【明治安田生命J1リーグ6節 湘南ベルマーレvsガンバ大阪】平塚で見たものはエイプリルフールではない

揺らさないで俺たちのハート

リーグ戦未勝利のまま新年度を迎えてしまった我らがガンバ大阪は、
リーグ戦初勝利を目指して平塚に乗り込んだ。

対戦相手の湘南ベルマーレには、
昨季までガンバの右サイドを駆け抜けていた小野瀬康介が所属しているとあって、
動揺しているという意味で俺たちのハートは揺らされている。

新加入の杉山がなかなかフィットせず、中村仁郎はいつまで経っても故障が癒えず、
適性の無いファン・アラーノをウイングで起用している現状を見ると、
なぜ小野瀬との契約を延長しなかったのか今でもよくわからない。

ただ、今さらそんなことを言っても仕方がないので、
ガンバの持病でもある恩返しゴールに気をつけつつ、勝ち点3を獲得したいところだ。

この前半はエイプリルフールでしたと言ってくれ

ガンバのレジェンドでもある山口智監督のチームに勝利すべく、
現在の青黒の将であるポヤトスが平塚のピッチに送り出したのは以下の11人。

日本代表に招集されたものの出場機会が無かった谷と半田がスタメンで起用されたのと、
食野が杉山に代わって右ウイングで起用された以外は、
先日のルヴァンカップの大阪ダービーと同じ顔ぶれ。

ガンバサポーターが小野瀬に対して特別な感情を抱いているのと同じように、
湘南サポーターも昨季まで3シーズン共闘した谷に対して特別な感情を持っていると思うので、
古巣のサポーターに成長した姿を見せて欲しいものだ。

序盤から試合の主導権を握ったのはガンバ。

湘南の前からのプレスに屈することなく勇気を持って後ろからパスを繋ぐと、
鈴木武蔵、山本悠樹、石毛に立て続けにシュートチャンスが到来。

いずれのシュートもゴールネットを揺らすことは出来なかったけど、
今季のここまでの試合で一番と言ってもいい試合の入りで、
リーグ戦初勝利への期待値が俄然高まる戦いぶりだった。

ところが、そんなガンバに一瞬の隙。

ガンバの攻撃を防いだ湘南がクリアボールを繋ぐと、
こちらも元青黒戦士の阿部浩之がDFラインとGKの間に浮き球のパスを入れる。

これは飛び出してきた谷が難なく処理するかと思ったら、
ボールのバウンドとキックのタイミングが合わずにクリアミスすると、
町野に無人のゴールに押し込まれてしまい、優勢に試合を進めながら先制を許してしまった。

毎度毎度の易い失点にうんざりしてしまったけど、試合はまだ4分の1も終わっていないので、
これまでのような攻撃が出来れば前半のうちに同点に追いつけると思っていたものの、
ミスから先制ゴールを許して気持ちが切れてしまったのか、
その後は湘南に試合の主導権を握られてしまう。

前半38分には三浦がクリアボールをダワンにぶつけてしまい、
こぼれ球に反応した町野に2点目のゴールを許すと、
その2分後には湘南のセットプレーから谷がハイボールの処理を誤り、
町野がループシュートを決めてハットトリックを達成。

さらに、中野が左サイドから入れた低いクロスをファーサイドで町野が押し込み、
なんと前半だけで町野に4ゴールを許してしまった。

あまり精神的なことは言いたくないんだけど、最初の失点をした後、
キャプテンシーを発揮してもう一度チームの気持ちを引き締める選手はいなかったんだろうか?

谷がミスをした後、誰か1人でも谷のところに声かけに行ったか?
山本悠樹のその左腕の腕章はただの飾りか?
三浦も長年このチームでキャプテンをやっていたんじゃないのか?
なんだか戦術云々、技術云々じゃなくて、チームに負け犬根性が染み付いているみたいで、
情けない気持ちになったわ。

4点差を反撃するのは無理がありすぎる

4点ビハインドという絶望的な状況でハーフタイムを迎えたガンバは、
後半頭から食野と石毛に代えて福岡とネタ・ラヴィを投入し3バックに変更すると、
この交代策が功を奏す。

前半終了間際に鈴木武蔵との交代でピッチに入っていたジェバリに次々とクサビのパスが入り、
再びガンバが試合の主導権を握ると、
アラーノのパスを受けたジェバリがペナルティエリア中央で見事な反転シュートを放つと、
これがゴールマウスに吸い込まれ、後半18分にガンバが1点を返すことに成功。

ゴールマウスに転がるボールを取りに行った後、
ガンバサポーターで埋め尽くされたアウェイゴール裏を煽るジェバリの姿を見て、
新加入のチュニジア人が誰よりもこのチームのために気持ちを見せて戦っているのを見て、
他の選手は何も思わないんだろうかと思ってしまったけど。

その後もジェバリにシュートチャンスは訪れたけど、
ゴールネットを揺らしたのは後半18分の1回だけ。

後半もアディショナルタイムに入ろうかという時間帯に、平岡のハンドでPKを獲得するも、
頼みのジェバリのキックは大きくクロスバーを越えていってしまい、万事休す。

後半は頑張ったと思うけど、さすがに前半だけで4点も取られたら試合にならないね。

「小野瀬に恩返しゴールを決められませんように」なんて、
試合前につまらないことを気にしていたのが恥ずかしくなってきたわ。

まあ、今季はJ2への降格枠が1つだけなので、
結果がついてこなくても我慢してチームの成熟を待つことも出来るけど、
あまり悠長なことを言っていたらその1つの枠にガンバが収まってしまうこともあり得るので、
選手には結果に見放されているこの状況に危機感を持って欲しいね。

川崎戦の悪夢は川崎戦で晴らす

次節は川崎フロンターレとのホームゲーム。

ここ5年で3度のJ1制覇を果たしている川崎だけど今季はケガ人が多いようで、
ここまで調子が上がっていないものの、
それでも今のガンバが軽く見られる相手なんていないので心して試合に臨んで欲しいね。

おそらく来週には宇佐美が戦列に復帰出来るんじゃないかと思うので、
昨季、アキレス腱断裂という大ケガを負ったホーム・川崎戦の、
悪夢を払拭するようなプレーを見せて欲しいと思う。

湘南ベルマーレ41ガンバ大阪
’21 町野修斗
’38 町野修斗
’40 町野修斗
’42 町野修斗
’63 イッサム・ジェバリ