【YBCルヴァンカップ グループステージ4節 FC東京vsガンバ大阪】主力を休ませるというミッションは果たせたものの・・・
相性最悪の地でアピールするのは?
先日、アウェイで京都と対戦し、石毛のゴラッソで試合を振り出しに戻しながらも、
選手交代で試合の流れを手放した末、終盤のミスで公式戦3連勝を逃した我らがガンバ大阪。
そうは言ってもいつまでも下を向いているわけにはいかないので、
週末に控える横浜FCとのシックスポインターズに高いモチベーションで臨むためにも、
ルヴァンカップのFC東京戦で弾みをつけたいところ。
舞台の飛田給はガンバにとってこの上なく相性の悪い場所だけど、
この試合に抜擢された選手たちには、
徐々に固まりつつあるレギュラーの序列を覆すようなパフォーマンスに期待したいところだ。
懐かしき拙さ
今季ここまでわずかに1勝のリーグ戦とは対照的に、
グループEで首位と好調なカップ戦のスタメンに選ばれた11人は以下の通り。
![](https://pdnannex.com/wp-content/uploads/2023/04/20230419_ガンバ大阪.png)
先日の京都戦から引き続きスタメンなのは、
次節の横浜FC戦に出場停止のクォン・ギョンウォンのみで、
残りの10人は入れ替えとターンオーバーを敷いてきた。
まあそれでも、宇佐美、倉田、東口といったお馴染みの名前があるので、
東京のサポーターは、「ガンバはガチメンバーで来た」と思ったかもしれないけどね。
先日、ホームで東京と対戦した時は、序盤からガンバが主導権を握ったけど、
この試合では打って変わって序盤から東京ペース。
試合開始早々に俵積田に東口の正面を突くミドルシュートを打たれれば、
その後も塚川と安斎にガンバの左サイドを何度も攻め込まれるけど、
江川や食野のファウルと思わしきプレーを流してもらえるなど、
アウェイなのになぜか判定が味方して無失点で試合を進めていく。
この時ばかりは「主審の岡部氏は、この日はガンバの味方なのかな?」と思っていたのだけど、
実際はとんだ思い違いだったという・・・
一方でガンバの攻撃は、右サイドの中村仁郎が絡めば何かが起こりそうな気はするのだけど、
倉田のヘディングシュートと食野のGKとの1対1は得点に至らず、
それ以外は、ビルドアップとは名ばかりの後方でのパス回しから、
前線にアイデアの無いロングボールが飛んでいくだけの拙攻に終始。
そしてそのロングボールが鈴木武蔵に収まるわけもなく、
東京側にボールが転がってガンバの守備の時間が始まる・・・の繰り返し。
布陣こそポヤトス流の4-3-3だけど、
やっているサッカーは昨季後半の松田監督時代に戻ったかのようで、
本来であればレギュラーとしてリーグ戦を戦っていなければいけない選手たちが、
なぜカップ戦要員に成り下がっているのかがわかった気がした前半だった。
数的不利の戦い方はそれでよかったのか?
ハーフタイムでポヤトスに何か言われたのか、
後半のガンバはメンバー変更こそ無かったけど、食野と中村仁郎の両翼が幅を取り、
鈴木武蔵が楔を受けに中盤に下がってくるなど、
前半に比べてポヤトスのサッカーの雰囲気が出てきた。
それでも得点を挙げるまでには至らなかったので、この状況と打破する一手として、
ポヤトスは鈴木武蔵に代えて石毛を投入し、宇佐美の1トップを試そうとしたと思うのだけど、
交代の直前に宇佐美が長友との接触で右ヒザを痛めてしまい、結局石毛は宇佐美と交代。
(まあ、宇佐美は長友との接触後もFKを蹴っていたから大したことはないと思うけど・・・)
とは言え、ここ最近好調の石毛が入ったことで、期待値は高まったのだけど、
それも束の間、山本理仁のスライディングが東に遅れて入ってしまい、
山本理仁はレッドカードで退場になってしまう。
褒められたプレーではないけど、一発退場はいくらなんでも厳しすぎじゃないだろうか・・・
っていうか、このスライディングで倒された青赤の10番こそ、
鈴木武蔵のユニフォーム引っ張りと、宇佐美への裏拳の合わせ技で、
とっくにピッチからいなくなっているべきだと思うんですがね。
数的不利になったガンバは、4-4-1の布陣に変更。
東京の攻撃を耐え忍びながらカウンターのチャンスを窺うのかなと思っていたら、
数的同数の時と戦い方を変えたようには見えず、無邪気に敵陣に攻め込むと、
ペナルティエリアに進入した髙尾がドリブル突破を試みる。
ところが、その髙尾のドリブルはあっさりと止められてしまい、東京のカウンターが発動。
本来髙尾がいるはずの右サイドをアダイウトンに独走されると、
追いすがる石毛の姿も虚しくクロスを塚川に決められ、あっけなく先制点を献上。
負けているわけでもないのに、特段攻撃力があるわけでもない髙尾が、
数的不利の状況でリスクを冒して攻める必要はあったのだろうかと思ったけど、
失点の起点となったその髙尾が、後半アディショナルタイムにゴールネットを揺らした時には、
驚いて腰が抜けそうになった。
ただ、このゴールは石毛がGKの野澤と接触してブラインドになったとして、
オフサイドの判定でノーゴールに。
まあ、世の中そんなにうまくいかないよね。
本当に大事なのは次の試合
無敗だったルヴァンカップで敗戦を喫したのは残念だけど、
京都がセレッソに勝利したことでガンバはまだグループE首位なので、
そこまでネガティブに捉えることはないと思う。
特にこの試合は、
週末の横浜FC戦に向けて主力選手を休ませるというのが最大のミッションだったので、
そのミッションについては問題なくクリアすることが出来た。
次はこの試合に出場していなかった選手たちの番。
今季は1つしか用意されていない降格枠に収まらないためにも、
全力でこのシックスポインターズを取りに行って欲しいね。
FC東京1ー0ガンバ大阪
’74 塚川孝輝