【明治安田J1リーグ25節 ガンバ大阪vsFC東京】俺たちは野澤大志ブランドンのワンマンショーが見たかったわけじゃない

さっそく訪れたオランダ修行の成果発表の場

試合終盤の畑の一撃に屈し、ホームで湘南に敗れた我らがガンバ大阪は、
3週間弱のサマーブレイクを経て、ホームにFC東京を迎えた。

湘南戦で警告を受けた宇佐美の累積警告での出場停止に加え、
パリオリンピックの代表チームに召集されていた半田が、
初戦のパラグアイ戦を前に腓骨骨折で戦線離脱を強いられるという、苦しい台所事情。

ただ、サマーブレイク中にアヤックスの練習に参加し、
何らかの刺激を受けて帰国したであろう坂本と中野が、
2人の穴を埋めてくれると期待しているので、
ホームで相性の良いFC東京を相手に勝利を収め、シーズンダブルと行きたいところだ。

FC東京と試合しているのか野澤と試合しているのか

水曜日の夜のパナソニックスタジアム吹田のピッチに送り出された、
ガンバ大阪のスタメンは以下の11人。

宇佐美と半田に代わってジェバリと松田が入り、残りの9人はいつもの顔ぶれ。

また、ベンチにはレアルソシエダとの親善試合で良い動きをしていた食野と、
負傷から戻ってきた山田が名を連ねた。

序盤からボールを握ったのはホームチーム。

両サイドを広く使った攻撃でFC東京の守備陣を揺さぶり、
早い時間帯に中村帆高と長友の両サイドバックにイエローカードを出させれば、
ジェバリとウェルトンが立て続けにシュートを浴びせる。

・・・と、来ればガンバのゴールラッシュが始まったんだろうなと想像出来るけど、
そうならなかったのは、ガンバの前に野澤大志ブランドンが立ちはだかったから。

ジェバリのヘディングシュートをセーブした後、
こぼれ球に詰めたダワンのシュートまで連続でストップした場面を筆頭に、
驚異的なセービングを連発してガンバに得点を許さない。

相手キーパーがこれだけ当たっていたせいか、
ガンバの選手たちに「完璧に崩さないと得点出来ない」という心理が働いたようで、
前半の終盤のガンバは攻撃に手数を掛けすぎるようになってしまい、
序盤ほどシュートを打てなくなってしまった。

パリオリンピックのメンバーに選ばれながら、
小久保が全試合出場したことで出番が無かった野澤だけど、
だからと言ってその鬱憤をガンバ戦で晴らさなくてもいいじゃないか・・・。

まあ、アタッキングサードでのボール奪取率0%という、
見たこともないFC東京の前半のスタッツが象徴するように、
ほとんど危ない場面は作られずに済んだけど、
このまま試合が進めばカウンター一発に沈むリスクも十分にあるなという前半だったね。

足踏みにお付き合いするほど町田と仲良くなった覚えはない

お互いに選手交代無く迎えた後半。

さすがに前半はやられっぱなしでマズイと思ったのか、
クラモフスキーはハーフタイムで修正をかけてきたようで、
原川のFKから安齋にフリーでヘディングシュートを放たれてしまい、
ガンバはこの日一番のピンチを迎える。

しかしながら、この場面は野澤に負けじと一森がビッグセーブで凌ぎ、
FC東京に先制を許さない。

その後も小泉にミドルシュートを打たれるなど、
前半に比べてFC東京に攻められる回数こそ増えたものの、
それでもガンバが主導権を握って試合を運んでいることには変わりはない。

ただ、野澤のセービングを意識し過ぎてか、
前半に比べてコースを狙い過ぎるシュートが増え、
枠を外す場面が目立つようになってしまった。

そんな膠着状況を打破すべく、ポヤトスは後半の飲水タイム直後に坂本に代えてアラーノ、
後半35分には山下、松田、ダワンに代えて食野、岸本、ネタ・ラヴィを投入するなど、
先制点を奪うべく次々に交代カードを切っていく。

しかしながら、決まったかに思われたネタ・ラヴィのシュートがクロスバーに阻まれるなど、
ツキにも見放され試合は終盤に。

なんとか1点を取りたいガンバだったけど、
FC東京が1人で陣地回復出来る小柏を投入したことで、
思うように敵陣で試合を進められなくなってしまう。

それでも後半アディショナルタイム5分のFC東京のCKからロングカウンターを発動し、
最後はジェバリのクロスに飛び込んだアラーノが合わせるも、
大きく枠の上に外してしまったところでタイムアップ。

首位の町田が2試合連続で足踏みする中で、勝ち点を縮められるチャンスだったけど、
あろうことかその足踏みにガンバもお付き合いしている間に、
鹿島に抜かれて3位に転落してしまった。

真夏に訪れた正念場

ガンバの次節の試合は、中3日でアウェイでの柏戦。

本来であれば同じ条件で臨めるはずだったのだけど、
今節、埼玉スタジアムで予定されていた浦和と柏の試合が雷雨の影響で中止になったことで、
ガンバは日程的に不利な状況で相性の悪い日立台での試合に臨むことになった。
(まあ、お天道様の仕業なので文句を言うつもりはないけど)

ただでさえもここ2試合で勝ち点1しか取れず、
昨季の夏場以降の急失速が頭をよぎる状況なので、
ここで踏ん張れるかどうかが今季のガンバの趨勢を決めると言っても過言ではない。

累積警告で欠場した宇佐美も次節の試合には戻ってくるだろうし、
日曜日の試合でガンバが再浮上するきっかけを掴みたいところやね。

ガンバ大阪00FC東京