【YBCルヴァンカップ グループステージ1節 京都サンガvsガンバ大阪】カップ戦での勝利でも前進したことに違いはない
30+1回目の聖杯を目指す戦いが始まる
先日、今季初勝利を期して乗り込んだ神戸で、
4-0というショッキングな敗戦を喫した我らがガンバ大阪。
柏戦、鳥栖戦の2試合で、今季のガンバが取り組んでいるポゼッションサッカーに、
一定の手応えを掴んでいた中での大敗だったので切り替えるのが難しいところはあるけど、
そうは言っても次の試合は待ってくれない。
ルヴァンカップのグループステージ初戦の京都サンガ戦で勝利を飾り、
そこで生まれた良い流れをリーグ戦にも持ち込みたいところだ。
左サイドを蹂躙した背番号14
ミッドウィークの亀岡のスタジアムのピッチに立った青黒の11人は以下の通り。
この日の対戦相手の京都が先日のFC東京戦からスタメン全員を入れ替え、
植田や喜多といったユース所属の選手をスタメンに抜擢する中、
ガンバはこの日のスタメンに先日の神戸戦のスタメンが4人。
個人的には、キャンプで試していた柳澤のアンカー起用もあるかなと思っていたけど、
ポヤトスはリーグ戦に出場しているメンバーと遜色無い顔ぶれをこの試合に選んだね。
先の3試合では中盤でのビルドアップに重きを置いていたガンバだけど、
この日はボールを動かせる選手が中盤に山本理仁1人だけということもあったのか、
ロングボールを多用し、前線の鈴木武蔵、食野、福田の3人を走らせるという攻撃が多かった。
そんなガンバのロングボール攻撃は前半30分に身を結び、
黒川のロングボールに抜け出したファン・アラーノからのパスを、
福田が蹴り込み、ガンバが先制。
おそらくアラーノは鈴木武蔵にアウトサイドでパスを出したんだと思うけど、
京都の福田の足に当たって溢れたボールが、上手くガンバの福田の前に転がってきたね。
その直後、セットプレーから山崎に決められてスコアを振り出しに戻されるも、
前半終了間際にロングボールに抜け出した鈴木武蔵からパスを受けた福田が、
左サイドを深くえぐると、マイナスのパスをダワンが豪快に蹴り込んで、
前半のうちに勝ち越しに成功。
今季初出場となった福田は、この試合で前半だけで1ゴール1アシストと結果を残し、
左サイドから再三ドリブルでチャンスメイクするなどキレキレ。
リーグ戦に出場している山見も調子が良いけど、これだけのパフォーマンスを見せられたら、
週末のリーグ戦の広島戦は福田のメンバー入りの可能性は高いだろうね。
ポヤトスガンバが初めて積み上げた勝ち点3
お互いに選手交代なく迎えた後半。
山崎のシュートのこぼれ球に詰めた荒木のヒザが東口の顔面に入った時は、
眼底骨を骨折した2017年シーズンの大阪ダービーを思い出してヒヤッとしたけど、
大事には至らず、その後も安定したプレーを続ける我らが背番号1。
もちろん谷にも頑張って欲しいと思っているけど、
自軍ゴール前に東口がいる安心感をこの試合で改めて認識させられたね。
その後、ポヤトスは後半18分に山本理仁に代えてネタ・ラヴィ、
後半22分に食野に代えて杉山を投入。
この試合の山本理仁はドリブルでボールを前に運ぶだけでなく、
球際の激しい守備も良かったので、早めの交代に驚いたのだけど、
リーグ戦に向けて早めにお役御免になったのだと思っておく。
一方の食野は、ドリブルや前からの守備は悪くはないんだけど、
この日もシュートの精度を欠いてチャンスをモノにできなかったので、
スタメン復帰はまだお預けかなという感じだったね。
後半はスコアが動かずに膠着した状態で試合が進んでいたけど、
アラーノに代わって投入された石毛が、
宇佐美とのパス交換からペナルティエリア内での混戦から抜け出し右足を振り抜くと、
このシュートが決まってガンバに待望の追加点。
なんと石毛はこれがガンバに来て初ゴール。
昨季は何度もチャンスがあった割にことごとく外していた印象だけど、
今季初戦で幸先良くゴールを決めたので、今季は昨季の分までゴールネットを揺らして欲しいね。
かくして2点リードを奪ったガンバは落ち着いて試合をクロージングし、
2023年シーズンの初勝利。
まあ、ルヴァンカップのグループステージで勝ったからといって、
リーグ戦の勝ち点が増えるわけではないし、
今季のガンバが取り組んでいるポゼッションサッカーで勝ったわけでもないけど、
結果が出たことはポジティブに捉えたい。
冒頭にも書いた通り、この勝利で生まれた良い流れをリーグ戦にも持ち込みたいね。
カップ戦での流れを継続できるのはどっち?
週末のリーグ戦で対戦するのは、昨季3位のサンフレッチェ広島。
主力が移籍したマリノスや川崎と比べると目立った戦力ダウンも無く、
スキッベ体制2期目ということで監督のやりたいサッカーも落とし込めているだろうから、
個人的に今季の広島は優勝争いに食い込んでくると踏んでいたのだけど、
リーグ戦ではここまで未勝利とスタートダッシュで躓いている。
ただ、ルヴァンカップでは横浜FCに勝利して今季初勝利を挙げているので、
ガンバと同様にカップ戦で生まれた良い流れをリーグ戦に持ち込みたいと思っているだろうね。
とは言え、ガンバとしてもホームでやすやすと勝ち点3を献上するわけにもいかないので、
広島を返り討ちにして初春のパナスタに勝利の凱歌を轟かせたいところだ。
京都サンガ1ー3ガンバ大阪
’30 福田湧矢
’34 山崎凌吾
’42 ダワン
’79 石毛秀樹