【ゼロックススーパーカップ 川崎フロンターレvs浦和レッズ】Jリーグ王者に死角無し?

2019年3月2日

Jリーグの開幕を告げる一戦

前年度のJリーグチャンピオンと天皇杯チャンピオンが相まみえる、
ゼロックススーパーカップ。

1年に1回のイベントに対して「平成最後の~」という冠がつく昨今の風潮に倣い、
「平成最後のチャンピオンは誰だ?」と銘打たれたタイトルマッチに挑むのは、
川崎フロンターレと浦和レッズ。

昨季にタイトルを獲得しながらもそれだけに満足せず、
両チームともオフに積極的な補強を敢行しただけに、
新シーズンに向けての仕上がりが如何ほどか興味を持っていたのだけど、
蓋を開けてみれば明暗くっきりといったところだった。

盤石のディフェンディングチャンピオン

川崎の今季の補強の目玉は、元ブラジル代表FWのレアンドロ・ダミアン。

ジエゴ・タルデッリやヴァグネル・ラブ、名古屋のジョーなどと同様に、
ドゥンガ時代の暗黒期のブラジル代表を象徴する選手ではあるけど、
やはりJリーグの中では突出している選手だと思う。

さすがにまだ川崎のサッカーに
完全にフィットできていないかなと思う場面も散見されたけど、
身長187cmの体躯を生かしたヘディングやポストプレーだけでなく、
裏への抜け出しやマークを外す動きも秀逸。

Jリーグの歴代MVPが3人並ぶ川崎の2列目が、
この試合で唯一のゴールを決めて川崎のタイトル獲得に貢献したストライカーを、
どのように生かすか非常に興味深いね。

また、昨季からの川崎の懸念材料として、
長年右SBを務めていたエウシーニョの退団があったと思うけど、
この試合で右SBに入ったマジーニョの動きを見る限り、
エウシーニョの穴を感じることは無さそう。

ACLでどれだけ疲弊せずに戦えるかにもよるけど、この試合を見る限りでは、
川崎にJリーグを3連覇する力は十分にあると思わされたね。

浦和はまだ模索中

昨季の天皇杯と同様、一発勝負のタイトルマッチながら、
ホームの埼玉スタジアムで試合ができるというアドバンテージがあった浦和だけど、
ほとんど見どころを作ることが出来ず敗戦。

武藤や青木といった昨季の主力メンバーを故障で欠いていたというのもあるのだろうけど、
杉本やエヴェルトン、山中といったあたりの新加入の選手たちが、
まだフィットできていないように見受けられた。

特に、セレッソから加入した杉本は、
2トップの相方である興梠とポジションが被りまくるだけでなく、
交錯して興梠にケガをさせるなどもはやピッチ上の障害物と化していただけに、
前半で交代させられたのも納得のパフォーマンスだったように思う。

オリヴェイラ監督になってソリッドなチームになった浦和だけど、
もともとは現・札幌の指揮官であるペトロヴィッチの下、
長い時間同じメンバーでプレーすることで連携を育んできたところがあるので、
この試合での浦和のパフォーマンスはまだ実が青い果実のようだったね。

いよいよ来週からJのある日常が帰ってくる

ゼロックススーパーカップが終わり、
いよいよ来週から2019年のJリーグが開幕。

何年サポーターをやっていてもこの「いよいよ始まるぞ」という高揚感は
たまらないものがある。

今季はどんな戦いを見ることが出来るのか、今から楽しみでならないね。

川崎フロンターレ10浦和レッズ
’52 レアンドロ・ダミアン