【明治安田生命J1リーグ31節 湘南ベルマーレvsガンバ大阪】吹田での二の轍は踏まない

我々以外から愛される我々の選手

低調な試合内容に対する批判に晒されながらも、
1点差ゲームを粘り強く勝ち続けることで勝ち点を重ね、
前節終了時点で2位に位置する我らがガンバ大阪。

そんなガンバの今季のターニングポイントと言ってもいい試合が、
9月13日にホームで行われた16節の湘南戦だった。

当時、勝ち点6で最下位に沈んでいた湘南相手に0-1の敗戦を喫したことで、
開幕からこだわっていた3バックを諦めて4バックへ変更したことが、
その後の12試合負けなしに繋がったからね。

その時の対戦以来、約3ヶ月ぶりに対戦することになった湘南は、
今季序盤の不調からは脱却したように見える。

その湘南の回復に、ガンバから湘南へレンタル移籍している、
GKの谷晃生が随分と貢献したようで。

今節の対戦では、契約上の理由で谷の雄姿を見ることが出来なかったけど、
ホームゴール裏に掲げられた横断幕を見る限り、
湘南サポーターからも愛されているようで何よりだ。

ガンバでプレーする谷の姿も見てみたいけど、
ガンバのゴールマウスには東口が依然として健在な状況なので、
横断幕に書かれた言葉通り、来季も谷は湘南でよろしくになりそうやね。

気高き18番はまだ発展途上

土曜日の試合でセレッソと名古屋が勝利したことで、
今節の結果如何では3位に転落する可能性もあるという状況で、
日曜日の試合を迎えたガンバ。

ケガの影響で宇佐美とキムヨングォンがスタメンから外れたあたり、
Jリーグ史上最も過密スケジュールなシーズンの影響を感じるけど、
今、試合に出ている選手たちを信じて応援するしかない。

ここ最近、先に失点する試合が続いていたガンバだったけど、
この試合では前半6分という早い時間帯に、
福田がミドルシュートを突き刺し先制に成功。

このゴールが今季初得点となった福田のシュートも見事だったけど、
アシストしたのがパトリックだったというのに驚いた。

前線のターゲットマンとしての役割を担っているにも関わらず、
アシストを記録することがほとんどないパトリックだけど、
この試合の髙尾のくさびのパスを落としたプレーと言い、
アウェイの大阪ダービーでのボールコントロールと言い、
パトリックのテクニックは33歳にしてまだ伸びしろを感じさせるね。

ただ、福田のゴールで先制したものの、畳み掛けることが出来ず、
反対に、飲水タイムと茨田の負傷交代の時間を利用して、
湘南に修正する時間を与えてしまったのがいただけなかった。

徐々に湘南の左サイドの畑を起点とした攻撃で、チャンスを作られ始めると、
前半34分に中川のシュートに対して昌子が手を出してしまい、
ハンドを取られてPKを献上。

このPKを中川本人に決められ、スコアを振り出しに戻されてしまった。

ハンドをしなくても、東口であればセーブしている可能性もあっただけに、
昌子ほど経験のあるDFにしては軽率なプレーだったね。

ストロングポイントを生かすリクエスト

同点に追いついた勢いそのままに、後半もゴールに迫る湘南だったけど、
ガンバの選手たちが粘り強い守備を見せたことで、勝ち越しゴールは許さず。

それにしても、敵ながらこの試合での畑はすごかった。

昨年、何度か見に行った市立船橋のプレミアEASTの試合でも、
年代別の代表に選ばれるだけあるなという良いプレーはしていたけど、
こんなに早くJ1の試合で違いを作れる選手になるとはちょっと驚いたね。

そんな畑のプレーに守勢を強いられていたガンバだったけど、
今季のガンバがこのような1点差を争う展開で発揮してきた勝負強さは、
この試合でも健在。

矢島が深い位置から前線の渡邉千真にくさびのパスを送ると、
渡邉千真がドリブルで前進し、左サイドのスペースへパス、
これを藤春が折り返すと、ファーサイドでパトリックが頭で押し込んで、
値千金の勝ち越しゴールをGET。

試合後のパトリックのインタビューによれば、ハーフタイムに、
「ファーサイドにクロスを持って来い」という要求を藤春にしていたようで、
その要求が功を奏した形になったね。

前半の先制ゴールに続き、またしても得点に絡んだパトリックは、
今季7度目の決勝ゴールと、今季のガンバの勝負強さを体現する選手になっている。

ガンバ大阪に今季の天皇杯出場権、来季のACL出場権をもたらすべく、
今季の残り2試合でもガンマンパフォーマンスを見せて欲しいね。

試合終了間際に福田がイエローカードをもらって
次節出場停止になったのは痛いけど、
福田には最終節の清水戦に向けてしっかりと準備してもらいましょう。

2試合で得られる最大勝ち点を目指して

ガンバは次節、32節の神戸戦を前倒しで消化しているので、
次の試合は16日の横浜FC戦。

次の試合まで中9日あるので、
そのインターバルの間にケガ人が戻って来てくれることを期待したいね。
(願わくば小野瀬の三ッ沢凱旋が見たい。)

例えケガ人が間に合わなくても、今節の試合で途中出場した川﨑、奥野、塚元、
出場機会は無かった唐山の奮起にも期待したい。

彼らのJ3でのプレーを見ていれば、
同じU-23世代である福田や山本と遜色ないプレーは出来るはず。

なんにせよ、今季の残り2試合、
総力戦で勝ち点6を目指して戦ってほしいと思います。

湘南ベルマーレ12ガンバ大阪
‘6 福田湧矢
’35 中川寛斗
’66 パトリック