【全国高校サッカー選手権埼玉県大会 決勝 昌平vs武南】拮抗した展開で最後にモノを言ったのは個の力

年の瀬の国立で武南の紫は見られるか
国立で行われる天皇杯の準決勝に野次馬しに行こうと思っていたのだけど、
同日に高校サッカー選手権の埼玉県予選の決勝が行われると聞き、
予定変更して埼玉スタジアムへ。
近年の高校サッカーの埼玉県勢は、昌平一強といった感じで、
今回の決勝にも順当に勝ち上がってきたわけだけど、
埼スタでその昌平と対戦するのは、古豪・武南。
かつて全国の舞台で埼玉県勢が栄華を極めていた頃、その中心にいた武南だけど、
その全国の舞台からは19年も遠ざかっているので、
ここで勝利して古豪復活をアピールしたいところだろう。
プレミアEAST所属の昌平と、埼玉県リーグ所属の武南ということで、
実力差は明白だと思うけど、全国行きの切符を目指して良い試合を見せて欲しいね。

同じ武器を持つもの同士の鍔迫り合い
所属カテゴリは異なるものの、
ショートパスとドリブルを多用するというチームスタイルは共通しているので、
同じ土俵で戦ったら個の力で勝る昌平の方が有利なのでは?と思っていたのだけど、
蓋を開けてみると、どちらかと言えば武南優勢の試合展開。
武南の28番藤森と10番有川が前線から積極的にプレスをかけに行く一方で、
昌平の前線はそこまで前から奪いに行く感じでも無かったので、
武南の最終ラインがノープレッシャーで持ち上がる場面が多く、
これが良い攻撃のアクセントになっていたね。
昌平の芦田監督は、トップ下でプレーしていた7番長璃喜を左サイド、
右サイドでプレーしていた10番山口豪太をトップ下に移すも、
長が左サイドからカットインしてシュートを放つ場面を1回作り出しただけで、
試合の大勢はそこまで変わらず。
しかしながら、やはりプレミアEASTで戦っているチームとあって戦術の引き出しは多く、
前半25分あたりから攻撃時に右SBの6番笠原を高い位置に張らせるという立ち位置の変更を行うと、
この辺りからようやく昌平が敵陣で試合を進める時間が長くなっていく。
ただ、武南もすぐさま押し返し、前半終了間際に立て続けに決定機を作るも、
有川が決め切ることが出来ず、スコアレスのままハーフタイムへ。
結果論だけど、ここで先制できるかどうかが武南にとっての勝負の分かれ目だったように思うね。

均衡を破ったソリストの個人技
お互いに選手交代無く迎えた後半も、互いに譲らず一進一退の試合展開。
先に動いたのは昌平で23番高見澤に代えて18番齋藤を投入すると、
ドリブルが攻撃のアクセントになって昌平の攻撃が活性化。
このレベルの選手がベンチにいることに驚いたけど、
膝にサポーターを巻いていたから、これでも本調子じゃなかったのかな?
武南も最前線でハードワークを続けていた藤森に代えて、
19番安藤を投入し運動量を補充するも、
相変わらずアタッキングサードまでは良い形で入っていくもゴールが遠い展開。
結局、大型ビジョンに後半アディショナルタイム3分が表示され、
PK戦がちらつく時間帯まで試合が進んだけど、
得てして試合のクロージングが下手な高校生の試合はここから大きく動くことが多いもの。
その予想に違わず、まず武南が左サイドからカットインしてシュートを放つと、
このシュートが昌平の選手に引っかかって、クロスのような弾道になるも、
ゴール前にいた安藤のヘディングシュートは枠を捉えることが出来ず。
すると、ピンチの後にチャンスありとはよく言ったもので、
左サイドで長がボールを持つと、一発でボールを奪いに来た14番田中を交わすと、
そのまま1人でポケットまでドリブルで進入して左足でゴールネットを揺らしてしまった。
まさに個の暴力と言えるような得点だったけど、
田中は前半にポジションを左に移してきた長をなんとか抑えていたのに、
最後の最後でやられてしまって悔やんでも悔やみきれないだろうね。
結局、この後半アディショナルタイム2分の長のゴールが決勝点となって、
全国への切符は昌平の手中に。
武南は19年ぶりの全国にあと一歩届かなかったけど、
強豪相手に自分たちのスタイルで真っ向から立ち向かう姿は、
グッドルーザーと呼ぶに相応しいものだったと思う。

足音が近づいてきた冬の風物詩
今年の1月の前橋育英と流経大柏の決勝が終わってから、
選手権のことは意識せずに生活したきたけど、
やはり地区予選の決勝を観に来るといよいよ始まるなという気持ちになるね。
明日、11月17日には組み合わせ抽選もあるし、
今年も冬も寒さを吹き飛ばすような熱い戦いに期待したいね。
昌平1ー0武南
’80+2 長璃喜











