【明治安田生命J1リーグ3節 名古屋グランパスvsガンバ大阪】ジョーがいなくなっても結果は変わりませんでした
勇敢と蛮勇は紙一重
17年ぶりにホームで敗戦を喫した大阪ダービーから中3日、
今節の対戦相手はここまで1勝1分けの名古屋グランパス。
過密日程なので前節から何人か選手が入れ替わることは予想できたけど、
まさか前節、眼下底骨折のケガを負った小野が、
先発メンバーに名を連ねていたのには驚いた。
しかも、ケガをしているにも関わらず、球際をガツガツ行って、
コンタクトプレーを辞さないプレーをするものだから、見ていてヒヤヒヤしたわ。
ガンバは大人しい選手が多いのでその闘志むき出しなスタイルは結構なことだけど、
試合開始当初はつけていたフェイスガードもしばらくしたら外しているし、
くれぐれもケガの悪化には気を付けて欲しいね。
アシストは味方選手にしてね
前節からアタッキングサードでのクオリティを欠いていて、
ボールは保持していても得点の気配がほとんどしない現在のガンバ。
ところがどういうわけかこの試合では、試合開始早々に得たセットプレーで幸先良く先制。
ゴール前にスクランブルな状況が発生し、
目の前にこぼれてきたボールを三浦が押し込むというラッキーな形だったね。
ところが、その10分後の名古屋のセットプレーでもゴール前にスクランブルな状況が発生し、
普通に遠くにクリアすればいいものを、何を思ったのか三浦がマテウスに絶妙な落としを供給。
同点ゴールを決められてしまい、自身で挙げた先制点を帳消しにしてしまった。
三浦は1年の中でこういう精彩を欠いたプレーを続ける時期があるから、
ディフェンスリーダーとして絶対的な信頼を寄せるまでには至らないんだよな。
ただ、今の名古屋は、新型コロナウイルスによるリーグ中断期間中にジョーが退団したことで、
新たな攻撃のやり方を模索している段階という感じで、
ここ数年ガンバが名古屋戦で苦しめられてきたジョーの高さやポストプレーのような明確な脅威は無かった。
なので調子を落としている三浦やキムヨングォンでも抑えられると思っていたのだけど、
それでも勝ち越しゴールを許してしまうのが今のガンバ。
DFの対応が後手に回ってしまった感は否めないけど、そもそもこの名古屋の2点目の場面って、
東口のゴールキックが精度を欠いてタッチラインを割りかけたところを、
小野が苦し紛れにピッチに残して名古屋の選手にインターセプトされたところから始まってるんよね。
この場面以外にも東口のゴールキックが直接相手に渡る場面が何度かあったし、
前節の大阪ダービーでの丸橋のゴールも、東口のゴールキックを奪われたところが起点になっているので、
キックの精度が安定してくるまでゴールキックで長いボールを蹴るのをやめたほうがいいんじゃないだろうか。
J1通算100ゴールは今季中に
1点ビハインドのまま後半を迎えたガンバは、
後半16分にアデミウソン、小野、宇佐美に代え、パトリック、倉田、渡邉千真を投入。
さらには後半26分に矢島に代えて遠藤を投入した。
前節のようにパワープレーの応酬になることを危惧したけど、
やはり矢島か遠藤のどちらかがピッチにいると、
ゲームを作ろうとするので単純な放り込みの場面は少なくなるね。
そんな状況で目立った動きを見せたのは渡邉千真。
アディショナルタイムも含めて30分弱の出場だったにも関わらず、
可能性のあるシュートを3本も放ち、そのうち1本を値千金の同点ゴールに繋げてみせた。
(まあ、同点ゴールの場面は結局パワープレーだったけど。。。)
宇佐美とアデミウソンの2トップが今一つ機能していないので、
次節の清水戦はコンディションが良さそうに見える渡邉千真を先発に抜擢してもいいのでは。
あと、三浦に代えて後半40分から山本を投入した意図って何だったんだろう?
前節の大阪ダービーでも後半にピッチに投入されたけど、
パワープレーで東口が前に上がっている状況でボールを失うというありえないミスをしていたし、
J1の試合に途中出場して流れを変えられるほどの力はまだないように見受けられる。
大卒とは言えまだルーキーなんだから、U-23の方で起用して、
徐々にプロの試合の強度やスピード感に慣れてからトップで起用しても遅くないと思うんだけどな。
リモートマッチもこれにて終了
そう言えば、昨季の豊田スタジアムでの名古屋戦も、
後半アディショナルタイムに宇佐美のヘディングシュートが決まり、2-2のドローだったか。
以前は、豊田スタジアムでの名古屋戦と言えば勝ち点3を計算できるカードだったのに、
最近はどうも勝ててないから、どこかで流れを変えて欲しいものなんだけど。
そして、次節は中3日でアウェイの清水戦。
次節から段階的に観客を入れて試合を行うみたいだけど、まだ全席開放とまではいかないので、
観客の少ない平日ナイトゲームみたいな雰囲気になるのかな。
まあ、なんにせよ、次節の対戦相手はここまで3連敗中の清水なので、
調子が上がって来る前に勝ち点3を獲っておきたい相手ではあります。
名古屋グランパス2-2ガンバ大阪
‘6 三浦弦太
’16 マテウス
’31 ガブリエルシャビエル
’90+2 渡邉千真