【明治安田生命J1リーグ31節 ガンバ大阪vs北海道コンサドーレ札幌】ガンバ大阪、30歳おめでとうございます(白目)
新たな歴史は新たなエンブレムとともに
今節の札幌戦はガンバ大阪のクラブ創設30周年記念マッチ。
万博で浦和相手にイ・グノが挙げた1点を守り切って勝利した、
20周年記念マッチからもう10年が経つことに隔世の感を感じるね。
僕は2002年の日韓W杯の後ぐらいから万博に通い始めているので、
ガンバの30年の歴史のおおよそ3分の2を共有していることになるけど、
これからもガンバ大阪は僕のライフワークであり続けるので、
その比率はこれからも大きくなり続けることだと思う。
また、30周年に合わせて新しいエンブレムも発表された。
ユヴェントスの新エンブレムをデザインした人と同じ人に依頼したのかと思わせるような、
シンプルなデザインになったね。
個人的にこのデザインは結構気にいっているのだけど、
エンブレムにしてもユニフォームにしても、
強いチームが身に着けているものは往々にしてカッコよく見えるもの。
つまり、現時点ではこのエンブレムはすごくダサいものなので、
このエンブレムをカッコいいエンブレムにするためにも、
これから勝利の歴史を積み重ねていかなければいけないね。
メモリアルマッチの主役はアウェイチーム
そんなメモリアルな一戦に臨んだ青黒の11人は以下の通り。
井手口、奥野、チュ・セジョンとスタメンにセントラルの選手が3人いたので、
てっきりマリノス戦で採用した菱形の中盤を採用するのかと思っていたのだけど、
蓋を開けたら、0-4と完敗を喫したルヴァンカップ準々決勝の2ndlegで、
セレッソ相手に全く機能しなかった井手口を右サイドハーフに置く4-4-2。
何が狙いなのだろうと思っていたら、
キム・ヨングォンと奥野のパス交換の息が合わなかったところを、
駒井にかっさらわれ、そのままドリブルで持ち込まれて先制点を献上。
さらに前半32分にはルーカス・フェルナンデスが、
個人技で藤春とキム・ヨングォンをかわして2点目をGETすると、
前半40分には高嶺に見事なミドルシュートを決められ、
前半で3点ビハインドを背負うことになってしまった。
どうもこの試合の札幌は、
ガンバのボランチがボールを持ったところでプレスを掛けて奪い、
守備が緩慢なウェリントン・シルバがいるガンバの左サイドから攻略するというのを、
チームの約束事として決めていた感じだったね。
鈍い松波監督でも札幌の狙いには気が付いたのか、
前半の途中からウェリントン・シルバと宇佐美のポジションを入れ替えたけど、
ウェリントン・シルバが宇佐美に代わったところで守備力が上がるわけもなく、
機能不全に陥っているチームに効果的な手を打てないまま、
前半終了のホイッスルを聞くことになってしまったね。
「さあ行くんだその顔を上げて」と言ったところで
ハーフタイムには30周年記念試合のゲストのゴダイゴが、
アウェイ側ゴール裏に設置されたステージから銀河鉄道999を演奏。
(結果的にこれがこの試合一番の見せ場だったような気が…)
奥野、チュ・セジョン、柳澤に代えて塚元、山本、髙尾を投入し、
気を取り直して、1点ずつ返していこうと臨んだ後半だったけど、
後半2分という早い時間に金子にゴールを許し、4点差になって勝負あり。
その後は、4点リードしたことで札幌がペースを落としたこともあってか、
攻め込む時間帯が増えたガンバ。
前半、ボランチのところが随分と狙われていたこともあってか、
後半からボランチを飛ばしたビルドアップを試みていて、
それが上手くいっているように見えたけど、それでも流れの中から得点は生まれず。
宇佐美のFKからパトリックが決めて辛うじて1点を返すことには成功したけど、
後半終了間際にドウグラス・オリベイラに決められ、今季ワーストの5失点目。
藤春に任せておけばいい場面のようにも見えたのだけど、
ガンバにとって色んな意味で最後の砦である東口でも、
あんなボーンヘッドをするというのが、
今のガンバのチーム状態の悪さを象徴しているようにも思えるね。
30周年記念試合というメモリアルな一戦ということで、
もちろんガンバの選手たちは勝ちたいと思ってこの試合に臨んだはずだろうけど、
札幌の選手たちの腕に巻かれた喪章が示すように、
この試合では札幌にも負けられない理由があった。
北の大地にサッカーがある日常をもたらした札幌の石水名誉顧問は、
今頃天国で、愛する赤黒の大勝を喜んで勝利の美酒に酔いしれていることだろうね。
クラッシュされる痛みを理解したクラッシャー
かつてガンバは名古屋と浦和の20周年記念試合で大勝し、
記念試合クラッシャーという異名を取ったことがあった。
あれから9年が経ち、
今度は自分たちの記念試合が札幌にクラッシュされてしまったので、
今なら当時の名古屋や浦和のサポーターの心境を理解できる気がするね。
そして次節の対戦相手がその浦和というのはどういう因果だろうか。
しかも、浦和はガンバと札幌の試合と同じスコアで神戸に敗れていて、
腐れ縁的な縁を感じるところではあるけども、ACL出場権を目指して戦っている浦和と、
残留争いのちょっと上にいるガンバとでは置かれている状況は全然違う。
幸か不幸か、インターナショナルマッチウィークにより、
浦和戦までは2週間空くので、強敵相手に勝ち点を奪うためにも、
この中断期間を上手く生かして欲しいと思う。
ガンバ大阪1-5北海道コンサドーレ札幌
‘5 駒井善成
’32 ルーカス・フェルナンデス
’40 高嶺朋樹
’47 金子拓郎
’65 パトリック
’88 ドウグラス・オリベイラ