【明治安田生命J1リーグ36節 ガンバ大阪vs名古屋グランパス】観客数の上限が上がった途端に連勝を止めるんじゃない

2022年7月31日

ルヴァンでは応援してあげただろう?

前節の大分戦に勝利し、J1残留を決めた我らがガンバ大阪。

消化試合となるリーグ戦の残りの3試合はモチベーションの上げ方が難しいけど、
今節からパナソニックスタジアム吹田の観客数の上限が2万人に引き上げられたので、
プロとしてより多くの観客に歓喜をもたらせるように勝利を目指して戦って欲しいと思う。

そんなガンバの今節の対戦相手は名古屋グランパス。

名古屋はまだACL出場権獲得の可能性を残しているので、
高いモチベーションでこの試合に臨んでくるはずだけど、
先日のルヴァンカップの決勝では、セレッソと対戦する名古屋を熱烈に応援してあげたので、
そのお返しに大阪の地で勝ち点を落としていって欲しいものである。

1つの攻略法で3点取れる

インターナショナルマッチウィークを挟んで2週間ぶりに再開されたJ1第36節の、
ガンバ大阪のスタメンは以下の通り。

前節の大分戦のスタメンから、福田と佐藤に代えて小野瀬と三浦が入っただけで、
残りの9人は同じ顔ぶれ。

ルヴァンカップ準々決勝2ndlegのセレッソ戦以来、
2ヶ月半ぶりの戦線復帰となった三浦に関しては、
当初、それほど重傷じゃないという話を聞いた気がするんだけど、
なんでまたこんなに時間がかかったのかね。

対する名古屋は、相性が良くないとされる柿谷とシュヴィルツォクを同時起用してきたので、
これは付け入る隙があるかなと思っていたのだけど、
前半8分にそのシュヴィルツォクにゴールを許すと、立て続けに22分と29分にも失点し、
前半で試合を決められてしまった。

しかも3失点とも、名古屋のビルドアップにSBが前におびき出され、
空いたSBの裏のスペースをカバーしようとしたCBが外に釣り出され、
深い位置までボールを運ばれてマイナスの折り返しを決められるという同じ形のもの。

名古屋のスカウティングが見事にハマったとも言えるけど、
DAZNの中継で解説していた木場が苦言を呈していたように、なぜ1失点目を喫した時点で、
奪えそうになかったらステイするという守り方にシフト出来なかったんだろうか。

また、倉田ー藤春、小野瀬ー髙尾という熟練のコンビを解体して、
倉田と小野瀬のポジションを入れ替えた意図って一体何だったんだろうか。

どうせ戦術なんて無いんだし、攻守に於いてイメージが共有出来るもの同士で、
サイドを任せた方がいいと思ったんですけどね。

プレーは熱く頭は冷静に

J1で1、2を争う堅守を誇る名古屋相手に、
後半45分で3点ビハインドを跳ね返すというミッションインポッシブルに挑むガンバは、
後半頭から髙尾と山本に代えて柳澤と奥野を投入。

すると後半8分、奥野がパスカットから宇佐美に展開し、
宇佐美のグラウンダーのクロスが名手・ランゲラックのクリアミスを誘うと、
これをパトリックが押し込んで1点を返すことに成功。

さらに、倉田と小野瀬に代えて山見と福田を投入し、布陣も4−4−2から3−4−2−1へ変更。

藤春を3バックの左で起用するという奇策に名古屋が適応出来ていないあいだに、
柳澤のクロスからパトリックが再びゴールネットを揺らし、1点差まで詰め寄る。

と、思いきや、これは宇佐美がパスを出したタイミングで柳澤がオフサイドだったとして、
ノーゴールの判定になってしまった。

VTRで見てもオフサイドなのかどうか微妙な判定だったけど、
柳澤の吉田へのアフターチャージに2枚目のイエローカードが出なかったことに対して、
モヤモヤしている名古屋サポーターの方が多いと思うので、
あまり文句は言わないことにしておく。

気を取り直して2点ビハインドを追いかけるガンバは、
井手口に代えてウェリントン・シルバを投入し、
奥野のアンカーに宇佐美と山見のインサイドハーフという超攻撃的な3−5−2の布陣を敷くも、
一旦、水を差された攻勢ムードは再び勢いづく事は無く、
名古屋の5バックの前に試合をクロージングされてしまった。

J1残留が決まってホッとしているガンバと、ACL出場権獲得を目指している名古屋という、
試合に懸けるモチベーションの差が如実に出た試合だったかなと思うけど、
それを差し引いても、先述の柳澤のアフターチャージ然り、
ガンバの選手にラフプレーが目立ったのが残念な試合だったね。

2021年最後のアウェイゲーム

次節はアウェイで2021年のJ1王者の川崎フロンターレと対戦。

昨季の同じカードでは、5−0の大敗を喫し、
目の前でシャーレを掲げられるという屈辱を味わっただけに、
ガンバの選手たちにその時の悔しさが残っているなら、雪辱を晴らしてほしいものである。

先日、ガンバがマリノスに勝利を収めたことで、
今季の川崎のリーグ優勝が決まったという経緯もあるので、
その恩返しとして負けてくれないかな〜なんて甘い考えを持っているなんて、
口が裂けても言いませんよ。

ガンバ大阪13名古屋グランパス
’8 シュヴィルツォク
’22 柿谷曜一朗
’29 シュヴィルツォク
’53 パトリック