逆サイドの唐山と福岡に時間とスペースがある場面が多かったし、
浦和の左SBが本職ではない渡邊凌磨ということを考えると、
右サイドの攻防を制することが出来れば勝機があると感じたね。

浦和サポーターに沈黙をもたらした金狼の一振り

後半にゴールを奪いたいガンバだったけど、
インテンシティを高めて試合に入ってきた浦和の攻撃を受けるような形になり、
前半よりも守勢を強いられる時間帯が長くなってしまった。

特に、後半10分に唐山の安易なロストをきっかけに左サイドからドフリーでクロスをあげられ、
伊藤敦樹にポスト直撃のヘディングシュートを放たれた場面は、完全にやられたと思ったわ。

まあ、この危うく失点に繋がりそうなミスはあったものの、
唐山の右ウイングとしての動きは試合を追う毎に向上しているので、
次は得点に絡むプレーを期待したいね。

そんな唐山に代わって岸本が投入されると、
さすがポヤトスがウイングに求める役割を熟知している選手だけあって、
これまで自陣に押し込まれがちだったのが、
カウンターで浦和陣内に進入する回数が増えていく。

PKを取ってもらえなかった場面は、スタジアムで見ていたら明らかにPKに見えたけど、
DAZNで確認したらわざとらしく足を揃えてファウルをもらいにいっていたので、
もうちょっと演技力を磨いた方が良さそうやね。

後半も中盤に入ってくると、お互いに中盤が間延びしはじめてカウンターの応酬になり、
どちらに点が入ってもおかしくないような試合展開に。

そんな状況で試合を動かしたのは背番号13。

中野の投入によって右ウイングにポジションを移していたウェルトンが、
右サイドを深くえぐると、マイナスの折り返しをトラップした坂本が右足を素早く振り抜き、
ファーサイドのゴールネットを揺らしてみせた。

前半から走り回っていたので疲れていたのか、
このゴールの前にはボールが足につかない場面も見られたけど、
マッチアップした選手を抜き切らずにシュートするという、
ストライカーらしいゴールだったね。

まあ、そのマッチアップした選手っていうのが、
昨季までガンバに所属していた佐藤っていうのも何だか因縁めいていて面白かったけど。

その後の試合時間残り12分に加えアディショナルタイムという、
逃げ切りを図るにはちょっと長い時間を耐える必要があったけど、
倉田とガンバ加入後初出場となる山下の投入で前線の運動量を補充して、ミッションクリア。

大物感を醸し出している割にはこの試合のスピードに全然ついていけてなくて、
基準ブレブレの笛を吹いていた西村主審にはイライラさせられたけど、
後半アディショナルタイムの岸本のハンドを見逃してくれたのでチャラにしておくわ。

元気な鹿を万全な形で迎え撃て

昨季4戦4敗の浦和相手に雪辱を晴らしたガンバの次節の試合は、鹿島とのホームゲーム。

鹿島は、水曜日のルヴァンカップでJ3最下位の八戸相手に延長戦まで持ち込まれ、
今節はJ1最下位の鳥栖に敗れるなどしていて調子が悪そうだけど、
そもそも日程が鬼畜すぎるのであまり参考にしない方がいいと思う。

それに、28日の試合はガンバが沖縄遠征から中3日に対し、
鹿島は中7日と休養十分であることに加えパナスタでの戦いを得意としているので、
むしろ苦しい試合を覚悟しないといけないだろう。

なので、水曜日のFC琉球とのルヴァンカップの一戦は、
藤春や白井、高木との再会に感傷的になるのもそこそこにして、
なるべく主力を温存して憎きピンクが待つ次のステージに駒を進めたいね。
(そんなこと言っていて足元を掬われたりするのがガンバの悪癖なんだけども・・・)

浦和レッズ01ガンバ大阪
’78 坂本一彩