【アジアチャンピオンズリーグ グループステージ5節 ガンバ大阪vsタンピネス】大勝で最終節に繋いだ望み

尻に火がついた青黒

日本から遠く離れたウズベキスタンの地で、
セントラル方式で開催されているACLグループステージのグループHも今節が5節。

初戦のタンピネス戦で勝利を挙げて以降、よもやの3連続引き分けで、
決勝トーナメント進出に向けて後が無くなった我らがガンバ大阪は、
初戦で勝利したタンピネスとブニョドコルスタジアムで再戦。

決勝トーナメント進出の可能性を最終節まで繋ぐため、
そして、他のグループの2位チームと勝ち点で並んだ際に得失点差で優位に立てるように、
可能な限り大差をつけて勝利したい相手だ。

目に見える結果を手に入れた若武者

午後7時キックオフにも関わらず、
気温40度のブニョドコルスタジアムのピッチに送り出されたスタメンの11人は以下の通り。

布陣を3−4−2−1から4−4−2に変更し、
左SBにはACLどころか松波体制で初出場となる福田を起用してきた。

福田はベンチには入っていたものの、出場機会が無かったので、
てっきりまだコンディション面で不安があるのかなと思っていたのだけど、
この試合のプレーを見る限り問題無さそうね。

藤春の戦線離脱以降、左サイドは黒川や川﨑を起用していた松波監督だけど、
足元でパスを受けてバックパスというプレーが目立った2人に比べ、
福田は縦のスペースに走り込んだり、ドリブルで仕掛けたりと、
ボールを前に運ぼうという意識が強く、それがチームに推進力をもたらしていたように思う。

まだまだ動けていたのに後半17分黒川と交代になったところを見ると、
最終節の全北現代戦も出番がありそうやね。

また、前節のチェンライ戦に左WBで出場して散々な出来に終わった川﨑は、
この試合では右のサイドハーフで出場し、3日前と別人のようなパフォーマンス。

前半25分に中央をドリブルでこじ開けてチーム2点目のゴールを挙げると、
その3分後には右サイドをドリブルでえぐって一美のゴールをアシスト。

後半に入っても川﨑の勢いは止まらず、後半8分と35分にもゴールを挙げ、
なんとACLの舞台でハットトリックを達成してしまった。

この、普通の選手であればパスを選択するタイミングでもうワンタッチえぐるドリブル、
そしてDFを抜き切らないタイミングで繰り出す強烈なシュートこそ、
昨季のU-23で見せていた川﨑修平の真骨頂。

まあ、タンピネスは全北現代やチェンライに比べると力が劣る相手なので、
そこは考慮する必要はあると思うけど、ACLの舞台で結果を残したことが、
川﨑の自信に繋がってくれることを願ってやまないね。

大勝にも残る課題

先日の日本代表のモンゴル戦やミャンマー戦のように、
大差がつくと悪い部分はそれほど目立たないものだけど、
この試合ではあまり当てはまらなかった。

その象徴的な場面が、今大会でここまで1得点も挙げることが出来なかったタンピネス相手に、
CKから失点した前半27分の場面。

ガンバのCKのディフェンスはゾーンなので、
ゾーンの間にピンポイントで精度の高いボールを入れられるとフリーで合わされやすいけど、
失点の場面でフリーでヘディングされたのは、キックの精度が良かったと言うよりも、
佐藤のポジショニングが悪かったように見えたね。

佐藤に限らず、こういう詰めの甘さが、
チェンライとの2試合で勝ちきれなかった要因でもあると思うので、
最終節の全北戦に向けて修正してほしいね。

また、最終的に8得点を挙げた攻撃陣も、2度のPK失敗があるせいか、
8点も取った割にはあまり効率良く得点を挙げることが出来なかった印象が強い。

特に宇佐美は、PKを失敗しただけでなく、
チェンライ戦に続き絶好の位置からのFKを枠に飛ばせないなど、
今大会未だ無得点という結果が示す通り、全く得点の匂いがしない。

宇佐美が得点に絡む活躍が出来れば、
最終節の全北現代との大一番で勝利する可能性はグッと高まると思うので、
背番号39の奮起に今一度期待したいね。

そして大一番へ向かう

ここまで何度も書いてきたように、最終節の全北現代戦は、
決勝トーナメント進出に向けた大一番。

おさらいすると、ACLのグループステージはFグループからJグループの2位チームのうち、
上位3チームが決勝トーナメントに進出というレギュレーション。

グループGの最終節で1位の名古屋が2位の浦項と引き分け、
浦項は勝ち点11でグループステージを終えているし、
グループJでは勝ち点10で2位につける傑志の最終戦が1位のセレッソなので、
セレッソが傑志相手に引き分け以上、且つガンバが全北現代に勝利すれば、
現在勝ち点9のガンバは決勝トーナメントに進出出来る。

なんか、ピンクの力を借りなければいけないのが癪に障るけど、
我々は我々に出来ることを全力で行うのみ。

中2日での6連戦の6試合目ということで疲労はピークだと思うけど、
日本勢で唯一のグループステージ敗退チームという汚名を着せられるのは勘弁なので、
総力戦で全北現代から勝ち点3をもぎ取って欲しいね。

ガンバ大阪81タンピネス
’21 倉田 秋
’25 川﨑 修平
’27 ダニエル・ベネット
’28 一美 和成
’53 川﨑 修平
’75 ウェリントン・シルバ
’78 パトリック
’80 川﨑 修平
’87 パトリック