【明治安田J1リーグ30節 ガンバ大阪vs浦和レッズ】マチェイ・スコルジャと言う名のガンバ大阪にとっての悪夢
しないさせない解任ブースト
敵地でサンフレッチェ広島に勝利し、天皇杯ベスト4進出を決めた我らがガンバ大阪は、
中2日で浦和レッズとのホームゲームを迎えた。
浦和は国立で行われた町田との一戦以来2週間ぶりの試合になるので、
コンディション面は浦和が有利という日程のハンデに加え、
浦和のベンチに昨季ガンバ相手に4戦4勝の天敵・スコルジャが戻ってくるという、
相性面のハンデまでのしかかってきた。
ただ、今年のガンバは去年とは違うチームになっているし、
それは浦和にとっても同じことが言えるので、昨季と同じようにいくと思ったら大間違いだ。
今年の4月の埼玉スタジアムでの勝利だけでは、昨年の借りは返し切れていないので、
今季は大人しく我々にシーズンダブルを食らってもらいましょうか。
この塩分濃度の高さは過密日程の体にはよくない
アウェイ席完売で南側の上層が赤く染まった一戦に臨む、青黒のスタメン11人は以下の通り。
天皇杯でベンチスタートだった宇佐美とダワンがスタメンなのは予想通りとして、
ウイングは右がウェルトン、左が食野という組み合わせ。
天皇杯でゴールを挙げた山田と岸本がベンチに控える一方で、ベンチにFWがいないのは、
後半に得点が欲しい展開になった時を考えると心許なさを感じるね。
序盤からガンバは右サイドのウェルトンのアイソレーションで攻撃を仕掛けようとしたけど、
ウェルトンがボールを持つと浦和の選手がすかさず2人やって来るものだから、
背番号97は自由にプレーさせてもらえない。
それなら左から攻める・・・といきたいところだったけど、
天皇杯から中2日の疲れからか黒川はトラップが決まらない場面が目立ち、
食野はこの大一番に抜擢されるほど良いプレーが出来ているとは言えず、
サイドでボールを持ってもペナルティエリア内に良いボールが入っていかない。
そんな中でも鈴木徳真のCKをフリーで福岡が合わせたり、
坂本が見事な反転シュートで西川が守るゴールを強襲する場面を作ったものの、
いずれもゴールネットを揺らすことが出来ず。
結果的にここで決められなかったことで試合を苦しくしてしまったね。
ただ、浦和も浦和で、守備に重きを置くあまり、
前半のシュートは変化をつけたFKからリンセンが狙った1本のみ。
結局、試合はスコアレスでハーフタイムを迎えることになったけど、
過密日程のガンバの方が先に足が止まることが予想されるだけに、
このまま0-0の時間が続くのはガンバにとって嬉しくない試合展開やね。
日程面で不利なチームが先制を許したら勝ち目は無い
お互いに選手交代無く迎えた後半。
先述の通り先に得点が欲しいのはガンバの方だったけど、
そんな後半に信じられないほど緩く試合に入ってしまい、
大久保のスルーパスに抜け出した渡邊のクロスを関根にヘディングで決められ、
あろうことか浦和に先制点を献上してしまう。
最後までゴールにボールが入らないように体を張った中谷と一森とは対照的に、
渡邊にフリーでクロスを上げさせた食野と黒川のジョグ戻りと、
ボールウォッチャーになって逆サイドから入ってくる関根を見ていなかった松田の対応は、
緩慢と言われても仕方のないものだったね。
1点ビハインドとなったガンバは、後半12分に食野と鈴木徳真に代えて山田と美藤、
後半21分には坂本と松田に代えて山下と岸本を投入。
美藤は遠目からシュートを狙うなど積極性が見られたけど、
精度という意味では荒さは否めないし、山下も献身的に前からボールを追っていたけど、
敵陣にスペースが無い状況では持ち味を発揮出来ず。
試合の終盤には中谷を前線に上げてパワープレーに出るも、
最終ラインからロングボールを前線に供給するのが宇佐美って、
一体このチームは誰が点を取るつもりなんだろうか?
半月板損傷のジェバリの全治は発表されていないけど今季絶望なのは間違いないだろうし、
今夏加入した林大地は復帰間近みたいだけど、
まだガンバで1試合もプレーしたことない選手に多くを期待するのは酷というもの。
やはり今夏の移籍市場ですぐに稼働できるFWの補強は必要だったんじゃないかと思うね。
結局、後半はほぼガンバが浦和陣内で試合を進めていたにも関わらず、
決定機らしい決定機は、岸本のクロスのキックミスがループシュートのような軌道になって、
西川のセービングに阻まれた場面ぐらい。
最後までタイトな4-4-2のゾーンディフェンスを崩すことが出来ず、
またしてもスコルジャの前に膝を折ることになってしまった。
昨季終盤と同じ軌跡は辿らない
町田が福岡に勝利したことでこれで首位との勝ち点差は10となり、
ガンバは1試合未消化という条件に鑑みても、
優勝を目指すと言うには苦しい状況になってしまった。
天皇杯では勝利しているとは言え、リーグ戦ではもう2ヶ月も勝ちが無い状態なので、
昨季の終盤のようにズルズルといかないためにも早急にこの悪い流れを断ち切りたいところだ。
そんなガンバの次節の試合は、一時はJ2降格圏に沈むも、
夏の補強が大当たりで中位を伺おうかという順位まで上げてきている京都とのアウェイゲーム。
京都キラーのダワンを累積警告で欠くことになるのは痛いけど、
京都はミッドウィークに天皇杯の千葉との試合があるため、
日程面ではガンバが有利という条件で試合が出来るので、
運動量で上回って亀岡に勝利の凱歌を轟かせたいところだ。
ガンバ大阪0ー1浦和レッズ
’49 関根貴大