【全国高校サッカー選手権大会 2回戦 青森山田vs大津】横綱対決は西の横綱に軍配

大晦日に実現した竜虎決戦
ジェフ千葉の17年ぶりのJ1昇格で幕が閉じたJ1昇格プレーオフの余韻が残る蘇我の地で、
この日行われたのは高校サッカー選手権の2回戦。
地元・流経大柏が今大会初見参した第一試合を観戦した多くの観客が、
そのままスタンドに残るフクダ電子アリーナで、第二試合に登場したのは青森山田と大津。
近年、日本サッカーのU-18年代を牽引してきた東西の両雄が、
2回戦という大会の序盤で当たってしまうのは勿体無い気もするけど、
フットボールカレンダーの1年の締め括りに相応しいハイレベルな試合が期待できそうだ。

正木監督の大津対策は裏目?
ブラスバンドとチアリーダーを従えて、
スタンドを華やかに彩った流経大柏の応援ももちろん素晴らしいのだけど、
両校のサッカー部員の野太いチャントだけが響くスタジアムもまた、
高校サッカーらしい汗臭さや泥臭さが感じられて良いもの。
そんな雰囲気の中で行われた試合でまず目を引いたのが、青森山田が採用した3バックの布陣。
青森山田のWBが大津のSBを前に引っ張り出して、CBとSBの間のスペースを狙う作戦なのかな?
・・・と、思って試合を見ていたのだけど、
ボールを握って終始敵陣で試合を進めるのは大津の方。
後ろの枚数を増やしているから、ボールを持たれていてもなんだかんだ守れているのだけど、
前線の枚数を減らしていることで大津の後ろの選手にプレッシャーを掛けられず、
3番今井と4番松野にドリブルで運ばれるわ、縦パスを入れられるわで、
やりたい放題やられてしまっていた。
また、たまにマイボールになっても後ろが重たいので前線に枚数が足らず、
なかなかチャンスを作り出せない青森山田を見て、
普通に4-4-2で試合をすれば良かったのでは?と思ったのは自分だけではなかったと思う。
まあ、前半で30%を下回るボール支配率だったにも関わらず、失点を許さなかったので、
後ろの枚数を増やして守備を固めるという、正木監督の狙いは当たったのかもしれないけど、
この戦い方だと失点するのも時間の問題だろうなと思わざるを得なかった前半だったね。

危なげなく勝ち切った西の横綱
お互いに選手交代無く迎えた後半で、最初に試合を動かしたのは大津。
不用意に上がった青森山田のDFラインの裏へロングボールが送られると、
右サイドに流れてパス受けた9番山下がクロスを送ると、
ニアサイドに17番山本が飛び込んで、後半8分に大津が先制。
いくら大津が試合の主導権を握っているとは言え、
0-0の展開が長く続くのは本望ではなかったと思うので、
後半の早い時間帯に勝ち越すことが出来たのは大きかったと思う。
1点ビハインドになったことで青森山田は4-4-2の基本布陣へ変更。
後半19分には、右WBを務めていた8番麓を下げて本職SBの19番林を投入し、
さらにCBの5番大場を前線に上げて、試合終了まで残り20分以上もあるにも関わらず、
パワープレーを仕掛けてきた。
そこまでしてリスクを冒した青森山田だったけど、
皮肉にも次にゴールネットを揺らしたのも大津。
右サイドから7番岩﨑がカットインして左足を振り抜くと、
このシュートが味方に当たってコースが変わり、
ゴール前にポジションを取っていた5番村上慶への絶好のアシストに。
現地で見る限りではオフサイドのように見えたのだけど、
VTRで見返すとオンサイドのタイミングだったので、
メインスタンド側のラインズマンはよく見ていた判定だったね。
2点ビハインドになってからも青森山田がロングボールをゴール前に送り続け、
なんとかして大津のゴールをこじ開けようとしたけど、
そこにことごとく立ちはだかったのは、大津の守護神・1番村上葵。
身長178cmとGKとしては小柄なので、
青森山田がロングボール攻勢を仕掛けてきたら対応出来るかな?と思っていたのだけど、
そんな心配を吹き飛ばすかのような抜群のハイボール処理の安定感。
結局、青森山田は後半アディショナルタイムのセットプレーで、
GK松田を前線に上げるも実らず、試合終了の笛。
なんだか青森山田の正木監督がゲームプランをミスった感も否めないけど、
大津が100回大会決勝の雪辱を晴らし、3回戦に駒を進めることになったね。

Thank you 2025!
他のブロックでは神村学園や昌平、東福岡といった強豪が順当に3回戦進出を決める中、
駒場では神戸弘陵が前回大会王者の前橋育英を破るという波乱が起きている。
この先も痺れる試合が見られそうな予感がプンプン漂っているけど、
ひとまず、2025年のサッカー観戦はこれにて最終日。
それでは皆さま、よいお年をお迎えください。
青森山田0ー2大津
’48 山本翼
’68 村上慶













