【明治安田生命J1リーグ13節 北海道コンサドーレ札幌vsガンバ大阪】札幌ドームのゴールネットは揺れず

2020年11月1日

5月なのに真夏日だとか

鳥栖と札幌を天秤にかけて鳥栖遠征を選んだので、今節は自宅でDAZN観戦。

今週末は日本列島に季節外れの熱波が到来したこともあり、
5月にも関わらず北海道でも30度近くまで気温が上がったそうな。

まあ、ドームの中は気温が一定に保たれているので試合に影響は無いものの、
昨年、一昨年と2年続けて5月に札幌を訪れたけど、
いずれも気温は一桁台で非常に寒かった記憶がある。

さすがに試される大地と呼ばれるだけあって、カレンダーはアテにならないようですな。

忙しさの質が異なった東口

ミッドウィークの松本戦のスタメンを見た時点で、
札幌戦は大阪ダービーと同じメンバーで臨むんだろうなと思ったので、
前節と同じスタメンを今節に送り込んだのは予想通り。

試合前のインタビューで宮本監督が「我慢して」という言葉を使っていたように、
攻撃力に長ける札幌にボールを持たれる時間帯が長く続いたけど、
東口が好セーブを連発し失点は許さず。

今季のこれまでのガンバであれば、東口はノーチャンスと言うような失点が多かったけど、
前節、今節と、全員がハードワークしていることにより、
札幌の選手にシュートを打たれるにしてもきっちりと体を寄せることが出来ているから、
東口もある程度シュートコースは読めていたんじゃないだろうか。

まあそれでも札幌には福森がいるから、直接FKは脅威だったけども。

チート助っ人チャナティップ

ガンバはアンカーに入った矢島が自由にボールに触れている時間帯は、
テンポ良くパスが回る場面が見られたけど、
チャナティップが矢島の右側のスペースでボールを受ける動きを繰り返すようになると、
矢島は守備に忙殺されて自由に攻撃のタクトを揮えなくなってしまった。

しかも厄介なことに、この圧倒的なキープ力を誇るタイ人に一度ボールが入ると、
1人では奪うことが出来ない。

結果、矢島だけでなく、ガンバのもう一つの攻撃の起点である高尾も参加して、
チャナティップに対応しなければいけなくなって、
ガンバのビルドアップは完全に乱されてしまった。

札幌がチャナティップを獲得した時は、
タイで札幌の人気を高めるためのマーケティング目的かと思われたけど、
なんのなんの、今やJリーグを代表するクラックとして君臨している。

宮本監督はチャナティップに対応するために、
後半40分にアデミウソンに代えて今野を投入したけど、
今野の投入はもっと早い時間帯で行うべきだったんじゃないだろうか。

試合時間残り5分でチャナティップに対応したところで、
チームが疲弊して、反撃できる余力は残されていなかった。

ファンウィジョとアデミウソンの2トップの是非

ここ数試合、宮本監督は、
ファンウィジョとアデミウソンの2トップで試合に臨んでいるけど、
2人とも長らくゴールからは遠ざかっている。

そのせいか、シュートチャンスで周りにフリーの味方がいても、
自分がゴールを挙げたいばかりに強引にシュートに行って、
決定機を逸しているように見える。

能力を考えるとこの2人で行くと考えるのは自然なことだと思うけど、
前述のような状況が長く続くことは決して良いとは言えないので、
どちらかを外して食野を頭から起用するという選択肢も考えておくべきじゃないだろうか。

また、そもそも最近のこの2人の連携が上手くいっていないのは、
ボールが触れなくなるとアデミウソンが中盤に下がってきてしまうので、
前線でファンウィジョが孤立しているからというのもあると思う。

この中盤と前線の繋ぎが上手くできる選手と言うと、
先日、ガンバへの復帰報道が出た、ドイツにいる彼が最適だと思うのだが、
果たしてどうなることやら。

掴みかけている流れを手放すな

勝ち点3は獲得できなかったけど、2試合連続でクリーンシートと、
守備の再構築は出来たかのように見えるガンバが、次節対戦する相手は鹿島。

対戦相手のスカウティングをあまりやらないペトロヴィッチですら、
この試合ではガンバに対してある程度対策を立ててきたことを考えると、
試合巧者の鹿島相手に安易に大阪ダービーと同じ戦い方をするのは危険だと思うので、
用兵については柔軟に対応して欲しいところ。

鹿島はクラブW杯も含めて吹田スタジアムでは負けなしと、
よそ様にも関わらず自宅の庭で伸び伸びとプレーさせてしまっているところがあるので、
次節こそは吹田スタジアムはガンバのホームだというところを見せて欲しいね。

北海道コンサドーレ札幌00ガンバ大阪