【明治安田J1リーグ33節 鹿島アントラーズvsガンバ大阪】胸を張っていいスコアレスドロー

今季最大の山場を乗り越えろ
敵地で行われたACL2のグループステージ2節でラーチャブリーを降し、
公式戦7連勝としたガンバ大阪は、中2日で首位・鹿島アントラーズとの一戦を迎えた。
ただでさえも鹿島とのアウェイゲームは8年間勝てていない上、
鹿島は前節の名古屋戦から中7日と日程面でも不利なので、
厳しい戦いになることは間違いないだろう。
ただ、伝統的にガンバって、
過密日程よりも中断明けなどで試合間隔が空いた方がダメな場合が多いから、
今回も鹿島相手に意外とやれるんじゃないかと思ってるんだけどね。
ガンバが最後にアウェイで鹿島に勝利した2016年の試合で、
初めて披露されたガンバクラップを、9年ぶりに鹿島灘に轟かせたいところだ。
守ってばかりいるつもりはない
首位をひた走るチームの勝利を期待する赤いサポーターで満員となったメルカリスタジアムに、
ポヤトスが送り出した青黒の11人は以下の通り。

相手に合わせて戦術を落とし込んでくることが多いポヤトスだけど、
このタイミングでの3バック採用には驚いた。
アラーノとウェルトンは鹿島戦に備えてタイ遠征から外れたのかと思っていたけど、
この試合でもベンチに入っていないということは、
ただコンディションが悪かっただけみたいね。
試合序盤は、自陣で5-4-1のブロックを敷くガンバに対し、
ハーフコートゲームを仕掛ける鹿島という展開。
おそらくポヤトスの腹の中では、60分ぐらい0-0で持ち堪えて、
ジェバリと倉田に代えて宇佐美とヒュメットを投入して、
1点勝負に持ち込もうという魂胆なんだろうけど、
あまりに守勢の展開が続くとそれまでに失点しそうな気がするし、
仮に持ち堪えたところで他の選手の体力が残っていないような気がするが・・・。
試合開始早々に鈴木優磨に角度の無いところからシュートを許した時は、
防戦一方の展開を覚悟したけど、試合の立ち上がりの鹿島の攻撃を凌ぎ切ると、
今度は鹿島のDFラインの裏を山下が快足を飛ばしてアタックし、決定機を演出。
どちらもシュートまでには至らなかったけど、
この後ぐらいから鹿島のDFラインの設定が低くなって、
ガンバが敵陣に入っていけるようになったので、非常に効果的な有効打だったと思う。
それでも、鹿島の強固な守備をこじ開けるまでには至らず、前半のガンバの決定機は、
枠外に外れた満田の直接FKぐらい。
(天皇杯の山形戦で直接FKを決めているジェバリに蹴って欲しかったが・・・)
一方で、前半終了間際に訪れたチャヴリッチと一森の1対1も、
一森が見事な飛び出しで凌ぎ、スコアレスで前半を折り返し。
先日のACL2で先発出場した東口が健在ぶりを見せつけていたけど、
やはり正守護神は自分だと言わんばかりのセービングだったね。

守護神が導いた勝ち点1
お互いに選手交代無く迎えた後半も、
前半から引き続き手に汗握る一進一退の攻防が続くピッチ上。
そんな試合展開で先に動いたのはポヤトスで、倉田、ジェバリ、山下に代えて、
宇佐美、ヒュメット、美藤を投入。
60分での宇佐美とヒュメットの投入は予想通りだったけど、
美藤が入って満田のポジションをシャドーに上げるのかと思ったら、
右利きの山下がいたところに左利きでボールの持ち方が異なる美藤を入れて、
マッチアップした小池とキムテヒョンを混乱に陥れたのはナイス采配だったと思う。
この交代により主導権を握ったガンバだったけど、
そんなガンバの攻撃陣の前に立ちはだかったのは、鹿島の守護神・早川友基。
宇佐美のシュートを続けざまにセーブする様は、さすが日本代表と唸らざるを得なかったね。
攻勢の時間帯に得点出来なかったガンバは、
やはりACL2のラーチャブリー戦から中2日という過密日程の影響からか、
徐々に足が止まって前に出れなくなってしまう。
それでもなんとか引き分けに持ち込んで欲しいと思っていたのだけど、
後半アディショナルタイムに入ったところで、
ペナルティエリア内でハンドを犯し痛恨のPK献上。
(プレーが止まったのは満田のハンドだけど、その前の黒川のハンドでPKを取られたのかな?)
万事休すか・・・と思っていたら、ここで神降臨。
鹿島サポーターの期待を一身に背負ってペナルティスポットに立った18歳・徳田のシュートを、
一森が完全に読み切って起死回生のPKストップ。
この一森の執念のPKストップに、
アウェイゴール裏からまるでゴールが決まったかのような歓声が上がったけど、
それは鹿島と優勝争いをする他のチームのサポーターも同様だったんじゃないだろうか。
その後も続く鹿島の攻撃は続いたけどこれを凌ぎ切り、
スコアレスで試合終了の笛を聞くことに。
リーグ戦の連勝が5で止まったのは残念だけど、タイ遠征から帰ってきて中2日、
さらにアラーノとウェルトン抜きで首位・鹿島相手にドローという結果は、
今のガンバが出来る精一杯だったと思う。
幸い、明日からインターナショナルウィークで試合間隔が2週間空くので、
この間にゆっくり体を休めて欲しいね

中断明けからまた連勝を始めよう
鹿島で勝ち点1を得たガンバの次節の試合はホームで柏レイソル戦。
公式戦8試合負けなしの勢いをそのままに、
9月無敗のホームで勝ち点3を獲りたいところだけど、8月の岡山戦のように、
試合間隔が空くと別のチームのように体たらくになってしまうガンバなので、
ある意味、今節の鹿島戦より懸念は多いかも。
ウェルトンとアラーノ、そして初瀬の故障の程度がわからないけど、
出来るだけメンバーが揃った状態で10月18日の試合を迎えたいね。
鹿島アントラーズ0ー0ガンバ大阪










