【天皇杯3回戦 テゲバジャーロ宮崎vsガンバ大阪】宮崎の皆さんにJ1のスゴさを楽しんでいただけたようだ(冷汗)

2024年7月11日

沖縄での過ちは繰り返さない

マリノスに大勝したホームゲームから中3日、我らが青黒は宮崎に乗り込み、
J3のテゲバジャーロ宮崎との天皇杯3回戦に臨んだ。

この試合の対戦相手の宮崎は、
2回戦でJ1の磐田を降して3回戦に勝ち進んできているので、
2試合続けてのジャイアントキリングは起こさせないようにしたい。

試合前日の会見でポヤトスは大幅なメンバー変更を否定していたけど、
さすがに何人かは選手を入れ替えてくると思うので、
チャンスが巡ってきた選手にはリーグ戦でも起用したくなるような動きに期待したいところだ。

危なげなく終えたように見えた前半

いちご宮崎新富サッカー場で初めて試合を行う、ガンバ大阪のスタメン11人は以下の通り。

土曜日のマリノス戦から外れたのは宇佐美、坂本、ウェルトン、鈴木徳真、松田、福岡が外れ、
代わりにジェバリ、食野、山下、ネタ・ラヴィ、半田、江川が入った。

スポナビのフォーメーション上はトップ下がアラーノで左サイドが食野という表記だったけど、
予想通りこの2人はかなりフリーダムに動いていたね。

試合の入りこそ宮崎の勢いを受ける場面があったものの、
一森を交えたDFラインからのビルドアップで試合を落ち着かせると、
最初に試合を動かしたのは1stユニフォームを身にまとうアウェイチーム。

食野が左サイドの深い位置まで切り込んで低いクロスを上げると、
このクロスを逆サイドで合わせようとした山下のシュートは空振り。

しかし、自らルーズボールを拾った山下がアラーノに繋ぐと、
アラーノのパスを受けたネタ・ラヴィのシュートが宮崎の選手に当たってゴールに吸い込まれ、
前半10分にガンバが先制。

なんとこれがネタ・ラヴィのガンバ加入後初ゴール。

ちなみに山下もガンバ加入後まだゴールが無いんだけど、
ネタ・ラヴィを差し置いてガンバ加入後初ゴールを決めるわけにはいかないという、
山下の弟分としての資質があの空振りに凝縮されていたように思う。(冗談ですよ)

その後も、セットプレーから半田のヘディングシュートがクロスバーを叩く場面があったものの、
先日のマリノス戦と同様に気候を考慮して試合のテンポをスローダウンしたからか、
ボールを持っていた割にはシュートチャンスが少なかった印象。

対する宮崎にも決定機らしい決定機は作らせていなかったので、
リスクマネジメントしながら上手くを試合運べているなと思っていたのだけど、
前半終了間際に江川がバックパスのミスでCKを与えた場面に、
何か嫌な予感を感じたのは僕だけだろうか。

拙い試合運びも興行としては成功?

前半と同じメンバーを後半のピッチに送り出したポヤトスに対し、
1枚交代カードを切ってきた宮崎を率いる元ピンクの大熊弟。

大熊弟は選手を交代させるだけでなく、ハーフタイムでネジを巻き直してきたようで、
試合開始当初の強度を取り戻した宮崎は、積極的にガンバ陣内に人とボールを送り込んで来る。

すると、後半からピッチに入った井上が左サイドからクロスを上げると、
これをゴール前で待ち構えていた長身FWの橋本にヘディングで合わされ、
スコアを振り出しに戻されてしまう。

一森が一歩も動けなかったヘディングシュートは見事だったけど、
ノープレッシャーで吉田にクロスを上げさせた半田や、
エリア内に宮崎の選手は橋本1人だけだったにも関わらず、
ボールウォッチャーになってしまい競ることすら出来なかった江川の対応は、
まずかったと言わざるを得ないね。

先日の町田戦でスタメンで出場した時の江川には良い意味で期待を裏切られただけに、
CBの補強の必要性を感じてしまったこの日の江川は残念としか言えない。

これで勢いづいた宮崎の選手たちは、満員のスタジアムの観衆の後押しも受けて、
動きが目に見えて良くなり、ガンバとしてはマズイ展開になってしまったけど、
そんな嫌な流れを食い止めたのは我らが背番号7・キャプテン宇佐美貴史。

食野との交代でピッチに入ると、フリーマンのごとくピッチのいたるところに顔を出し、
のらりくらりとしたボールキープやパスで宮崎のいけいけどんどんのペースを封殺。

さらに、宇佐美のスルーパスを受けたウェルトンが左サイドからマイナスに折り返すと、
ニアでジェバリがスルーしたところを後ろから現れた宇佐美がリターンを受け、
豪快なシュートでゴールネットを揺らし、後半29分に勝ち越し点を奪ってみせた。

宇佐美が試合に出る展開にしたくなかったのが本音だけど、
ピッチに入るやいなや試合の流れを変え、決勝点まで奪ってしまうなんて、
なんだかんだ今のガンバは宇佐美のチームだと言わざるを得ない。

その後の宮崎は、名古屋や磐田に所属していた大武を投入するなどして、
パワープレーでガンバのゴールに迫ってきたけど、
そんな単純な攻撃で中谷と一森がゴールを許すわけもなく、
1-2で勝利して見事ベスト16に進出。

2回戦の福島ユナイテッド戦に比べたら余裕の無い試合だったけど、
相手に花を持たせつつ勝利するという、
J2時代のガンバがよくやっていた試合展開だったので、
開場以来過去最多の観客数となったいちご宮崎新富サッカー場に詰めかけた観衆に、
満足のいく試合をお届け出来たのではないでしょうか。

白とピンクの次は水色とピンク

天皇杯で宮崎に勝利したガンバの次の試合は、中3日で同じ九州勢のサガン鳥栖とのリーグ戦。

天皇杯で横浜FCと対戦した鳥栖は、J2で9連勝中の相手に難なく勝利を収めているし、
先日のリーグ戦でもアウェイで新潟との打ち合いを制しているところを見ると、
調子が上がっていると評価していいんだろうか?

ただでさえもガンバは駅前不動産スタジアムは苦手なんだけど、
鳥栖は今季リーグ戦で全試合出場していた長沼が累積警告で出場停止なので、
そこを突いて九州勢との連戦を連勝したいところだ。

テゲバジャーロ宮崎12ガンバ大阪
’10 ネタ・ラヴィ
’54 橋本啓吾
’74 宇佐美貴史