【明治安田J1リーグ35節 ガンバ大阪vs名古屋グランパス】日程変更の見返りとして勝ち点3で手を打っといてやる

日程変更の穴埋めは勝ち点3で

前半の早い時間帯にウェルトンのゴールで先制しながらも、
後半の失点で勝ち点2を失った金曜日の川崎戦から中4日、
我らがガンバ大阪は名古屋グランパスとのホームゲームを迎えた。

本来であればこのカードは11月の3連休に開催される予定だったので、
ガンバの運営としては多くの集客を見込んでいただろうと思うけど、
名古屋がルヴァンカップの決勝に進出したことでなんと平日開催に変更になってしまった。

まあ、恨むべくは欠陥日程を組んだJリーグであって、
ベストを尽くして戦って国立行きの切符を掴み取った名古屋ではないのは重々承知しているけど、
平日開催になったことで減収したチケット代の補填として、
勝ち点3を吹田に置いていってくれやしませんかね?

鯱に牙を剥いたNo13

日曜日のマリノスとの天皇杯準決勝を見据えたマネジメントも必要になる一戦で、
ポヤトスがパナスタのピッチに送り出した11人は以下の通り。

前節の川崎戦のスタメンから宇佐美、ウェルトン、鈴木徳真が外れ、
山田、食野、美藤が入るなど、やはりターンオーバーを敷いてきた。

まあ、川崎戦で負傷したウェルトンがベンチからも外れたのは想定内だけど、
その川崎戦でようやくガンバデビューを飾ったはずの林もベンチに入ってないのだが、
まさか等々力で見た背番号91は幻だったんだろうか?

そんなミッドウィークの名古屋との一戦は、
キックオフの笛が鳴って何も出来ないまま名古屋にCKを与えてしまうと、
ガンバのセットプレーのゾーンディフェンスのミスマッチを突かれ、
黒川と中谷の間に飛び込んだハ・チャンレにヘディングシュートを決められてしまい、
前半5分という早い時間に先制を許してしまった。

今年の5月の対戦時にも名古屋のCKで鈴木徳真がパトリックをマークする場面があったので、
この試合の名古屋もミスマッチを突いてくることは想定出来たと思うんだけど、
スカウティングが不足していたのか、ケアを怠ってしまったね。

早々にビハインドを背負うことになってしまったガンバだけど、
殴られたことで却ってスイッチが入ったのか、ここから反転攻勢。

山下のスルーパスに抜け出した美藤が野上を振り切ってペナルティエリア内に進入すると、
ペナルティエリア外から放った黒川のシュートのこぼれ球を坂本が押し込み、
前半21分にスコアを振り出しに戻す。

さらにその7分後には坂本が自分で切り込んでシュートを放つと、
稲垣に当たってコースが変わったシュートがそのままゴールマウスの中へ吸い込まれ、
なんと前半のうちに逆転に成功してしまった。

前半だけで2得点と、
坂本はこの日ベンチスタートの宇佐美の穴を十分に埋めたように見えたけど、
その後の試合展開を考えると、前半37分の決定機でハットトリックを決めておきたかったね。

と、言うのも、失点して入ったスイッチは逆転したら切れてしまったようで、
前線から積極的にプレスをかけてくる名古屋に押される展開が続くも、
一森がスーパーセーブを連発して失点を防ぎ、なんとか1点リードでハーフタイムへ。

前半の攻のMVPが坂本なら、守は間違いなく一森だったね。

選手交代的中で手に入れた勝ち点3

ハーフタイムで和泉に代えて山岸を投入した長谷川健太に対し、ポヤトスは安定の交代無し。

まあ、選手を入れ替えなくてもハーフタイムで修正出来れば何も文句は言わないけど、
前半の終盤は押されっぱなしだったにも関わらず修正された形跡は見えず、
後半も引き続き名古屋に防戦一方の展開を強いられると、後半11分にまたしてもCKから失点。

半田のクリアミスを吉田に押し込まれる形だったけど、
その前に永井にフリーで後ろに逸らされてしまっているので、1失点目の場面に続き、
この試合ではガンバのセットプレーの守備がだいぶ研究されている感があったね。

同点に追いつかれたガンバは、食野と美藤に代えて宇佐美と鈴木徳真を投入し、
坂本のポジションをCFから左サイドへ変更。

名古屋の前線からのプレスに苦しんでいたガンバだけど、
この交代でボールの預けどころができ、
防戦一方から五分五分の試合展開に押し返すことが出来た。

その後は膠着した試合展開が続いたけど、
そんな状況を打破したのが山田に代えて福田という交代カード。

ピッチに登場してさっそく左サイドからカットインしてシュートを放つなど見せ場を作ると、
その2分後に、坂本のポストプレーから前向きにボールを受けた宇佐美が、
福田にスルーパスを通すと、福田は名手・ランゲラックのニアサイドを射抜き、
ガンバに値千金の勝ち越しゴールをもたらしてみせた。

同じようなフォームでファーサイドを狙った2分前のシュートが、
このゴールを生むための布石になっていたように思うね。
(カメラで写真を撮るようなゴールパフォーマンスはソン・フンミンのマネか?)

勝ち越しに成功したガンバだけど、
夏以降になって終盤に失点して勝ち点を失う試合が多いのでまだまだ気は抜けない。

逃げ切るためには早めに倉田を入れておきたいなと思っていたら、
ダワンがその空気を察したのか、お馴染みの担架タクシーを呼んで、
ポヤトスに強制的に選手交代のカードを切らせる。

その後はピッチに投入された倉田を中心に試合をコントロールしてクロージングし、
2試合ぶりに勝ち点3を上積み。
(試合の最終盤に中谷のクリアミスで与えたCKには嫌な予感しかしなかったけど・・・)

優勝を狙える位置にいた6月頃と比べると物足りないところはあるけど、
ここ3試合は順調に勝ち点を積み上げることが出来ているし、
チーム状態の底は打ったのかなと思うね。

勤労感謝の日の予定は空けてある

ホームで名古屋を降したガンバの次の試合は、天皇杯準決勝のマリノス戦。

ルヴァンカップは早々に敗退し(そもそも出場してたっけ?)、
リーグ優勝の可能性がほぼ消滅した今のガンバにとって、
最後に残された天皇杯のタイトルは是が非でも欲しいものである。

マリノスがACLの山東戦から中4日、
ガンバが名古屋戦から中3日と、日程面はガンバが不利だけど、
パナスタで引き続き試合が出来るため移動が無いガンバに対し、
マリノスは中国から大阪の移動が入るのでコンディションの差はそれほど無いように思う。

なんにせよ、胸の上の星の数のバランスが悪いユニフォームはもう見飽きたので、
11月23日の国立行きの切符を掴み取るべく、
今週末の試合では持てるもの全てを出し切るぐらいの覚悟の試合を見せて欲しいね。

ガンバ大阪32名古屋グランパス
’5 ハ・チャンレ
’21 坂本一彩
’28 坂本一彩
’56 吉田温紀
’78 福田湧矢