【YBCルヴァンカップ プライムステージ準々決勝1st leg セレッソ大阪vsガンバ大阪】何度でも見たくなるデジャヴ

2021年9月5日

新たに激闘の歴史が刻まれる場所

真夏の15連戦も佳境に入り14戦目。

大阪ダービーの第2ラウンドは場所が変わってセレッソの新たなホーム、
ヨドコウ桜スタジアムでの開催。

もともと同じ場所にあったキンチョウスタジアムを改築したスタジアムだけど、
これまでセレッソホームのダービーは、基本、隣にある長居陸上競技場で開催していたので、
ガンバがこの場所で試合をするのは初めてじゃないだろうか。
(U-23のダービーはキンチョウスタジアム開催はあるけど)

このセレッソの新しいスタジアムが、
ダービーの歴史にどんなエッセンスを加えてくれるのか楽しみにしたいね。
(ガンバの勝利の歴史を加えてくれるのであれば嬉しいけども)

メンバーを落としているのはどちらでしょうか

セレッソとのルヴァンカップ準々決勝1st legに臨んだ、
ガンバのスタメン11人は以下の通り。

韓国代表に招集されたキム・ヨングォンの欠場は既定路線だったけど、
チュ・セジョンも同代表に追加招集されたからか、
松波体制では一貫してシャドーで起用されていた矢島をボランチ起用。

対するセレッソは、こちらも13連戦の真っ只中ということもあってか、
スタメンの中で、普段、レギュラーとして出場している選手は、
キム・ジンヒョン、原川、チアゴぐらいで、
残りはベンチメンバーというラインナップ。

先日の吹田でのダービーであまりにもガンバが大したことなかったからなのか、
いくらカップ戦とはいえダービーでこれだけメンバーを落としてくるとは、
ずいぶんと舐められたものだね。

ところが、そんな2軍に近いメンバーのセレッソ相手に、
ほぼ主力が出場したはずのガンバはほとんど攻撃の形を作らせてもらえず、
なんと前半をシュート0本で終えてしまうという不甲斐ない戦いぶり。

中島や山田といった若きセレッソの選手たちのシュートが、
東口の守るゴールマウスを脅かす一方で、
前半のガンバのチャンスらしいチャンスと言えば、
宇佐美のFKをファーサイドで三浦が折り返して、
矢島が胸トラップからシュートしようとして失敗した場面ぐらいじゃないだろうか。

前半途中から、矢島をアンカーに置いた3-1-4-2へ布陣変更するも、
試合の流れを変えることが出来ず、
後半の逆襲に期待しようにも望み薄な前半だったね。

またしてもガンバに勝利を呼び込んだ背番号37

ハーフタイムを挟んでも試合の主導権はセレッソにあり、
ガンバは守ってばかりという試合展開。

前半から明らかに上手くいっていないのはガンバなのに、
先に交代カードで攻撃的な選手を投入したのは小菊監督。

その5分後にようやく松波監督も宇佐美と小野瀬に代えて山見と柳澤を投入し、
それぞれ同じポジションに配置したけど、
3バックを1枚削って4-4-2にするという選択肢もあったはずなのに、
人だけ変えて並びはそのままというところに、
本当に勝つ気があるんだろうかと思ってしまった。

ところが、結果的にこの時に投入された2人が、
ガンバに勝利を呼び込むのだからサッカーというスポーツはわからない。

53試合目のダービーにして初のスコアレスドローも頭によぎりはじめた後半44分。

右サイドの浅い位置から柳澤がグラウンダーのクロスを山見に送ると、
ゴール正面でパスを受けた山見はワンタッチで前を向いて、
左足のインフロントでカーブをかけたシュートを放つ。

これがキム・ジンヒョンの守るゴールのサイドネットを優しく揺らし、
先日の日本平での清水戦に続き、値千金のゴールをガンバにもたらしてくれた。

トラップの技術とシュートの精度の高さも然ることながら、
トラップした瞬間にチアゴと鳥海が下がってスペースが空いたことと、
ファーのシュートコースが空いていることを認識した状況判断の早さは見事としか言いようがないね。

また、山見のゴールをアシストした柳澤に関しては、
入団前はサイドを上下動する古典的なサイドバックかなと思っていたけど、
低い位置でボールを持ってもビルドアップに貢献できるし、
守備の局面でも戦えるし、とんだ掘り出し物を手に入れたという感じだね。

青黒の一員になって間もない2人の活躍で、
ルヴァンカップ準々決勝1stlegを取れたのは素晴らしいことだけど、
他の選手たちにもっと頑張って欲しいのが本音だ。

15連戦の最後は勝利で締め括ろう

敵地での1stlegに勝利を収めたのはポジティブな事だけど、
まだホームでの2ndlegが残っているので諸手を挙げて喜んでいるわけにもいかない。

4日後の吹田での試合ではセレッソもレギュラーメンバーを送り込んでくるだろうから、
今日以上に気を引き締めて試合に臨んで欲しいね。

ガンバとしては吹田でのダービーで3連敗は許されないので、
最後の最後で木本に決勝ゴールを許して決勝進出を阻まれた、
2017年の準決勝2ndlegの分も合わせて落とし前をつけさせてもらいましょう。

セレッソ大阪01ガンバ大阪
’89 山見大登