【明治安田J1リーグ7節 アルビレックス新潟vsガンバ大阪】勝たなければいけない試合だったけど負けなかったことは良しとする

勝って当たり前の戦いなんて無い

ルヴァンカップ2回戦に進出しただけでなく、
アウェイツーリズムで地元経済にも貢献した高知での戦いから約10日、
我らがガンバ大阪はアルビレックス新潟とのアウェイゲームを迎えた。

高知には勝利したとは言え、終盤は防戦一方になるなど褒められた内容の試合ではなかったし、
その前のマリノスとのリーグ戦も決定機を逃し続けて敗れているので、
ここらへんで内容と結果が伴った試合を見たいところ。

高知で食べたカツオの余韻もそろそろ薄れてきていることだと思うので、
今度は日本海で獲れたノドグロや寒ブリをつまみに勝利の美酒をいただくとしますか。

19位のチームはどこにいる?

ビッグスワンで爆発物処理に臨むガンバのスタメン11人は以下の通り。

高知戦で負傷交代した山下と佐々木はどちらも欠場するかと思っていたけど、
山下がベンチ外の一方、佐々木は軽傷だったようで引き続きスタメン。

また、イスラエル代表帰りのネタ・ラヴィはベンチスタートで、
ダブルボランチは鈴木徳真と美藤の組み合わせとなったね。

試合は、ホームの大声援を受けて今季リーグ戦初勝利を目指す新潟がボールを握り、
ガンバは守勢を強いられる展開。

昨季、指定強化選手ながら守備の要として活躍した稲村が、負傷で戦線離脱中の新潟だけど、
前節機能しなかった3バックの布陣を諦めて4バックに回帰した効果が出ているのか、
19位に低迷しているチームとは思えない良いサッカーをしていた。

ガンバとしては何とか持ちこたえたいところだったけど、前半18分に先制点を献上。

冷静に一森の逆をついた長谷川のヘディングシュートは見事だったけど、
CBの舞行龍ジェームスに長い距離を持ち上がられた流れから左サイドをあっさり破られ、
小野のクロスに対し中谷が目測を誤って長谷川をフリーにしてしまうという、
堅守を誇った昨季からは想像できないような軽い失点だった。

その後も、新潟のペースで試合が進み、
このまま1点ビハインドでハーフタイムに突入かなと思われた前半終盤、
思わぬ形でガンバがスコアを振り出しに戻す。

佐々木がアラーノに通そうとした縦パスが新潟のディフェンスに当たりコースが変わると、
このボールがジェバリの前に転がり、冷静に左足でゴールネットを揺らしてみせた。

何はともあれタイスコアでハーフタイムを迎えることが出来たけど、
前半の戦いぶりを見る限り、ハーフタイムでの修正は必要だろうなと思わされる前半だったね。

最終盤に降ってきた勝ち点1

前半の低調な内容を受け、
ポヤトスはハーフタイムで美藤に代えてネタ・ラヴィを投入したけど、
ジェバリが前線でキープして時間を作る場面は増えたものの、
引き続き新潟にボールを持たれる展開は変わらず。

それでも、小野と小見に訪れた決定的なシュートシーンは一森が好セーブを見せ、
勝ち越し点は許さない。

すると、千葉のパスがジェバリに引っかかって満田に渡ると、
満田のパスを受けて右サイドを持ち上がったアラーノのクロスからジェバリが流し込み、
後半22分にガンバが試合をひっくり返す。

この試合2ゴールを挙げたジェバリにはこのままハットトリックを・・・と思っていたけど、
このゴールから3分後にヒュメットとの交代でベンチへ。

まあ、結果的にこの交代で悪い方に試合の流れが変わってしまった感はあるけど、
ラマダン期間の終盤でコンディションも万全ではないだろうし、
ミッドウィークに町田戦も控えていることから、仕方ない判断だったと思う。

ところが、交代で入ったヒュメットが相変わらず前線を漂っているだけで、
効果的な動きが出来ずにいると、奥村に右足アウトサイドでゴラッソを決められ、
再びスコアが振り出しに戻ってしまう。

これは決めた方を褒めるような素晴らしいゴールだったので致し方無しなところだけど、
その8分後にも佐々木から黒川へのパスがカットされた流れから、
矢村にゴールを許してしまい、再び1点ビハインドに。

佐々木のプレースタイル的にこの手のミスはいつか起こるだろうと思っていたから、
この失点は授業料のようなものだと思っているけど、
それよりも1失点目に続いて中谷の対応の軽さが気になってしまった。

中谷は昨季の堅守を支えた功労者なのでもちろんリスペクトはしているけど、
かと言って、スタメンを確約するほど今の中谷の状態が良いとは思えないので、
次の町田戦は福岡と佐々木のコンビで行くことを考えてもいいんじゃないだろうか。

これはまた未勝利の相手に初勝利を献上するお人好しガンバ炸裂かな・・・と思っていたら、
ヒュメットのペナルティエリア内でのトラップが近くにいた宮本の腕に当たり、
後半アディショナルタイムの最終盤という時間帯にPKを獲得。

このプレッシャーがかかるPKを倉田との交代でピッチに入っていた宇佐美が確実に決め、
土壇場で勝ち点1をもぎ取ってみせた。

決して褒められた内容の試合ではなかったけど、
敗色濃厚の試合で勝ち点0を1に出来たことをポジティブに捉えて、
今後の戦いに繋げていくしかないだろうね。

さあ昨季の借りを返させてもらおう

2試合連続で勝ち点3を逃したガンバの次節の試合は、ホームでの町田戦。

昨季のホーム町田戦と言えば、ガンバが優勢に試合を進めながら、
半田の退場により流れが変わってしまい、敗戦を喫した痛恨の試合。

その後、ガンバは失速して優勝争いから脱落してしまったことから、
昨季のターニングポイントと言ってもいい試合だったと思う。

そんな昨季の苦い記憶を払拭すべく、今回はホームで町田を降し、
良い方のターニングポイントとなることに期待したいところだ。

元ガンバの彼は今節の福岡戦で盛大にやらかしているみたいだけど、
あくまでも矢印は自分たちに向けて勝ち点3を追求してほしいね。

アルビレックス新潟33ガンバ大阪
’18 長谷川元希
’43 イッサム・ジェバリ
’67 イッサム・ジェバリ
’74 奥村仁
’82 矢村健
’90+7 宇佐美貴史