【明治安田生命J1リーグ10節 ガンバ大阪vsFC東京】どちらもミスをしなかったからどちらにも点が入らなかっただけの話
令和最初にホームに迎えたのは目下首位の青と赤
先日の仙台戦後のブログと似たような書き出しになるけど、
ガンバが置かれている状況を考えれば、平成最後とか令和最初とか、
そんな事関係無しに勝たなければならない。
ましてや、金曜日の試合で残留争いのライバルである磐田が浦和に勝利した事で、
暫定ながら16位に位置しているのなら尚更。
そんな難しい状況でホームに迎えるのは、
かつてのガンバの指揮官・長谷川健太が率い、開幕から9戦負け無しで首位に立つFC東京。
今のガンバが対峙するには厳しい相手ではあったけど、
ゴールデンウィーク真っ只中ということもあり、チケットが完売したこのカードは、
良い意味で我々の期待を裏切る、手に汗握る白熱した好ゲームとなった。
見事だったチーム全体の高い守備意識
試合前の報道でもあったように、この試合では、
ここのところ不安定なプレーが続いていた三浦がスタメンから外れ、
CBのポジションに菅沼が入った。
今季の菅沼は、開幕から良いプレーを続けていたのだけど、
如何せん、ポジションを争っているライバルが現役の代表選手という肩書きを持っている事で、
名前でスタメンから外されている感はあった。
しかしながら、この試合での菅沼は、
屈強なディエゴ・オリヴェイラと再三にわたり激しいマッチアップを繰り返し、
FC東京の9番を相手に自由を与えず、非常に良い仕事をしていたと思う。
また、三浦と同様に不安定なプレーが続いていたキムヨングォンに関しても、
FC東京のスピードスターである永井を相手に一歩も引かず、
現役の韓国代表の肩書きがフロックではない事を見せつけたね。
ここに挙げた2人だけでなく、
この試合ではチーム全体が高い守備意識を持って集中して試合に臨んでいて、
安易な失点を積み重ねていた前節までのチームとは別のチームみたいだった。
こんなプレーが出来るんだったらいつもやれよって思うのだけども、
チームは生き物だからそう上手くはいかないんだろうな。
まあ、なんにせよ、この試合をベンチから見ていた三浦に、
危機感を抱かせることにも成功したんじゃないだろうか。
噂通りの凄さだった久保建英
今のFC東京で一番注意すべき選手は、先述のディエゴ・オリヴェイラでも永井でもなく、
右サイドハーフの久保建英であることは誰の目にも明らかだろう。
このブログを読んでいる人はガンバサポーターが多いと思うので、
わざわざ書くまでも無いと思うのだけども、
長谷川健太のサッカーの生命線はサイドハーフの運動量。
サイドバックと見紛うような位置まで戻って守備をしてから、
カウンターの際は前線に駆け上がるという動きを90分間で何度も繰り返す必要があるので、
非力な久保に務まらないのではと思っていた。
しかし、それは昨季までの話で、オフに何があったのか知らないけど、
昨季までとは見違えるような逞しい体躯をした久保は、
ガンバの攻撃時にはサイドの深い位置まで戻って守備し、
カウンターの際にはディエゴ・オリヴェイラと永井にパスを供給するなど、
右サイドハーフのポジションを完全に自分のものにしていた。
ガンバが三冠を達成した2014年は、阿部、大森、倉田の3人で
サイドハーフのポジションをローテーションしていたけど、
昨季のFC東京は、サイドハーフができる選手が東と大森しかいなかったため、
この2人がへばってしまったことが夏場の大失速に繋がってしまった。
今季のFC東京は、その2人に加え、久保が加わっているため、
昨季よりもサイドハーフの層が厚く、
念願のリーグタイトル獲得が現実的な陣容になっているんじゃないだろうか。
まあ、久保が夏にバルサに復帰しなければの話だけども。
「良い試合だったね」で終わらせてはいけない
お互いにミスが少なく、数少ないピンチもGKが好セーブで凌いでいたので、
スコアレスドローという結果は必然だったように思う。
欲を言えば、ファンウィジョがフリーでヘディングシュートを放った場面は、
最低でも枠に飛ばしてほしかったけども。
なかなか良い形でボールがもらえず、フラストレーションの溜まる試合展開だったと思うけど、
ああいう、数少ないチャンスを得点に繋げてチームを勝利に導くことが、
エースの仕事だと思うしね。
これでガンバは6試合勝ち無しになってしまったけど、
この試合のように全員がハードワークを続けていければ、自ずと結果はついてくるはず。
次節の対戦相手は最下位に沈む鳥栖なので、今節で掴んだ良い流れを無駄にせず、
確実に叩いて上昇気流に乗っていきたいところだけど、
こういう相手に油断してコロッと足元をすくわれるのがガンバの悪癖なんだよなぁと
不安を感じているガンバサポーターは僕だけだろうか。。。
ガンバ大阪0−0FC東京