【YBCルヴァンカップ グループステージ2節 大分トリニータvsガンバ大阪】病み上がりのチームはどっち？
疫病との戦いは今季も続く
本日開催されたルヴァンカップグループステージ2節で、
我らがガンバ大阪は、大分トリニータとのアウェイゲームに臨んだ。
大分は開幕前にチーム内で新型コロナウイルスのクラスタが発生し、
チーム活動休止に追い込まれたため、この試合が今シーズン2試合目。
昨季、大分と同じ経験をしているガンバとしては、
今の大分が置かれている状況はよくわかるけど、
だからと言って情けをかけるつもりは無いし、そんな余裕も無い。
先日、アウェイでの浦和戦に勝利したことで生まれた良い流れをそのままに、
勝って大分から大阪に帰りたいところだ。
そんなにたくさん恩を売った覚えはない
昨季まで6シーズンにわたり大分の監督を務めていた片野坂監督が、
古巣のピッチに送り込んだ青黒の11人は以下の通り。
オフに補強した齊藤と今季トップ昇格したばかりの坂本が今季初出場。
齊藤、奥野、山本とボランチの選手がスタメンに3人入っていたので、
4-3-3の布陣になるのかなと思っていたのだけど、蓋を開けてみたら、
山本はトップ下で奥野と齋藤のダブルボランチという配置だったね。
序盤こそトップ下の山本と左サイドの山見の関学ホットラインから、
ガンバがチャンスを迎える場面があり、
良い感じで試合に入ったように見えたのだけど、
大分のCKから長沢にドフリーで合わされ、あっさりと先制点を献上。
ファーにいた長沢と中央に居た上夷がクロスする形でゴール前に入って来て、
長沢をマークしていた福岡がファーに流れた上夷に釣られてしまい、
長沢をフリーにしてしまった形だったね。
この先制点の後から大分の流れになり、
ガンバはほとんどチャンスを作ることが出来ず。
大分の前からのディフェンスが良かったのもあるけど、
奥野と齊藤という同じタイプのボランチを同時に起用していたせいで、
前線にパスが供給できず、山本が下がってパスを受けに来るのだけども、
今度は前線で坂本が孤立するという悪循環が生まれていた。
それでも、坂本が激しいプレスでボールを奪って山見に繋ぎ、
山見のパスを奥野が決めて一旦はスコアを振り出しに戻すことに成功したけど、
喜びも束の間、左サイドから香川がクロスを上げると、
これがペナルティエリア内で佐藤の腕に当たりPKの判定に。
このPKを長沢に決められ、
ガンバは1点ビハインドで前半を折り返すことになってしまった。
いつぞやのホームでの仙台戦で、
当時仙台所属だった長沢にハットトリックを決められた時と言い、
長沢は本当にガンバ戦でよく点を取るよな。
2017年のホーム最終戦セレモニーでブーイングされたことを、
未だに根に持ってるんだろうか。
毎度お馴染みの後半の反撃も…
1点を追うガンバは、
後半頭から坂本と齊藤に代えてパトリックと福田を投入。
この交代が功を奏し、後半は序盤からガンバが流れを掴む。
前半はクロスに対して中央で合わせる選手がおらず、
クロスが逆サイドまで流れてしまう場面が多かったけど、
パトリックが入って前線にターゲットが出来たので、
クロスからチャンスになりそうな場面が多く作れていたね。
これを受けた片野坂監督は、攻勢を強めるべく、
後半14分に黒川と石毛に代えて髙尾と倉田を投入。
すると、入ったばかりの髙尾が右サイドの深い位置でボールを受け、
後ろにいた山見に戻すと、山見は間髪を入れずにクロスを供給。
このクロスをパトリックが合わせてまたしてもスコアは振り出しに。
さらにその5分後には、ガンバの右CKを一度クリアされた流れから、
山本が再度ゴール前にクロスを送ると、
これを中で待ち構えていた佐藤がシュート。
クロスバーを叩いて真下に落ちた佐藤のシュートは、
ゴールラインを越えたかに見えたけど、
これはゴールラインの上だったとしてノーゴールの判定に。
ルヴァンカップのグループステージはVARが無いけど、
スローのVTRで見てもゴールラインを越えたかどうか際どいところだったので、
VARがあっても判定が変わっていたかは微妙なところだね。
結局、その後、試合を決めるゴールはお互いに生まれずドロー決着。
(得点者だけ見たらガンバが4-0で勝ったようにも見えるけど)
チャンスはあっただけに勝ち越し点を奪えなかったのは残念だけど、
それ以上にこの試合の2失点はいずれも防げるものだったので勿体なかった。
4試合を終えて8失点もしてたら勝てる試合も勝てないので、
勝ち点を積み上げていくには安易な失点を減らしていかないとね。
頂上から見たガンバの現在地はどこか
前線からの激しいプレスからショートカウンターを狙うという、
アグレッシブな戦い方は、昨季は見られなかったものなので、
その点はポジティブな印象を持っているけど、せっかくボールを奪っても、
そこからどう攻めるかというイメージがチームで共有できていなくて、
もたつているうちに相手DFに戻られてチャンスに繋がらないという場面が多い。
まあ、失点が多い守備陣含め辛抱強く見守ろうとは思っているけど、
あまり悠長に構えていると残留争いに巻き込まれかねないので、
選手たちには危機感をもってプレーして欲しいね。
次戦は中3日でパナソニックスタジアム吹田での川崎戦。
今季の川崎はまだエンジンが暖まっていない感はあるけど、
それでも今のガンバと比べると遥かに完成度の高いチームなので、
負けてもともとの相手。
胸を借りるつもりで全力でぶつかって、
ホームで恥ずかしくない戦いを見せて欲しいと思います。
大分トリニータ２－２ガンバ大阪
’11 長沢駿
’43 奥野耕平
’45+1 長沢駿
’63 パトリック
